2025年4月の内定式はリアル実施が約9割、実施内容は? 学情調査
株式会社学情(本社:東京都中央区)は、企業・団体の人事担当者を対象に「内定式」に関して、インターネットアンケートを実施。WebセミナーやWeb面接など、就職活動におけるオンラインの併用が定着するなか、リアルでコミュニケーションを図るニーズも拡大していることを受けて、開催形式や実施予定のコンテンツ、内定者フォローへの取り組みなどについて調査した。
調査概要
調査期間:2024年8月30日~2024年9月13日
調査機関:株式会社学情
調査対象:企業・団体の人事担当者
有効回答数:661件
調査方法:Web上でのアンケート調査
出典元:内定式はリアルで実施する企業が約9割。 「社風やカルチャーを感じてもらいたい」「同期と交流して欲しい」の声 (株式会社学情)
※各項目の数値は小数点第二位を四捨五入し小数点第一位までを表記しているため、択一式回答の合計が100.0%にならない場合がある
内定式はリアル実施が約9割 コミュニケーション重視のコンテンツ
本調査結果を見ると、2025年4月入社の「内定式」の実施形式は「リアルで実施」が87.4%で最多となっている。それ以外の回答については「オンラインとリアルを組み合わせて実施」は2.8%で「オンラインで実施」が2.3%となったほか、7.5%は「検討中」との割合になっている。
また、内定式で実施するものとしては「社員と交流できる(59.0%)」「同期と一緒に『体験』ができる(34.3%)」などが上位に。同社によれば、企業からは「若手社員と交流することにより、働くイメージがわきやすいと思う」「先輩社員との交流を通じて、企業理解や入社意欲向上につなげたい」「同期・社員と交流することで、少しでも安心して入社してもらいたい」といった声が寄せられたという。
さらに本調査では、内定者フォローのために実施しているものについても質問。最も多い回答は「懇親会の実施(65.5%)」で、次いで「面談の実施(50.4%)」「入社前研修・就業体験機会の提供(35.1%)」「社内見学(34.3%)」などが挙げられている。内定辞退やミスマッチを防ぐため、コミュニケーションの機会を設ける企業が多いようだ。
まとめ
本調査結果からは、2025年4月入社予定者に対してコミュニケーションの機会を重要視している企業が多いことがうかがえる。採用難度の上昇が続く中、内定を出しても安心とは言い切れず、入社の意思を固めてもらうための取り組みや、入社後の早期離職を防ぐ取り組みは、今まで以上に重要度が増している。
一方で、採用市場は早期化と長期化の傾向が強まっており、企業側は限られた人員での対応により、内定者フォローが希薄となってしまうこともあるだろう。同社が2023年6月に実施したアンケートでは、内々定の辞退者数が大幅に増えた、やや増えたと回答する企業が約3割にも及んでいるという。改めて内定者に向けた対応を見直す機会としてみてはいかがだろうか。
「2024年3月卒業予定者/就職戦線中間総括」(株式会社学情)