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求職者の検索ワードは「働き方ワード」が急激に上昇 柔軟な働き方に注目集まる

2020.03.18

 株式会社リクルートキャリア(本社:東京都千代田区)が運営する転職情報サイト「リクナビ NEXT」は、同サイト内で求職者が検索したワードから、求職者が注目した「検索ワード」をまとめたものを発表した。これにより、求職者が求人検索の際に重要視しているポイントが判明した。

■「働き方ワード」ランクイン数の伸長

■「働き方ワード」ランクイン数の伸長

 2015年頃から働き方改革が社会的に注目されるテーマとなる中、「リクナビ NEXT」内で検索された検索ワードランキングにおいて、100位以内にランクインした「働き方ワード」のランクイン数は11ワードあり、2014年の3ワードと比較して約4倍に伸長していることが分かった。

 また、2019年にランクインした「働き方ワード」のうち9ワードは、2014年当時は100位圏外であった。直近5年間で多様な働き方を求めるワードが求職者間で浸透していることが判明した。

■女性の検索傾向が高い「働き方ワード」

■女性の検索傾向が高い「働き方ワード」

 次に、「働き方ワード」の検索回数を性別で分析したところ、下記のことが判明した。

・「検索ワード」全体の女性の比率が41.9%であったのに対し、「働き方ワード」では59.8%であることが判明。中でも「在宅」「有休消化率」「ワークライフバランス」の検索傾向が高かった。

・「検索ワード」全体の男性の比率は58.1%であるのに対し、「働き方ワード」では40.2%と低い結果を示すこ
とが分かった。一方、「転勤なし」「完全週休 2 日」「残業なし」では40.2%を大きく上回る検索回数となった。

 「働き方ワード」の検索数は、男性に比べ結婚や出産によりライフスタイルが変化することの多い、女性の比率が高いことが判明。男性は女性に比べて「働き方ワード」の検索率は低いものの、「休み」に関連するワードの比率は女性より高い場合もあるようだ。

■20代の検索傾向が高い「働き方ワード」

■20代の検索傾向が高い「働き方ワード」

 さらに、「働き方ワード」と「年代ワード」の検索回数を年齢で分析したところ、以下のことが判明した。

・「検索ワード」全体の20代の比率が36.5%であったのに対し、「働き方ワード」では50%であることが分かった。

・「検索ワード」全体の40代、50代の比率合計が30.2%であるのに対し、「年代ワード」では77.5%であることが分かった。中でも、40代・50代では「中高年」「年齢不問」の検索傾向が高かった。

■まとめ

 藤井薫リクナビNEXT編集長によると、求職者の検索傾向の変化からは、働く個人のライフフィット志向の拡大や、長期活躍志向の拡大といった深層心理が見え、企業寿命と職業寿命の逆転、人生 100年時代による生き方の多様化。こうした変化を背景に、働く個人は「終身雇用より終身成長」へ、仕事選びの重視項目をシフトしているようだ。

 また「働き方改革」が叫ばれる中、「有給休暇」「在宅勤務」などの制度を訴求する企業が多くなってきた一方で、実際の取得率や実体的な取得風土を訴求できている企業はまだ少数で、年齢によらず実力で評価する機会、社員の卒業後の活躍などを具体的に訴求できている企業も少数にとどまっている。ライフフィットな環境とエンプロイアビリティ向上の機会の同時訴求。これこそ、「終身成長」時代の採用成功のカギとなるだろう。

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