SansanとNTTデータが協業 「Bill One」「TetraBRiDGE」が11月に機能連携を開始
Sansan株式会社(以下:Sansan)は、株式会社NTTデータ(以下:NTTデータ)と協業し、Sansanが提供するインボイス管理サービス「Bill One」とNTTデータが提供する請求・決済連携プラットフォーム「TetraBRiDGE(テトラブリッジ ※1)」の機能連携を2024年11月に開始すると発表した。
請求書データの自動連携で支払い業務を効率化
請求書受領後の支払い業務において、複数の銀行口座に都度ログインして支払いデータをアップロードする必要があることで、支払い業務が煩雑化しがちであったことから、本サービス連携が実現。両社の発表によれば、本サービス連携によりBill One上の請求書データは TetraBRiDGEに自動連携され、TetraBRiDGEを通じて複数の金融機関に支払いを行うことが可能になるという。
Sansanは2024年3月に発表した「経理の人手不足に関する実態調査(※2)」の結果から、半数以上の経理担当者が人手不足を実感していること、そのうち9割弱が「深刻」だと回答していることを引用。インボイス制度や電子帳簿保存法への対応で経理担当者の業務がさらに増加する中で、アナログな業務を削減し効率化を図ることが求められていると指摘した。
その上で、請求書受領から支払いまでの一連の経理業務をさらに効率化すべく、NTTデータとの協業に至ったことを発表している。両社は今後もサービスの連携やセミナーの共同開催などを通じて、経理業務のデジタル化を一緒に推進していくという。
Bill OneとTetraBRiDGEの自動連携
2024年11月より開始されるBill OneとTetraBRiDGEの自動連携。請求書の受領業務を効率化するBill Oneと、請求書受領後に発生する支払い業務を効率化するTetraBRiDGEの連携により、これまで別々に行われていた請求書受領とその後の支払い業務をワンストップで完結し、支払い業務の効率化を実現する。
取引先企業から郵送やメールなどで送付された請求書をBill One上で受領すると、取引先名や請求金額などの請求書情報が高い精度でデータ化される。その後、請求書データがTetraBRiDGEにAPI連携されることにより、TetraBRiDGE上で支払いデータが自動生成され、TetraBRiDGEの画面上で複数の金融機関への支払い処理が可能になる。さらに、電子記録債権の処理や、自社が管理する複数の口座間での資金集中・配分についてもTetraBRiDGE上で行うことができるという。
なお、今回発表された連携機能の利用には、Bill OneおよびTetraBRiDGEの契約が必要だ。
まとめ
経理担当者の業務量増加や人手不足について、課題感を抱いている企業は多いのではないだろうか。Sansanの調査でも、多くの担当者が深刻な人手不足を実感しているという。採用強化に取り組むと同時に、効率化に向けたツールの活用などをより一層推進していく必要がありそうだ。
今回両社が連携を発表したのは、請求書受領から支払いまでの業務をワンストップで完結できるようになる機能。さらなる連携にも注目したい。
※1:「TetraBRiDGE®」は株式会社NTTデータの登録商標
※2 出典元:Sansan、「経理の人手不足に関する実態調査」を実施(Sansan株式会社)