【2024年度版】ワークフローシステム比較 おすすめを紹介
コロナ禍によってリモートワークの推進は加速の一途をたどり、多くの企業が導入するようになった。それに比例するようにワークフローシステムを導入する企業が増えている。リモートにより、紙の書類の受け渡しが困難になったことがその大きな要因だ。
一方で、システムの種類が多く、どのツールを使うのが最善かを決めきれずにいる企業が多いのも事実。そこで今回は、システムの選び方から事業規模ごとに人気の高いサービスを具体的に紹介していく。
目次
■企業特徴・用途別、おすすめのワークフローシステム
■ワークフローを現場に浸透させるための導入時のポイント
■ワークフローシステムの製品比較。資料を一括ダウンロード
ワークフローシステムの比較・選び方のポイント
ワークフローとは業務における申請(書類の作成・申請)、承認、決裁までの一連の流れのことを指す。コロナ前であればオフィスで済ませることができたが、リモートワークが進む現状では、今までのアナログなワークフローでは業務が滞ることが増えてきた。そこで登場したのが電子化された申請フォームで一連の流れを行えるシステム。ペーパーレス化で経費削減もできると、急速に広まっているサービスだ。
ここではワークフローシステムをこれから導入したい会社向けに選び方のポイントを解説しよう。
利用する業務範囲から比較して選ぶ
まずは、どういった業務をワークフローシステムでカバーしたいのかを決めることから始めよう。切り替えの難しいワークフローシステムは、「とりあえず」で取り入れて、自社のフローにマッチしないサービスだったとなれば余計な手間が増えるだけだ。事前に自社にとって最適なシステムを選べるよう、しっかりと検証する必要があるだろう。
申請・承認フローの自社ルールとの相性から比較して選ぶ
ワークフローは会社の数だけルールが存在し、定型というものがない。それだけに、サービスを提供する側も柔軟に使えるシステム作りに注力しているが、自社ルールと相性の良いサービスを見極める必要がある。
既存・現行の書式への対応範囲から比較して選ぶ
現行の書式を変更せずに電子化したい。抵抗なく電子化へ移行するために、多くの会社が条件としている項目である。そんな企業の要望に応えるサービスは多く存在する。ただ、書式変更をせずに移行させる場合、サービス提供会社の定型を使わない分コストがかかる可能性もあるので、導入のコストと定着の負荷のバランスをどちらに取るか見極める必要がある。
操作性にすぐれていて簡単に操作ができるか比較して選ぶ
ITリテラシーは社員間で大きな差がある。ボトムラインに合わせた操作性の良さを選択することが非常に重要だ。すべての社員が使えるようにしなければ、システムが現場に浸透しない。できるだけ簡単で、マニュアルなどを見なくても直感的に使えるシステムを選ぶようにしたい。
以下の記事ではワークフローシステムのサービスの選び方についてより詳しく解説している。ぜひ一読してほしい。
■ワークフローシステムのサービス・ツールの選び方
企業特徴・用途別、おすすめのワークフローシステム
ここでは具体的にワークフローシステムの代表的なサービスを企業の特徴と用途別にいくつか紹介していく。
スタートアップ向けワークフローシステム
無料トライアルがあり低コストで活用できるサービス
ジョブカンワークフロー
あらゆる申請書のテンプレートがそろっているだけでなく、会社独自のフォームを簡単に作成できるのが特徴。スマホで申請・承認を済ませることもできる。業界最安クラスという導入費も魅力的だ。
Hachikin
「Hachikin」は、勤怠管理・経費精算のワークフローシステムに予算が取れない企業の強い味方。スモールスタートができるように、トライアルを無料で2人までの利用が可能で初期費用も同様に抑えられる料金体系となっている。
X-point
X-pointは、紙のように直感的な入力フォーム、ワンクリックでできる承認により、ワークフローの手間が改善し、業務スピードをアップさせる「X-point」。ノンストレスの操作感で、ITリテラシーの高さに関係なく誰もが簡単に導入できるよう設計されている。30日間無料トライアルもあり、専任のサポートチームが導入前支援もしてくれる。
SmartFlow
SmartFlowは、VeBuInが提供するクラウド型のワークフローシステムだ。豊富なテンプレートや入力サポートも備えており、ITに強くない現場でも使いやすい。また、LINE WORKSやMicrosoft Teamsを始め、外部システムとのAPIによる連携が可能で拡張性も高い。業界最安クラスの価格の料金体系も魅力だ。
Slackなどビジネスチャットと連携が強いサービス
バクラク申請
バクラク申請はSlackやアプリから承認可能な外出先たテレワーク中でも承認作業を行えるワークフローシステムだ。独自の領収書類などのAI自動読取り機能や承認経路の分岐設定機能により、経路の見直しや業務効率化を行いやすい。
Gluegent Flow
あらかじめ初期設定が完了した設定済みパッケージなので、導入が簡単な GluegentFlow。
承認・申請・決裁をPC、スマホどちらからでも操作でき、承認に至ってはボタン一つの簡単操作でクラウドになじみのない人でも使いこなせる操作性が魅力。マルチデバイス対応でテレワークや外出先でも利用でき、承認・決裁のタイミングでLINE WORKSなどのビジネスチャットへ通知もできる。
kickflow
kickflowは「部・室・課の混合」「複数階層」「兼務」などの複雑な組織、役職を指定しての承認や金額・条件に応じた多重分岐など、法務・営業・人事・経理・ITなど、幅広い用途で活用できる。外部システムとの柔軟な連携が可能でスマホ・タブレットからも利用でき、SlackやMicrosoft Teams、Chatwork、LINE WORKSなどと連携すれば、稟議の申請から承認まで即日対応も可能だ。
中小企業向けワークフローシステム
グループウェアとして業務に活用ができるワークフロー
kintone
「サイボウズ」が運営する業務アプリ作成クラウド「キントーン」。ワークフロー機能を標準搭載しており、経費/労務/稟議/プロジェクト管理などあらゆるワークフローに活用できる。システム導入前の相談はもちろんのこと、導入後もセミナーや電話・メールで問い合わせができてアフターフォローも万全だ。
クラウドERP freee
クラウドERP freeeは会計ソフトの「freee」のERPシステムであり、会計処理や、部署/プロジェクト単位の費用分析まで一貫して行えるのが特徴だ。会社全体の経理関係の業務フローを一元化し、事業部・管理部双方の負担を削減することができる。また外部連携機能も充実しており、Salesforce/Kintoneとも自動連携ができ、請求管理などの業務に活用することができる。
ジンジャーワークフロー
ジンジャーワークフローとは経費精算の申請・承認の歩留まり改善に貢献できるワークフローシステムだ。ジンジャーシリーズとの連携で人事労務などのバックオフィス全般の業務効率化を叶えることができる。また、パソコン・スマホに対応しているため、テレワークや出張時の申請/承認が可能など場所を問わずに使うことができる。
NI Collabo 360
経営コンサルティングノウハウを生かした多機能型グループウェア「NICollabo360」。「企業経営を360°可視化する」をコンセプトに、経営や業務をより迅速にこなせるようにスケジュールや文書管理、メール、社内SNSなど、社員間の情報共有などグループウェアの基本機能に加え、専用ソフトに負けないワークフローや経費精算機能を持っている。
TeamSpirit
バックオフィスに必要な機能が一まとめになったクラウドプラットフォームのTeamSpirit。勤怠管理や工数管理、経費精算、電子稟議、社内SNSなどバラバラだった業務アプリをクラウドで統合することができるため、申請から承認までのワークフローを一体化可能だ。
WordやExcelなどOfficeデータをそのまま申請フォームにできるワークフロー
Styleflow
Styleflowは、既存のExcel、Wordを引き継ぎ、そのまま使用できるワークフローシステムです。現在使用しているExcelやWordの申請書を取り込み、入力フォームを作成可能。利用中のOffice文書のレイアウトをそのまま再現もできる。数人程度の部門から数万人規模の大企業まで、組織のスケールに合わせて導入でき、ITの導入がはじめての企業でまずはスモールスタートしたいという企業におすすめだ。
AppRemo
AppRemoは従来のExcel申請書を電子化し、作成した申請書をそのままワークフローに乗せられ閲覧・承認業務をスピーディーに行える。クラウド版とパッケージ版の2バージョンがあり、会社のニーズに応じて選ぶことも可能だ。マルチデバイス対応でPCはもちろん、スマートフォン・タブレットから、オフィス外でも申請・承認業務が行える。
コラボフロー
Excelで作成した帳票や申請書をそのままフォームに転換でき、導入の壁がとても低い「コラボフロー」。いつものExcelフォームから自由自在にデザインが設定でき、申請書作成はボタンを押すだけで、承認経路も簡単に設定できるので直感的な操作が可能だ。システム連携も充実しており、サイボウズの各種製品、クラウドサイン、ラインワークスなど無限に広がるコラボで使いやすさが倍増している。
紙の申請業務や決裁業務の電子化に強いワークフローシステム
Create!Webフロー
紙による申請、決裁業務をそのまま電子化できる「Create!Webフロー」。ルート設計や組織管理がしやすく、使い勝手にこだわったサービスに定評がある。紙のイメージそのままに電子化でき、現在の運用を変えずにペーパーレス化が可能。申請・承認フォームはもちろん、システム設定やメンテンナンスなどの操作も直感的に使うことができ、ITが苦手な社員がいる場合も安心だ。
らくらく申請WF
らくらく申請WFは、既存の紙の申請書イメージをそのまま取り込んでワークフローで利用できるのが特徴なシステム。30種類以上のテンプレートも用意されているため、紙の運用からスムーズに移行することができる。
大企業向けワークフローシステム
複雑な承認と権限設定が可能なサービス
Web PerformerWf
Web PerformerWfは、多様で複雑な承認ルートも、アイコンによるビジュアル操作で柔軟に設定できるなど、詳細なワークフローをノンプログラミングで作ることができる。また、バージョン管理機能によって組織改編や業務変更への対応が行いやすく、外部システムとの連携も豊富で使いやすい。
J-MOTTO ワークフロー
J-MOTTO ワークフローは、直感的に使える操作で、申請から承認までのワークフローを整備・運用することができる。また、申請書の種類に応じた個別の承認ルート設定のほか、記載された金額によって承認者を変更するなどの条件設定もできるなど、複雑なフローにも柔軟に対応することが可能だ。専門のスタッフのサポートも手厚い。
WaWaFlow
WaWaFlowは、充実した承認ルート作成機能により、複雑な条件分岐や多様な承認パターンにも柔軟に対応できる。さらに、プログラミングの知識不要で申請フォームが簡単に作成でき、スマートフォンによるステータス確認や承認・決裁などの操作も容易に行えるため、柔軟性が高いシステムだ。
内部統制の強化やセキュリティに強いワークフロー
ActionPassport
ActionPassport
データセンター運用のプロが提供するシステムのため、強固なセキュリティが魅力の「ActionPassport」。Excelファイルを取り込んで申請書を作成でき、紙ベースと同じ見た目で抵抗なく切り替えられるように配慮されていることも特徴だ。
SmartDB
SmartDBは、承認や操作の履歴も記録し画面から確認ができるので、内部統制や監査対策にも有効なワークフローシステムだ。また現場でも簡単に扱える操作性も魅力の一つ。既ににシステムを導入しているのに紙業務が減らない、全社で使えるワークフローがない、基幹システムとの連携が困難、という企業におすすめだ。
Streamline
社内のワークフローだけでなく、社外との電子承認にも対応している「Streamline」。日英の言語切り替えも標準装備で、グローバル展開している企業にとってもうれしい機能だ。
フォームはドラッグ&ドロップ操作で簡単・自由に設計で、現在利用中の紙書式と同様のフォームを作成可能。Google社のデータセンターで運用されて、SSO機能も搭載しており、セキュリティ面でも安心だ。
グローバル展開を行っている企業にも最適なワークフロー
承認Time
承認TIMEは、簡単操作で文書作成が可能な上、スマートフォンなどのマルチデバイスにも対応しているワークフローシステム。複雑な設定は一切不要で、最短1週間での導入が可能なほか、複数言語に対応しているため、グローバル企業でも安心だ。SBIグループの運営という面でも信頼性が高い。
BusinessWorkFlow
メンテナンスも簡単で少ない初期投資でサービスを導入できる「BusinessWorkFlow」。日本語、英語、中国語、ドイツ語など多言語にも対応している。サーバライセンス型の料金形態でユーザー数無制限なのもうれしいポイントだ。
intra-mart ワークフロー
intra-mart ワークフローは、言語機能により英語・中国語が自動翻訳されるため、海外の拠点でも活用可能なワークフローシステムだ。タイムゾーンにも対応しており、利用ユーザーに合わせた日時設定もできるので、グローバル展開をしている企業にもおすすめ。
ワークフローを現場に浸透させるための導入時のポイント
ワークフローを導入するには現場の人間の意見を聞くことが大切だ。システムが浸透するか否かは、すべて現場の人間にかかっている。ここでは導入する前に気をつけたいポイントを解説していく。
ワークフローシステムで解決したい課題を現場からヒアリング
まずは現場からどういった業務が負担になっているのか、どんな課題があるのかをヒアリングしよう。紙の書類のファイリングに手間や場所を取られている、リモートワークが広がり紙ベースの申請書の流れが滞っているなど、さまざまな意見が出てくるはずだ。しっかりとメモを取り、何を目的とするかを明確にしよう。
自動化したいフローを明確にしてからワークフローシステムを導入
自社に適したワークフローシステムを選定するには、自動化したいフローのパターンを詳細に確認しておく必要がある。条件分岐、グループ承認、代理承認、相談のステータスなど、各社によってさまざまなフローがあるだろう。通常のフローのほかにイレギュラーのパターンがないかどうかも確認し、カバーできるものを探し出そう。
部門内・部門間連携・全社導入の順に段階を踏んで導入
数人のスタートアップ企業ならばいきなり全社で導入しても構わないが、ある程度組織化されている企業ならば、部門内、部門間連携、全社導入と少しずつ導入範囲を広げていくことをお勧めする。小さな単位から始めることでトラブルも小さいうちに解決でき、各部署でノウハウを蓄積することができるようになるからだ。
ワークフローシステムの製品比較。資料を一括ダウンロード
ワークフローシステムは業務を効率化し、働き方改革推進に役立つシステムである。従業員や管理職の負担軽減にもつながるため、生産性の向上も期待できる。自社のワークフロー体制を今一度見直し、システム導入の是非を検討してみてほしい。
なお、以下 のページでは、ワークフローのサービス資料の一括請求が可能となっている。
ぜひこの機会に、自社にあったツールを活用したワークフローの整備を行ってほしい。
【テーマ内部リンク一覧】
■2024年度版ワークフローシステム導入の完全ガイド
■ワークフローシステムのメリット・デメリットを解説!
■社内承認電子化を図るワークフローシステム導入 メリットや仕組みを解説
■ワークフローシステムとは? サービス・ツールの選び方