調査発表「人材マネジメント実態調査2021」
株式会社リクルートマネジメントソリューションズ(本社:東京都品川区 代表取締役社長:山﨑 淳)は、現在人事業務に携わっている管理職491名に対し、「人材マネジメント実態調査」を実施した。
調査レポート
前編
後編
組織・人材マネジメントの課題
現在の課題認識としては選択率の多い順に、「1.次世代の経営を担う人材が育っていない」、「8.ミドルマネジメント層の負担が過重になっている」、「2.新人・若手社員の立ち上がりが遅くなっている」、「3.中堅社員が小粒化している」の4項目が突出している。
上記4項目は、コロナ禍において課題感が高まっているとの認識も相対的に高い。特に、コロナ禍において「8.ミドルマネジメント層の負担が過重になっている」という課題認識の高まりがうかがわれる。
人事評価の課題
現在の課題認識としては選択率の多い順に、「1.人事評価制度への従業員の納得感が低い」、「2.評価基準があいまいである」、「6.テレワーク下での部下の仕事ぶりの評価が難しい」、「7.管理職によって取り組みや意識・スキルにばらつきがある」で、いずれも40%以上の選択率である。
昇進・昇格の課題
現在の課題認識としては選択率の多い順に、「6.昇進・昇格そのものに魅力を感じない者が増えている」、「1.昇進・昇格要件(基準)があいまいで納得性がない」、「7.現管理職の後に続く人材が枯渇してきている」、「8.管理職全体の質(レベル)が低下してきている」で、いずれも40%以上。
コロナ禍において最も課題感が高まったのは「6.昇進・昇格そのものに魅力を感じない者が増えている」で、25.9%の回答者がそのように考えている。
人材マネジメントの成果指標
現在の人材マネジメントの成果指標については、「1.従業員満足度」が最も多く選ばれていた。「2.有給休暇取得率」、「3.時間外労働時間」、「4.総額人件費」、「5.従業員一人当たりの売上あるいは利益」がそれに続く。
今後について、「7.女性管理職比率」が「1.従業員満足度」に次いで多く選ばれていた。
従業員を動機づけるために重要なもの
従業員を動機づけるために重要なものを選んでもらった結果としては、現在については「1.仕事のやりがい」、「2.高い給与」が多く選択されている。5年後についても傾向に変わりはないが、「8.多様な働き方の選択」は現在より10ポイント以上多く選択された。
まとめ
コロナ禍は組織・人材マネジメントの課題をさまざまにあぶりだし、人々の生活にも「ニューノーマル」と呼ばれるような新しいトレンドが生まれ始めている。有事にも対応できる強い組織づくりが人事の役割であるといえるだろう。
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