上司の「評価・ねぎらい不足」約4割が転職検討の一因に Unipos調査
Unipos株式会社は、従業員30人以上の企業に勤務し部下を持つ全国の管理職層800人を対象に「ねぎらい」に関する実態調査を実施した。調査では、ハラスメントへの懸念や世代間ギャップなどを背景に、管理職の“言えなさ”と部下の“見てもらえていない”という認識のズレが、エンゲージメントや離職リスクにも影響を及ぼしている実態が明らかになった。
調査概要
調査名:Unipos「ねぎらい」に関する実態調査
調査方法:Webアンケート調査
調査期間:2026年3月26日~3月30日
調査対象:全国の30~69歳 男女
対象条件:
・従業員30名以上の企業・団体に勤務
・直属の部下、または業務上日常的に関わる後輩・部下を持つ人
・会社員、公務員、専門職
有効回答数:800名
サンプル構成:
・従業員30~999名企業勤務:400名
・従業員1000名以上企業勤務:400名
出典元:調査名(Unipos株式会社)
必要性を覚えながらも上司の約4割「伝えられない」
本調査では「上司から部下へのねぎらいは必要」と回答した管理職は73.3%に上った。一方で、38.4%は「ねぎらいたいと思ったにもかかわらず、実際には行わなかった経験がある」と回答。必要性と実践の間に、ギャップが存在していることがうかがえる。
ねぎらいを行わなかった理由としては「タイミングが合わなかった(37.1%)」が最多となり「忙しくて余裕がなかった(20.3%)」といった業務負荷による要因も上位に挙げられている。
また「上から目線に受け取られそう」「何と言えばよいかわからない」といった伝え方への迷いも見られ、管理職がコミュニケーションそのものに難しさを感じている実態が明らかになった。
ハラスメント懸念や世代間ギャップが「ねぎらいの壁」に
「時代の変化に伴い、部下をねぎらうことが難しくなった理由」では「ハラスメントと受け取られることへの懸念(42.1%)」が最多に。また「価値観や世代・コミュニケーションスタイルの違い(32.0%)」「リモートワークによる接点や雑談機会の減少(13.5%)」といった声も挙げられており、働き方の変化がコミュニケーションの難易度を高めていることがわかる。
こうした背景から、管理職の慎重さと、部下側の「努力や貢献を見てもらえていない」という実感との間に認識のズレが生じている可能性がある。
実際に「評価されていない、ねぎらわれていない」と感じたことを理由に転職を検討した経験がある人は39.6%に達しており、ねぎらいの不足が組織への心理的距離や離職意向にも影響を与えていることが示された。
まとめ
人材確保や定着が経営課題となる中、「ねぎらい」を個人の資質や経験に委ねるだけでは限界があることが今回の調査から見えてきた。企業として、1on1やフィードバック研修の充実、ピアボーナス制度や表彰制度の導入など、感謝や貢献を可視化する仕組みづくりを進めることが重要になりそうだ。
ハラスメントへの配慮や多様な価値観への対応が求められる時代だからこそ、管理職個人での判断が難しくなっていることがうかがえる。組織全体で適切な承認や対話を支える環境を整備し、従業員エンゲージメントの向上や離職防止につなげたい。











