職場の熱中症対策7割超が実施も「不十分」と感じる人が約7割 Job総研調査

パーソルキャリア株式会社が運営する調査機関『Job総研』は、544人の社会人男女を対象に「2025年 夏のはたらき方実態調査」を実施した。気象庁は今年、観測史上最も早い梅雨入りと、過去10年で最高レベルの猛暑となる可能性を発表しており、労働環境に対する社会的関心が高まっている。職場での熱中症リスクも増し、安全な労働(職場)環境の提供や社員の健康管理が企業により一層求められる中で、今夏のはたらき方の理想と実態、今夏出社またはテレワークを希望するそれぞれの理由、さらに職場の熱中症対策とその印象、そして夏の暑さが仕事に及ぼす影響などを明らかにした。
調査概要
調査対象者:現在就業中のJobQ Town登録者
調査条件:全国/男女/20~50代
調査期間:2025年6月4日〜6月11日
有効回答数:544人
調査方法:インターネット調査
出典元:Job総研『2025年 夏のはたらき方実態調査』を実施しました(Job総研/パーソルキャリア株式会社)
今夏の出社予定 出社派が多数も理想は半々

本調査ではまずはじめに今夏の出社予定について質問。その結果「出社のみ:37.9%」「出社多め:22.2%」「どちらかといえば出社多め:14.5%」を合わせた「出社派(74.6%)」が多数派を占めている。
一方で夏の理想のはたらき方としては「出社したい派(48.0%)」と「テレワークをしたい派(52.0%)」とで意見が分かれている。出社を希望する理由としては「涼しい環境が整っている(39.5%)」「チームメンバーが出社する(31.0%)」「在宅だと集中しにくい(26.8%)」などが多いようだ。テレワークを希望する理由としては「外が暑いから(67.8%)」「通勤による疲労軽減(60.4%)」「移動による汗対策が面倒(55.5%)」との回答が上位に挙げられている。
職場の熱中症対策「されている」が多数も「不十分」の声

続いて本調査では、職場の暑さ/熱中症対策について質問。その結果「されている派(74.6%)」が「されていない派(25.4%)」を大きく上回っていることが判明した。具体的な対策としては「適切な空調管理がされている(51.2%)」「クールビズの推奨(44.6%)」「飲料や塩分補給用の備え(36.9%)」などが多いようだ。
一方で、職場の熱中症対策状況への印象としては「十分ではないが対策はしている:45.4%」「対策はしているが不十分:22.1%」を合わせた「不十分だと思う派」が67.5%に。「十分な対策であると思う派」は32.5%にとどまっている。
また、夏の暑さは仕事のやる気に影響するか尋ねる項目では「影響する派」が85.7%で大多数を占めたことが明らかになった。
まとめ
今夏、理想に反する働き方となっている人も一定数いるようだが、大半の人が出社する予定としていることが明らかになった。そうした中で、職場での熱中症対策について不十分さを指摘する声も多く寄せられている。
厚生労働省は職場における熱中症予防対策について、導入しやすい事例をまとめて紹介している。これらも参考にしながら、自社の熱中症対策について見直す機会としてみてはいかがだろうか。
参考:導入しやすい熱中症対策事例紹介(厚生労働省)