管理職の約9割「実務兼務」5割が業務負担増加を実感 日本経営協会調査
一般社団法人日本経営協会(本部事務局:東京都渋谷区、会長:高原豪久)は、部下を持つ課長級・次長級・部長級のミドルマネジャー539人を対象に実施した「第8回 日本のミドルマネジャー意識調査」の結果を公表した。管理職の約9割がマネジメントと実務を兼務する「プレイングマネジャー」であることが明らかとなり、人手不足や業務負担の増加など、中間管理職を取り巻く厳しい実態が浮き彫りになった。
調査概要
調査名称:第8回「日本のミドルマネジャー意識調査」
調査方法:Web調査
調査期間:2025年10月29日~11月5日
対象:部下を持つラインの課長級、次長級、部長級のミドルマネジャー
有効回答数:539人
出典元:「⽇本のミドルマネジャー⽩書(⽇本の中間管理職⽩書)」一覧(一般社団法人日本経営協会)
約9割が実務を兼務 人手不足が最大の悩み
本調査では、マネジメント業務に専念できている管理職は13.2%にとどまり、86.8%がプレイヤー業務を兼務していることが判明。さらに、3年前と比べて業務負担が「増えた」と回答した人は51.0%。負担増の背景に「コンプライアンス意識・行動の徹底(54.4%)」や「ハラスメントへの対処(47.1%)」を挙げた回答が目立った。
仕事上の悩みでは「部署の人材不足(50.3%)」が最多となり「プレイヤー業務の過大(23.9%)」を大きく上回った。人材不足の中で実務とマネジメントを両立しなければならない状況が、管理職の負担を増大させていることがうかがえる。
希望して管理職になった人は2割 一方で約7割が充実感
管理職への昇進を「希望した」と回答した人は21.0%にとどまり「特に希望するのではなく、流れの中でなった」は47.1%だった。一方で、管理職としての仕事に充実感が「十分ある」「それなりにある」と回答した人は合わせて70.5%に。役割にやりがいを感じている人も多いことが分かった。
今後も管理職として働き続けるために必要なこととしては「生活(プライベート)の安定(39.9%)」と「仕事に対する正当な評価・報酬(39.0%)」が上位に。特に「生活の安定」は2020年調査から13.7ポイント増加しており、やりがいだけでなく、働きやすい環境や適切な評価制度の整備が求められているようだ。
まとめ
本調査では、管理職の約9割がプレイヤー業務とマネジメントを兼務しており、人手不足やコンプライアンス対応、ハラスメント対応などにより業務負担が増加している実態が明らかになった。
一方で、管理職の多くは役割に充実感を感じているようだ。継続して働くためにはプライベートとの両立や、成果に見合った評価・報酬が不可欠だと考えていることも分かった。
企業としてはこうした管理職の実態やニーズをふまえた、昇進前後の研修やマネジメント支援、適切な評価制度の設計が求められている、といえるだろう。また、業務のデジタル化や効率化を通じて、管理職の負担軽減を図るとともに、長時間労働を前提としない働き方を実現できる環境整備も求められる。
人手不足が続く中でも組織の生産性を維持するためにも、管理職を支える仕組みづくりを進めたい。












