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2024年度版 ワークフローシステム導入の完全ガイド

2024.01.19
オフィスのミカタ編集部

ワークフローシステムとは、ワークフローの流れを自動化するシステムのこと。業務改善の施策として導入を検討している担当者もいるのではないだろうか。

ワークフローの見直しや、業務タスクの整理を行った上でワークフローシステムを導入すれば、作業の抜け漏れの防止や、適切な承認が可能となり、業務効率化を実現できるだろう。本記事では、ワークフローシステムの概要や導入のメリット、選定ポイントなどを網羅的に解説する。

目次

■ワークフローシステムとは?

■ワークフローシステムの種類と主な機能

■ワークフローシステム導入のメリット

■ワークフローシステムの選定のポイント

■ワークフローシステム導入の手順と注意点

■国内で大きなシェアを占めるワークフローシステム

■ワークフローシステムの製品比較。資料を一括ダウンロード

ワークフローシステムとは?

業務効率化や、定型業務の迅速化を図ることができるツールとして注目されているワークフローシステム。まずは、企業におけるワークフローの概要や課題とともに、ワークフローシステムとは何かを解説する。

ワークフローとは
ワークフローとは、「業務の流れ」そのものや、一連の流れを図式化したものを指す。会社の中では、主に交通費の精算や休暇申請などで運用されていることが多い。申請・承認・決裁の三段階に分かれているのが一般的なワークフローだ。

ワークフローシステムとは
ワークフローシステムとは、先に述べたワークフローを自動化するシステムのこと。ワークフローシステムを使わずにワークフローを運用する場合、次のような課題が生じるケースもある。

・申請方法が煩雑で、記入や申請に時間がかかる
・手書きで記入する際に、記入ミスが発生する
・申請から承認までの進捗状況がわかりにくい

ワークフローシステムは、上記のような企業の課題解決に役立つだろう。システムを導入することで、従来、紙や口頭で行われてきた申請・承認・決裁の作業を、Webやシステム上で行うことが可能となる。

そのほか、業務関連書類をシステム上で保管したり、申請手続きの進捗状況を可視化したりすることもできるのが、このシステムの特徴だ。

ワークフローシステムの種類と主な機能

ワークフローシステムの種類と主な機能

ワークフローシステムの種類
ワークフローシステムは大きく分けて、「オンプレミス型」「クラウド型」の2種類に分類される。これまでは、自社でサーバーやネットワーク機器、ソフトウェアなどを保有し、運用する「オンプレミス型」が主流であったが、現在ではパフォーマンス性の高さから「クラウド型」が普及している。

ただし、オンプレミス型とクラウド型のどちらが最適かは、自社のニーズや課題によって異なることを理解しておきたい。

「管理体制を自社で整えることが可能」「独自のカスタマイズをしたい」という場合はオンプレミス型を、「コストを抑えたい」「保守・メンテナンスは任せたい」という場合はクラウド型を選ぶなど、自社の体制を踏まえた検討が必要だ。

ワークフローシステムの主な機能
ワークフローシステムが備えている主な機能は次の通り。

・申請書類のフォーマット作成
従業員が申請する申請書をフォーマット化できる機能。必須入力事項を設定することができ、申請方法を確認する時間や申請ミスの削減が期待できる。

・承認経路の作成や可視化
従業員から申請を受け付け、承認・決裁を行うまでのフローを作成することができる機能。誰が承認し決裁するのかを可視化することも可能。システムによっては、条件を設けて承認経路を分岐できるものもある。

・通知機能
従業員から申請が出た時や承認が行われた時に、関係者に自動でメールを送付できる通知機能。システムによっては、承認期限の通知やアラート通知が行える機能を備えたものもある。

・申請書の検索
過去の申請書を検索できる機能。データの出力も行うことができる。外部監査への対応や、コンプライアンス強化の助けとなる。

ワークフローシステム導入のメリット

ここからは、ワークフローシステム導入によって得られるメリットをみていこう。

意思決定の高速化
ワークフローシステムを導入することで、意思決定の時間を大幅に短縮できる。クラウド型であれば、外出先からの申請や承認が可能となるため、意思決定の高速化による業務効率の改善が図れるだろう。通知機能が備わっているシステムであれば、申請が出されたことや、承認が行われたことも素早く感知することができる。

申請書搬送タイムラグの解消
システム上で作業可能なワークフローシステムなら、申請書の回覧や、多拠点への移動などでかかる時間を削減することができる。申請・承認・決裁による待ち時間の解消にもつながるだろう。

ペーパーレスによるコスト削減
紙で運用をしている場合、紙の購入コストがかかるほか、保管スペースの確保も必要となる。ワークフローシステム導入によりペーパーレス化推進が期待できる。

生産性の向上・長時間労働の是正
時間や場所にとらわれない柔軟な働き方が可能になることも、ワークフローシステムのメリットだ。外出先からオフィスに戻って申請作業の時間を取る必要もなく、長時間労働の是正も実現できるのではないだろうか。

以下の記事ではワークフローシステムを導入することのメリット・デメリットについて詳しく解説している。ぜひ一読してほしい。
ワークフローシステムのメリット・デメリット

ワークフローシステム選定のポイント

ここでは、ワークフローシステムを導入するにあたり、基準となる選定ポイントを紹介する。

コスト
ワークフローシステムは、中長期的に使用することになるシステムだ。イニシャルコスト・ランニングコストを算出し、それぞれの費用と費用対効果を比較し検討することが大切である。

機能
申請・承認・決裁のワークフローをシステム化する上で、自社のワークフロー形態に合った機能が備わっているのか確かめておくことも必要だ。無料トライアルなどが利用できるシステムもあるので、一度運用してみてから導入の判断をするのもよいだろう。

使いやすさ
中長期的に利用するシステムだからこそ、「使いやすさ」は重要な判断ポイントとなる。直感的に操作ができるか、動作スピードの軽さなど、事前に試して確認をすることをおすすめする。

以下の記事ではワークフローシステムのサービスの選び方についてより詳しく解説している。ぜひ一読してほしい。
ワークフローシステムのサービス・ツールの選び方

ワークフローシステム導入までのステップ

実際にワークフローシステムを導入することとなった場合、どのようなステップで進めていくのか、一般的な導入フローを紹介する。

部門内での試験導入
まずは、試験導入を行うことになる。自社のワークフロー運用体制をそのまま電子化できるかどうかを確かめる工程だ。このタイミングにおいては、現状のワークフローを調査・分析し、改善箇所を整理することが必要となる。まずは一つの申請フローを少人数で実施し、課題や効果を洗い出してから、ルールを決めていくとよいだろう。

部門間での本格導入
試験導入で、問題点や課題をクリアできたら、部門間に利用範囲を拡大する。申請業務は営業・経理・人事部門など、部門間をまたぐことも多いため、関係部門からプロジェクトチームを構成するなど、部門間でワークフローを整理していこう。

全社導入とシステム連携
部門間での導入により改善点などが整理できた段階で、全社的にワークフローシステムを導入していく。全社的な導入によって、申請・承認フローを統一できるため、内部統制の強化や不正の防止などが期待できる。

以下の記事ではワークフローシステムを導入方法や注意点についてより詳しく解説している。ぜひ一読してほしい。
ワークフローシステムの導入方法や注意点

国内で大きなシェアを占めるワークフローシステム

最後にワークフローシステムとしてツールの連携性も高い代表的なサービスをいくつか紹介する。

なお以下の記事ではワークフローシステムのおすすめサービスを詳しく紹介している。ぜひ一読してほしい。
2023年度版ワークフローシステムを徹底比較-

クラウドERPfreee
会計システムのシェアで覇権を持つ「freee」のクラウド型ワークフローシステムのクラウドERPfreee。得意領域である会計処理や、部署/プロジェクト単位の費用分析まで一貫して行えるのが特徴だ。外部連携機能も充実している。

ジョブカンワークフロー
勤怠管理システムのシェアで覇権を持つ「ジョブカン」のワークフローシステム。あらゆる申請書のテンプレートが揃っているため、導入の手間も少なく、会社独自のフォームを簡単に作成できる。

サイボウズOffice
「kintone」などの業務基幹システム・ERPで有名なサイボウズのサービス。大規模な企業のワークフローにおいても、申請書の作成から決裁まで簡単にできるだけでなく、スマホアプリも導入すれば社外での処理にも対応できる。

ワークフローシステムの製品比較。資料を一括ダウンロード
ワークフローシステムは業務を効率化し、働き方改革推進に役立つシステムである。従業員や管理職の負担軽減にもつながるため、生産性の向上も期待できる。自社のワークフロー体制を今一度見直し、システム導入の是非を検討してみてほしい。

なお、以下 のページでは、ワークフローのサービス資料の一括請求が可能となっている。
ぜひこの機会に、自社にあったツールを活用したワークフローの整備を行ってほしい。

ワークフローのサービス比較・無料資料ダウンロード

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