災害時に通信つながりにくいと9割認知も企業の約半数は災害時用通信手段を用意せず テレネット・NEXER調査
テレネット株式会社が「職場での災害時の連絡手段」に関するアンケートを実施。結果をサイト内にて公開した。職場での被災時には迅速かつ確実な連携が求められるが、どれだけの人が災害時の連絡手段を備えられているか、どのような機能を求めているかなどを明らかにしている。ここでは調査結果の概要をお伝えする。
調査概要
◆調査期間:2024年6月29日 ~7月8日
◆調査対象:「会社員・公務員・団体職員」のいずれかに当てはまる方
◆有効回答数:446サンプル
◆調査方法:インターネット調査
◆調査機関:株式会社NEXER
◆調査主体:テレネット株式会社
出典元:【働いている全国の男女に調査】52.9%が「職場で災害時用の通信手段を用意していない」と回答 職場での災害時の連絡手段に関する調査(テレネット株式会社)
※原則として小数点以下第2位を四捨五入し表記しているため、合計が100%にならない場合がある
半数以上が職場で災害時用の通信手段を用意せず
本調査ではまず、「災害時に、スマホなど通常の通信手段がつながりにくくなる傾向があることを知っているか」を尋ねており、90.4%が「知っている」と回答している。しかし、災害時の通信障害が長期に影響が出る可能性もあることについては、39%が「知らない」と回答したという。
続いて、自分の職場で災害時用の通信手段を用意しているのかを質問。52.9%が「用意していない」との回答を得た。一方で「用意している」と回答した20.4%のうち、84.6%が「安否確認アプリ」を災害用の通信手段として職場で用意していることもわかった。
35.2%が「社員間の業務連絡がとれない」と不安
職場の災害時用通信手段に求める機能についても質問。7割が、屋内外を問わずつながりやすいことを求めているという結果に。その他、「エリアメールより早く地震・津波情報を通知(35.9%)」「写真や動画、位置情報で現場状況を共有・可視化(34.3%)」などが多くの人に望まれていることがわかった。
災害時の通信がとりづらいことによる不安としては、「社員間の業務連絡がとれない(35.2%)」「職場の状況がわからない(33.9%)」が上位に並んでいる。「上司からの指示を仰げない(10.3%)」「顧客との業務連絡がつかない(6.1%)」「他の支社や営業所などと連絡がとれない(4.5%)」といった声も聞かれた。
まとめ
9割の人が災害時に通常の通信手段がつながりづらくなる場合があることを知りながらも、実際に職場で災害時用の通信手段を用意できている人はそう多くないことが明らかになった。通信障害が長期にわたる可能性について約4割が「知らない」としたことも背景にありそうだ。
長期にわたって通常の通信手段が使えなくなれば、業務への支障もその分大きくなり、事業の継続に悪影響をもたらす可能性が高い。同社は災害時の通信に特化した無線機を提供しており、職場での備えとして推奨している。
災害発生時の通信手段について、どの程度備えられているか把握することも含めて、改めて社内での検討を行うきっかけとしていただきたい。