社会人の85%が「給与」に不満や不安を抱いた経験あり Job総研調査

転職サービス「doda」などを提供するパーソルキャリア株式会社が運営する調査機関『Job総研』は「はたらく現場での不満や不安」を収集する『Job weeQ』を実施し、匿名社会人ユーザーを対象に「給与に関するリアル」を調査した結果、合計1498件の投稿が集まったことを報告。実質賃金が物価高騰に追いつかない状況が続く中で、社会人が給与に関してどのような不満や意見を持っているかを明らかにした。
調査概要
参加対象者:現在就業中のJobQ Town(ジョブキュータウン)登録者
調査条件:全国/男女/20~50代
実施期間:2025年4月18日〜4月28日
総投稿数:1498件
調査方法:インターネット調査
出典元:Job weeQで「給与」のリアルを募集しました(Job総研/パーソルキャリア株式会社)
「給与」に関する社会人の本音

本調査では「給与」に関する不満・不安を持った経験を尋ねており「ある派(85.0%)」が「ない派(15.0%)」を大きく上回ったことが明らかになった。男女別の「ある派」は「男性:85.7%」が「女性:84.1%」をやや上回ったという。
「給与に対する不満」として、男性では仕事量に見合わないことや、転職した同期と比較する声などが寄せられている。一方女性では、男尊女卑や正社員登用に関するコメントがみられた。
続いて本調査では、給与への直接的な評価がされにくいと感じた経験について質問。その結果、前問同様に「ある派(84.0%)」が「ない派(16.0%)」を大きく上回ったことが判明している。男女別の「ある派」については「男性:82.5%」が「女性:84.1%」をやや下回ったという。
「給与への直接的な評価がされにくいと感じたことに対する不満」としては、飲み会関連や上司との関係性など、日頃の業務と関係しない部分が評価に影響しているとの声が挙げられたようだ。
まとめ
食料品や生活品の値上げは家計への影響も大きく、より一層の賃上げを望んでいる人も多いのではないだろうか。本調査では大半の人が給与に対する不満や不安を抱いた経験があることも判明した。給与への直接的な評価がされにくいと感じる人も多く、日頃から様々な不満を抱いている様子がうかがえる。
こうした状況において企業は、賃上げに向けた取り組みはもちろんのこと、評価の公平性や透明性を担保する取り組みにも十分に注力する必要があるだろう。給与や評価に対する不満は、転職を検討するきっかけとなる可能性も高い。従業員のモチベーション向上や離職防止に向けて、自社の評価制度を見直す機会としてみてはいかがだろうか。