2025年新卒社員の退職理由「聞いていた話と違う」がトップ H4調査

退職代行OITOMAを運営している株式会社H4(本社:愛知県一宮市、代表取締役:堀世至臣)は、2025年度新卒社員の退職代行の利用状況調査を実施。2025年4月25日時点の退職代行利用者数や、利用に至った理由などを明らかにした。
調査概要
性別:男女(回答無も含む)
地域:47都道府県
人数:新卒社員335名
調査方法:退職代行OITOMAへの依頼者様を対象としたアンケートを実施
調査機関:2025年4月1日~2024年4月25日
出典元:株式会社H4
2025年新卒社員の4月退職代行の月別利用者数は335名に

同社はまずはじめに、退職代行OITOMAへ依頼をした新卒社員の週毎の集計結果を報告した。
退職代行OITOMA新卒社員依頼者推移
4月1日~6日:122名
4月7日~13日:74名
4月14日~20日:84名
4月21日~25日:55名
新卒依頼者数は入社後4月1日~6日の1週間が最も多く122名で、次いで4月14日~20日が84名。合計で335名となり全体人数(2238名)の14.9%であったという。入社から約2週間で全体の約60%を占めており、新卒社員がスピーディーに決断している様子がうかがえる。
なお、新卒の男女別利用者数は「女性:302名(62.1%)」「男性:177名(36.4%)」と、女性の方が多い割合を示している。
また、利用の多い職種は「営業:60名(15.2%)」「サービス業:49名(12.5%)」「不動産業:32名(9.2%)」であった。
新卒の退職理由「聞いていた話と違う」がトップ
次に同社は、退職理由について調査。新卒社員の約80%は「説明会で聞いていた話と違う、契約内容・労働条件と勤務実態との乖離」を理由に挙げたという。
同社はさらに、実際の退職の声として寄せられたコメントの一部を紹介した。
<営業職/男性>
会社説明会では全員BtoCの営業職スタートと聞いていたのに、いきなりBtoBの営業部署に配属となり、自分がイメージしていたものと異なる業務となってしまった。
<事務職/女性>
入社前に服装などは制限が無いと聞いていたが、実際には慣習としてスーツの着用が半ば強制となっていた。
<建築・建設/男性>
入社前には基本土日休みと聞いていたが、実際には土日休みの方が少ないシフト表を渡された。有給なども取得率90%超を謳っていたが、実際に先輩が有給を拒否されているのを見てしまった。
まとめ
新卒社員の入社から1カ月。同社の退職代行サービスには300人を超える新卒社員の依頼があったことが判明。そのほとんどが、入社前に聞いていた話と実際の職場に乖離があったことが理由だという。
人手不足が深刻化し、激化している採用競争。その中で苦労して採用した新卒社員から、わずか1カ月足らずで退職を申し出られてしまっては、採用活動にかけた労力や費用が水の泡だ。
採用プロセスにおいて、人材欲しさに職場を実際より良く見せようとしたり、マイナスだと感じる点を隠したりしても、早期離職の可能性を高めてしまう。新卒社員に「聞いていた話と違う」と思わせないよう、職場のリアルな情報を伝える必要があるだろう。