「2025年の崖」大企業の約6割が対策に着手 コスト面と人的リソースに課題【大企業のクラウド化に関する実態調査】
ワークフローソリューションベンダーの株式会社エイトレッド(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:岡本康広)は、大企業(従業員数1000名以上)における「2025年の壁(※)」への対策の実態などを把握すべく、情報システム担当者108名を対象に、大企業のクラウド化に関する実態調査を実施した。
DXレポート ~ITシステム「2025年の崖」の克服とDXの本格的な展開~(経済産業省)
調査概要
調査名称:大企業のクラウド化に関する実態調査
調査方法:IDEATECHが提供するリサーチPR「リサピー®︎」の企画によるインターネット調査
調査期間:2024年4月18日〜同年4月22日
有効回答:大企業(従業員数1000名以上)に勤務する情報システム担当者108名
※構成比は小数点以下第2位を四捨五入しているため、合計しても必ずしも100とはならない
出典元:【「2025年の崖」に向けた対策は?大企業の情シス調査】対策に着手している大企業は6割弱 クラウド化の課題はコスト面と人的リソース(株式会社エイトレッド)
2025年の崖に向けた「対策をしている」約6割
本調査では「Q1.お勤め先では、2025年の崖に向けた対策をしていますか。(n=108)」との質問に「とてもしている(24.1%)」「ややしている(33.3%)」との回答があり、約6割が対策に取り組んでいることが明らかになった。
具体的な取り組みには「ソフトウェアのクラウド化(SaaS)(75.8%)」「DXの更なる推進(62.9%)」「社内インフラのクラウド化(laaS)(56.5%)」が多く挙げられている。
また「Q3.お勤め先に、レガシーシステムは存在しますか。(n=108)」との質問には「存在しており、現在も主要な役割を果たしている(27.7%)」「一部存在している(42.6%)」との回答となった。
さらに「Q4.あなたは、レガシーシステムの保守・運用にかかる手間やコストなどの「リソース」の程度をどのように評価しますか。(n=76)」との質問には「とても多くのリソースが割かれている(25.0%)」「やや多くのリソースが割かれている(46.1%)」と、7割以上が「リソースが割かれている」との回答となった。
8割超がソフトウェアのクラウド化の「必要性」を実感
続いて本調査では「Q5.あなたは、2025年の崖に向け、お勤め先におけるソフトウェアのクラウド化の必要性を、どの程度感じていますか。(n=108)」と質問。その結果「とても必要だと思う(42.5%)」「やや必要だと思う(38.0%)」と、8割以上が必要性を実感していることが明らかに。
また「Q6.現在、お勤め先の、ソフトウェアのクラウド化は進んでいますか。(n=108)」との質問には「かなり進んでいる(24.0%)」「やや進んでいる(38.9%)」と、6割以上が「進んでいる」と回答している。
一方で「あまり進んでいない」「全く進んでいない」と回答した企業では「ライセンス費用がかかる(43.3%)」「人的リソースが足りない(43.3%)」「既存システムとの連携、統合が難しい(36.7%)」といった障壁が多くあるようだ。
さらに、クラウド化が進んでいないことでの課題や弊害としては「システムの老朽化、複雑化(46.7%)」「システムや運用ノウハウの属人化、ブラックボックス化(36.7%)」「テクノロジーの進化に対する遅れ(30.0%)」が上位に挙げられた。
クラウドシステムを導入する際の懸念点としては「セキュリティ上の懸念がある(42.6%)」「ライセンス費用がかかる(37.0%)」「既存システムとの連携、統合が難しい(31.5%)」との回答が寄せられている。
導入する際に重要だと思うこととしては「セキュリティ対策(58.3%)」「管理や運用のコスト(47.2%)」「自社に合った料金プラン(25.9%)」が上位に並んだ。
まとめ
デジタル技術の活用が推進される一方で、複雑化・老朽化・ブラックボックス化した既存システムを利用する企業も未だ多いという。経済産業省は、2025年以降にこうした既存システムが残存することによる課題に伴う経済損失が大きく増加すると予測。「2025年の壁」として、対策を呼びかけているている。
本調査においては、8割を超える情報システム担当者が、勤務先におけるソフトウェアのクラウド化の必要性を実感していることが明らかになった。大企業でのクラウドシフトは今後さらに加速していくとみられる。障壁として挙げられたコスト面と人的リソースの解決をいかに解決するかがキーとなるだろう。
DXレポート ~ITシステム「2025年の崖」の克服とDXの本格的な展開~(経済産業省)