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管理職に求める3大要素は?日々の責任感からくる悩みの数々。

2020.02.05

 日本で唯一、リーダー層に必要な能力を測定するツール「インバスケット」を専門的に研究・開発し、年間40,000冊以上の教材を全国へ届けている株式会社インバスケット研究所(本社:東京・江東区)は、働き方改革が施行されてからもうすぐ1年となるタイミングを受け、管理職の“実態”と“本音”に関するアンケート調査を実施した。

 調査結果から、管理職の物悲しい現状が明らかになった。

■部下との心の距離

部下との心の距離
部下との心の距離

 「管理職になり部下と心の距離が遠くなった気がして、寂しいと感じたことはありますか」と質問したところ、70.7%の管理職が部下との心の距離が遠のいた気がして「寂しい」と回答した。

■管理職との心の距離

管理職との心の距離
管理職との心の距離

 「同期や先輩(後輩)が管理職になり、心の距離が遠くなった気がして、寂しいと感じたことはありますか」と、部下に同質問をしたところ、73.5%が「そんなことない」と回答しており、管理職が一方的に距離を感じているというギャップが明らかになった。

 管理職としての仕事を全うしようという責任感の強さがゆえに、そのように感じさせているのはないだろうか。

■約4割が本当は管理職になりたくなかった

管理職になりたくない
管理職になりたくない

   

今後のキャリアプラン
今後のキャリアプラン

 「管理職になりたいと考えていましたか?」と質問をすると、37.5%がなりたくなかったと回答した。

 さらに、今後のキャリアプランについて、「現状維持」が42.7%とトップとなり、リスクを避け安定を求める時代の世相に紐づく結果となった。

 望んだ役職ではないかもしれないが、非管理職の8割が管理職になりたくないと回答していることもあり、多くの人が望まない役職を任されるだけの能力と適正があると評価されていると前向きに捉えてみてもよいかもしれない。

■管理職の満足度

管理職の満足度
管理職の満足度

 「現状の業務、待遇に満足していますか」と質問したところ、20代の84.7%は満足していると回答し、非常に高い結果となった。一方、40代・50代は2人に1人が納得していないという結果となった。

 管理職になりたかった理由としては、20代は「業務の幅を広げる」・「裁量ある仕事をしたい」が34.8%で同率首位だった。30代、40代、50代は「給与アップ」が断トツのトップ(69%、76.8%、80.4%)。60代は、「裁量ある仕事」が71.1%だった。

■管理職の不安

管理職の不安・不満
管理職の不安・不満

 「 管理職を経験した現在、不安や不満に感じることを教えてください」と質問したところ、20代は「部下の育成」が38.5%。30代は「業務量の増加」が35.7%で1位。40代は「業務量の増加」・「経営者からのプレッシャー」が45.7%で同率首位、「部下の育成」が44.6%。50代は「経営者からのプレッシャー」36.0%、「部下の育成」34.8%、「業務量の増加」31.5%。60代は「経営者からのプレッシャー」が40.8%で断トツ首位という結果になった。

 給与UPを目的に管理職になったものの、特に40代、50代は歳を経るごとに増える「プレッシャー・業務量・部下育成・責任」が給与と見合わないと感じる状況に陥っているのかもしれない。

 また、20代管理職は「年上部下との接し方」、終身雇用で育った世代は「ネクストエイジの教育」に悩む姿が、この結果から垣間見ることができる。

■部下が管理職に求める3大要素

 部下が、理想の管理職に求める要素は、(1)適切な判断・対処ができ、頼りがいのある人(39.7%)、(2)責任を持ってチームを引っ張ってくれる人(34.2%)、(3)部下の意見や考えに耳を傾けてくれる人(31.2%)という結果となり、「判断力・リーダーシップ力・対処力」が重視されていることが明らかになった。

 男女別に見ても判断力・対処力を重視する結果だった。理想の上司になるためのポイントは判断力・対処力の向上と言えそうだ。

Q. あなたにとって理想の管理職はどのような人ですか?

男性
1位:適切な判断・対処ができ、頼りがいのある人(38.8%)

2位:責任を持ってチームを引っ張ってくれる人(37.7%)

3位:部下の意見や考えに耳を傾けてくれる人(33.2%)

女性
1位:適切な判断・対処ができ、頼りがいのある人(42.2%)

2位:分かりやすい指示ができる人(28.1%)

3位:仕事に気分の浮き沈みを持ち込まない人(26.7%)

■まとめ

 働き方改革関連法が大企業を対象に施行されてからもうすぐ1年となり、今年の4月からは適用範囲が順次拡大され中小企業も対象となってくるなど、多様な働き方に対応するために変革を求められているが、多くの企業はまだまだ取り組み始めたばかりの過渡期にいる。

 そのような中、企業と社員の狭間にいる管理職には想像以上のプレッシャーがかかっているはずだ。今回の調査結果からも、“経営からのプレッシャー”、“部下の育成”、また、様々なハラスメントが取り沙汰される中での“部下との接し方”など、まさに「悩みが尽きない」状況を目の当たりにすることができた。

 また、大きなプレッシャーを背に受け働く管理職の多くは、その責任感のためか、部下との心の距離が遠く感じているようだ。一方で、部下はそのように考えておらず、良い意味での「勘違い」も明らかになった。

 部下が求める理想の管理職は、「適切な判断・対処ができて頼りがいのある人」。望んで管理職になった人もそうでない人も、自分の力を決して過小評価せずに、理想の管理職を目指して「判断力」を磨いてみてはどうだろうか。

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