NEC、ヒアラブル端末で高所作業危険予防の高所作業検知ソリューション販売

NECはヒアラブルデバイス(端末)で、建設業/製造業の高所作業の危険を予防する「高所作業検知ソリューション」の販売を開始した。ヒアラブルデバイスのモーションセンサ、スマートフォンの環境センサ、NECが開発した独自AIモデルを用いて、はしごや電柱作業などの高所作業を検知し、作業者/作業管理者へのアラートを通じて現場作業の安全・安心を実現する。
開発背景
近年、建設業や製造業などの現場作業では、「労働人口の減少」「労働災害」「健康障害」等の課題から、ICTを活用した業務効率化と、より安全・安心な労働環境の提供が求められている。特に労働災害における高所作業中の転落事後は依然として発生しており、死亡災害に直接繋がることから、対策、改善が急務な状況だ。
NECでは建設業、製造業における高所作業中の事故に対するソリューションとして、建設会社とも協力しヒアラブルデバイスを中心としたセンシングソリューションを開発した。
高所作業検知ソリューションとは
1. ソリューション概要
ヒアラブルデバイスを装着し、スマートフォンを所持した作業者が、電柱やはしごへの昇り動作などを行うと、クラウド上のNEC ヒアラブルPFに搭載した独自AIモデルが高所作業を検知し、作業者や作業管理者へアラートを自動通知する。本ソリューションにより作業者本人には作業中の注意喚起を、作業管理者には事前に許可を得ていない作業者の不安全行動の把握が可能となる。
2. 販売について
(1)販売時期:2022年10月
(2)販売形態:ヒアラブルデバイス+ヒアラブルPF利用の契約
(3)価格:別途見積
ヒアラブルデバイスについて

ヒアラブルデバイスは、イヤホンに類似したマイク一体型のスマートデバイス。マイク、スピーカーに加え、頭の動きを常時検出が可能なモーションセンサーを搭載している。そのため、作業者の状態をリアルタイムにモニタリングし、作業状況の把握に加え、作業者の転倒等も即時に把握することが可能となる。また、音声コミュニケーションによる現場作業の効率化や、耳音響認識技術を用いた本人特定による作業者のなりすまし防止といったきめ細やかな管理が可能となり、現場作業者の安全・安心を実現する。
本ソリューションの導入には、本APIとスマートフォン用のヒアラブルデバイスSDKを用いた業務アプリケーションを準備する必要がある。
まとめ
現場作業における安全・安心な労働環境の整備は、従業員にとっても企業にとっても重要な取り組みである。今後ICT活用はより一層進んでいくことだろう。同社のサービス含め、導入を検討してみてはいかがだろうか。