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20代会社員は約7割が「副業を始めたい」と回答 目的は「収入」に次いで「キャリア開発」

2020.03.17

 総合人材サービス・パーソルグループのパーソルプロセス&テクノロジー株式会社(本社:東京都江東区、以下「パーソルP&T」)のコーポレートベンチャーであるワークスイッチコンサルティングは、全国の会社員(20~59歳)を対象に副業の潜在ニーズに関する意識調査を実施、その調査結果を発表した。

■調査背景と概要

 労働人口減少が進む中、企業は積極的に働き方改革に取り組んでいるが、未だ黎明期なのが「副業」だ。2018年に副業解禁元年と言われて2年が経過。依然として禁止している企業も多い一方で、解禁に向けて情報を集めている企業も増加している。ワークスイッチコンサルティングでは、企業の副業解禁の方向性を調査すべく、全国の会社員を対象に「副業」に関する意識調査を実施した。

 本調査の目的は、全国の会社員の副業に関する意識・実態を確認し、副業を解禁していく際の方向性を示唆するために、会社員の「隠れたポジティブな副業ニーズ」を明らかにすることである。調査手段はインターネットによる定量調査で、男女・20歳~59歳の、全国の会社員(従業員数が300人以上の企業勤務、部長、課長・係長・主任・一般社員クラス)、副業の実施有無で割付した800名を対象に行った。

 主な設問は以下の通り。
・あなたは現在「副業」をしていますか
・あなたがお勤めの会社で「副業」は認められていますか
・あなたは、「副業」をしたいと思いますか
・「副業」をしたい理由で、あてはまるものをすべてお知らせください
・「副業」を実施するにあたり、どのような支援があれば課題が解決できると思いますか
・「副業」は自身のキャリア開発につながると思いますか
 
 調査を通じて、全国の会社員がもつ副業への潜在的なニーズ、課題、目的などを具体的に明らかにした。

■副業している人はまだ約1割。男性では30代、女性では40代の実施が多い

■副業している人はまだ約1割。男性では30代、女性では40代の実施が多い

 副業をしている人10.9%に対し、副業をしていない人は89.1%であることが判明。すでに副業を始めている層を年齢帯で見ると、男性で30代、女性で40代が多いことがわかった。

■約半数が副業は禁止されていると回答、勤務先の制度がわからないという人も約2割存在

■約半数が副業は禁止されていると回答、勤務先の制度がわからないという人も約2割存在

 全回答者のうち、副業が認められている会社員が30.8%。禁止されている会社員は49.8。勤務先の制度周知が十分ではないのか、副業が認められているかどうかわからない人も2割近くいることがわかった。

■副業を始めたい人は過半数超え、特に男女とも20代が意欲的

■副業を始めたい人は過半数超え、特に男女とも20代が意欲的

 副業をしていない人のうち、副業をしたいと思う人は「すぐにでもしたい」、「いずれしたい」を合わせると64.3%と過半数を超える結果となった。特に「すぐにでもしたい」20代は70%を超えている。(男性20代で 38.0%、 女性20代で30.0%)

■副業をしたい理由は「収入」に次いで「キャリア開発への期待」が多い

■副業をしたい理由は「収入」に次いで「キャリア開発への期待」が多い

 副業未実施者の「副業をしたい理由」は「本業以外の収入を得たい」が圧倒的に多い結果となった。次いで「自分のキャリアを広げたい」「スキルを活かしたい」「人脈を広げたい」といった、自身のキャリア開発への意識の高さが読み取れた。

■会社が副業を認めてくれることへの期待は高い、次いで税金等の知識に不安

■会社が副業を認めてくれることへの期待は高い、次いで税金等の知識に不安

 副業を実施する際にどのような支援内容があれば課題解決できるかについては「会社が副業を認めてくれる」が最も高く、次いで「税金等のお金に関する情報提供」と続いた。

■すでに副業している人の約7割がキャリア開発を実感!

■すでに副業している人の約7割がキャリア開発を実感!

 「副業は自身のキャリア開発につながると思うか」の問いに対して、副業をしている人の70.5%が、「とてもそう思う」、「ややそう思う」と回答。副業がキャリア開発に繋がると実感している割合が高いことが分かった。

■まとめ

 本調査で見えてきたのは、「若手ほど将来に不安を感じ、副業という手段に可能性を感じている」ということだ。2020 年代は、本格的に労働人口が減少していくが、企業は人材を「囲い込む」のではなく、敢えて社外に越境させて、自律的なキャリア開発を支援していくことが必要となるだろう。その結果、社員はその機会を提供する企業に感謝し、本業での活躍のために自ら成長していくという好循環が期待できる。
 
 副業を「禁止」するか、「管理」するか、むしろ促進し「支援」するか?この選択が、企業の持続的な変革と、日本の未来を担う次世代の可能性を拡げていくことに繋がるだろう。

 ワークスイッチコンサルティングでは、次の世代が未来に期待をもってチャレンジできる社会への「転換」を願い、本調査結果から新たな事業を創り出していくとしている。

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