【中小企業の経営課題とDX、SaaS、リスキリングの実施状況・意向調査】40代から経営者の意識に崖
Chatwork株式会社(本社:東京都港区、代表取締役CEO:山本正喜、以下、Chatwork)は中小企業の経営者(社長)とバックオフィス担当者、合計2125名を対象に経営課題と解決策として注目されるDX、SaaS、リスキリングの実施状況や意向について調査を行った。
調査概要
調査名称: 中小企業の経営課題とDX、SaaS、リスキリングの実施状況・意向調査
調査目的: 中小企業を取り巻く外部環境変化と、重要視されるDXとSaaS活用、リスキリング等についての実行状況や意向について、経営者の意識と関連付けて明らかにする
調査手法: インターネット調査(調査会社:株式会社アスマーク)
調査時期: 2023年10月20日〜23日
調査対象者: 中小企業(300名以下)の社長1055名とバックオフィス担当者1070名の回答、合計2125名の回答を集計。有効回答数:本調査2125名 (スクリーニング調査4108名)
外部環境への意識と経営課題
■外部環境で中小企業の経営に悪影響を与えている事象TOP3「物価の上昇・値上げ」「人手不足」「景況感の悪化」
■経営課題への取り組み状況、解決に向けて実行しているのは「コスト削減」「売上拡大(既存事業)」「業務効率化・生産性向上」が上位
■2024年問題による影響が懸念される物流業界、建設業界が問題について「認知しており対応を行っている」はそれぞれ25.4%、14.9%
■事業承継に関する2025年問題、「対応を行っている」経営者は60代13.1%、70代13.6%
DX,SaaS,リスキリングの実行・意向
■中小企業の経営者・バックオフィス担当者、70.6%がSaaSを「聞いたことがない」と回答、DXも49.7%が認知なし
■6割が業務を口頭や紙で行っている状況おり、経営者の年代別集計では40代以上でDXが進みにくい傾向がみられる
■DXが進まない理由、課題1位は「金銭面のコストが大きい」バックオフィス担当者の4人に1人が「経営者に十分な知識がない」と回答
■中小企業でSaaSを導入している割合は経営者の年代と相関がみられ、30代では60.0%が活用、40代では35.4%に留まった
■中小企業で導入割合が高いSaaSは「WEB会議システム」「経費精算」「チャットツール」一方、「経費精算」は「使いこなせていない」と回答した人の割合が高く25.1%にのぼる
■DX対応に欠かせない、デジタル知識の習得を推進する「リスキリング」、「必要性を感じていない」が全体の6割
■「必要性を感じない」理由、経営者の回答のトップは「活用する業務がないから」で22.5%
まとめ
7割以上が「開いたことがない」と回答したSaaSだが、認識不足から知らぬ間に使用し料金を支払っている可能性も考えられる。デジタル知識の習得を推進するリスキリングについて全体の6割が「必要性を感じていない」と回答しているが、売上拡大・経費削減の観点からも重要な取り組みである。厚生労働省では、リスキリング支援の助成金でデジタル人材の育成を行う企業を支援している。活用を検討してみてはいかがだろうか。
参考:厚生労働省 人材開発支援助成金(事業展開等リスキリング支援コース)