オフィスのミカタとは
従業員の働きがい向上に務める皆様のための完全無料で使える
総務・人事・経理・管理部/バックオフィス業界専門メディア「オフィスのミカタ」

経理の業務改善。効率化する方法やコツ、業務改善のメリット

2022.08.02
オフィスのミカタ編集部

経理業務は企業の利益や資産を管理する重要な業務であるため、業務改善を行い、企業の生産性向上に繋げたいと考える経理業務担当者もいるのではないだろうか。本記事では、経理業務を効率化する方法やコツ、業務改善するメリットを紹介する。自社の業務改善のために役立ててほしい。

目次

●経理業務において業務改善が必要な理由
●経理業務を効率化する方法
●経理業務で業務改善を行うメリット
●経理業務を効率化するためのコツ
●まとめ

経理業務において業務改善が必要な理由

経理業務は、日々の売上管理や給与計算、決算書の作成など、業務内容が多岐に渡る。会社を経営する上で大切な「利益」や「資産」を管理するため、経理業務を改善することは、企業にとって重要な施策であると言える。経理業務を改善すべき理由は、以下の通りだ。

・作業量が多くミスが起きやすいため
・業務が属人化しやすいため
・非効率な作業が多いため

経理業務は、会社のお金を扱う重要な部門であるため、ミスの無い迅速・正確な事務処理を行う必要があるが、作業量が多くミスが起きやすい。作業ミスを防止するためにも、業務改善を行い業務を効率化する必要があるだろう。また、少人数で業務を行っているなど業務が属人化しやすい点も、経理業務を業務改善すべき理由の1つだ。紙で書類を運用しているなど非効率な作業を行っていることも多いため、そのようなケースに該当する場合は、業務改善を行い現場の負担を軽減する必要があるだろう。

経理業務を効率化する方法

経理業務はどのように効率化を進めるとよいのだろうか。ここからは、業務改善するための方法について見ていく。自社の目的に合わせて、最適な方法を検討してもらいたい。

ペーパーレス化の推進
経理業務を効率化する方法の1つは、ペーパーレス化を推進することだ。帳簿や書類の電子データ保存を認める「電子帳簿保存法」が制定されるなど、国もペーパーレス化を推進している。

書類を紙で管理している場合、「書類を印刷・送付する」「法律で定められた期間書類を保存する」といった作業が発生し作業に手間がかかる。さらに、書類を紛失するリスクもあるだろう。デジタルで管理しペーパーレス化を進めれば、そのようなリスクを避け、作業の手間を省くことが可能だ。

会計ソフトの導入
会計ソフトを導入すれば、経理業務にかかる工数を削減することが可能だ。帳簿の作成や転記作業を自動で行えるため、ミスの無い、正確な帳簿管理を行うこともできる。税制改正による書類の書式変更を自動で行うソフトもあるため、自社に合ったものを選べば便利に活用できるだろう。

アウトソーシングの活用
経理業務の多くは、作業内容がパターン化されている。ルーチン化している作業も多く、アウトソーシングに適している業務だと言えるだろう。経理業務を外部の専門業者に委託すれば、業務を効率化できるほか、業務の質も担保できる。特定の社員しか把握していない業務のある「属人化」も防げるため、社員の退職などで業務を引き継ぐ際の手間もかからない。

特定の業務のみをピンポイントで委託することもできるため、業務負担を考慮した上で、導入を検討するとよいだろう。

クラウドシステムの活用
経理業務を効率化するために、クラウドシステムを活用するのもおすすめだ。クラウドシステムなら、場所や時間を問わずに出先からでも業務を行うことができる。

経費の申請から承認までのフローを簡略化できる「経費精算システム」や、請求書や支払明細、領収書などの書類発行作業を便利にする「請求書発行システム」といったサービスなどが活用できるだろう。

関連記事:『クラウド型の経費精算ツールのおすすめサービスと選び方のポイントを解説』

経理業務で業務改善を行うメリット

ここまで経理業務を効率化する方法を紹介した。続いては、経理業務の業務改善を行うことで、具体的にどのようなメリットがあるのかを見ていきたい。

業務効率の向上
経理業務を改善するメリットは、業務の効率化が図れることだ。書類のやり取りや定型業務などを効率よく行うことで、作業時間を短縮できるほか、社員の業務負担を減らすこともできる。そこで浮いた時間は、経営分析などのコア業務に充てることも可能となるだろう。

作業ミスの削減
入力ミスや計算ミスといった作業ミスを削減できることも、経理業務の改善を行うメリットだ。人が行う作業の場合、どんなに気をつけていても、ミスが発生する恐れはある。しかし、ITツールを活用すれば、人的ミスを防げるため、正確な事務処理が可能となるだろう。

コスト削減
経理業務の改善・効率化によって、コスト削減も期待できる。管理方法を紙からデジタルに移行すれば、紙代や印刷代、書類の保管スペースなどが不要となる。社員の業務時間が短縮されるなど、人的コストの削減も期待できるだろう。

経理業務を効率化するためのコツ

経理業務を効率化するにあたり、どのようなことに気をつけるとよいのだろう。ここからは、効率化するために知っておきたいコツを紹介する。

業務を洗い出し可視化する
まずは、すべての経理業務を洗い出し、可視化することから始めよう。業務内容や工数などを把握することで、「特定の担当者に業務が集中している」「書類を確認・承認するのに時間がかかる」といった業務課題が明確になる。業務課題を把握できれば、業務プロセスの見直しやシステムの導入の検討など、課題解決のための施策を講じることができるだろう。

課題の優先度を見極める
経理業務を効率化するためには、業務課題の優先度を見極めることも大切となる。全ての経理業務を一度に効率化することは難しい。業務課題の重要度や緊急度を考慮した上で、課題に対する優先順位をつけることがおすすめだ。その優先順位に沿いながら、効率化のための施策を実施していくと失敗しないだろう。

業務改善の効果を検証する
業務改善のための施策を講じたら、その効果を検証することもコツとなる。「どのような効果が得られたのか」「改善されなかった点や問題点はないのか」などを確認し、次の施策に活かすことが大切だ。業務改善の成功例を定着させることができれば、企業体質の向上にも繋がるだろう。

まとめ

経理業務の業務改善を行うと、「業務が効率化する」「コストが削減できる」などのメリットがある。業務改善の方法として、会計ソフトの導入やアウトソーシングの活用、クラウドシステムの活用などの方法があるので、自社の目的に合わせて効果的な方法を検討するとよいだろう。

経理業務を効率化するためには、「業務を洗い出し可視化する」「業務の優先度を考慮し実施する」などのコツを押さえることがポイントだ。ここで紹介した内容を参考に、自社の経理業務の改善を進めてみてはいかがだろう。