退職代行利用の「法的リスク」、知らない人が約半数 エレメント調査
株式会社エレメント(本社:神奈川県川崎市、代表取締役:近藤勉)は、弁護士保険比較サイト「弁護士保険STATION」において、全国の17〜75歳、男女500人を対象に退職代行に関する意識調査を実施した。
調査概要
調査方法:インターネット調査
調査対象:全国の17〜75歳、男女500人
【Z世代(17〜32歳) 250人、40代以上(40〜75歳) 250人】
調査日:2026年4月
有効回答数:500件
調査機関:Freeasy
調査主体:株式会社エレメント・弁護士保険STATION
出典元:【500人調査】GW明けに急増する退職代行の落とし穴。「非弁行為」のリスクを知らない層が全世代で半数に到達、専門家が警鐘(株式会社エレメント)
退職代行に「肯定的なZ世代」「慎重な40代以上」
本調査ではZ世代に、退職代行の利用意向を質問。「合理的な手段」「事情があれば可」を合わせた肯定的回答は54.8%と過半数に達した。「マナーに欠ける」とする否定派は20.4%にとどまっており、退職代行を「正当な選択肢」と、とらえている傾向がうかがえる。
一方で、40代以上では退職代行の利用についての肯定的回答(合理的・事情があれば可)の合計は30.8%に。「個人の自由(44%)」とする中立派が最も多く「マナーに欠ける」との否定派は25.2%だった。Z世代よりも、慎重な姿勢が見受けられる。
「弁護士に直接依頼できる」ことへの認知度は4〜5割程度
さらに本調査では、退職の交渉は代行サービス業だけでなく、弁護士に直接依頼できることについて、認知度を調査。
その結果、Z世代では「知らなかった(代行業者と弁護士の違いが不明)(51.6%)」が半数を超えた。「知っていた(17.2%)」「聞いたことはあるが詳しくは知らない(31.2%)」と、法的手段としての認知度は低いことが明らかに。
40代以上でも「知らなかった(38.8%)」が約4割を占め「聞いたことはあるが詳しくは知らない(42.8%)」という人が最も多い結果となっている。「知っていた(18.4%)」の割合はZ世代とほぼ変わらないことから、ベテラン層であっても弁護士に直接依頼できるという認知が進んでいないことが明らかになった。
「非弁行為のリスク」全世代で約半数が「全く知らなかった」
また、民間業者の交渉制限(非弁行為のリスク)について、Z世代では「全く知らなかった(50.4%)」が半数超に。「よく知っている(16.4%)」「聞いたことがある(33.2%)」と、法的リスクを認識せずに、サービスを利用する可能性があることが可視化された。
40代以上でも「全く知らなかった(50.8%)」がZ世代同様に半数を超えた。「よく知っている(10%)」はZ世代よりもさらに低く「聞いたことがある(39.2%)」は4割程度となった。
※【非弁行為とは】 弁護士以外の業者が報酬を得て、有休や賃金の「交渉」を行う違法行為のこと。民間業者は意思の伝達のみが可能で、交渉を行うと法律違反となりリスクを伴う
まとめ
新年度やGW明けを中心に利用が増える退職代行は、Z世代を中心に「合理的な選択肢」として浸透しつつあるようだ。一方で、非弁行為などの法的リスクへの理解は不足しており、法律違反となる可能性を理解しないままサービスを利用する可能性が高い現状も明らかになった。
退職代行を利用する前に、相談できる環境や制度の整備や、円滑なコミュニケーション体制の構築が求められている、といえるだろう。
同時に、働く側も退職を始めとする、雇用や守秘義務などのコンプライアンスを学ぶことがこれからの時代には必要だ。












