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管理職の負担増加?管理職の仕事にやりがいを持つカギとは。

2020.06.11

 株式会社リクルートマネジメントソリューションズ(本社:東京都品川区 代表:藤島敬太郎)は、従業員300名以上の企業に正社員として勤務する20〜50代の部下を持つ課長相当の管理職601名に「ミドルマネージャーの役割に関する実態調査」を実施した。

様々な課題解決を期待されている中間管理職の実態とは

 近年の管理職からは、働き方改革や勤務体系の多様化、多様な価値観やキャリア展望を持つ部下への個別対応などに伴い、「仕事が大変になった」という声が上がっている。直近では、新型コロナウイルス感染症対策としてテレワークを導入した企業も増え、業務管理の変化などにも追われている。

 時代の状況に臨機応変に対応しながら、働き方改革を推進し、従業員の多様性を活かし、イノベーションを生み出すといった多くの課題解決を期待されている現在の管理職層は何をどう感じているのか等について調査を実施した。

 管理職に5つの役割を想定し、それぞれ他のタイプに比べて多く時間を割いている役割を冠して名前をつけた。

・「業務マネジメント重視タイプ」:業務の計画、割当。進捗管理、トラブル対応、問題解決など
・「方針重視タイプ」:組織の方向性やビジョンを考え提示する、戦略や戦術の決定や修正など
・「部下マネジメント重視タイプ」:方針や業務分担の意味を伝える、意欲や能力を高める、相談に乗るなど
・「対外活動重視タイプ」:社内外のネットワーキング、情報収集、対外発信など
・「プレイングマネージャータイプ」:プレイヤー業務

 職種系統ごとにもマネージャータイプの傾向があり、
「部下マネジメント重視タイプ」「プレイングマネージャータイプ」は営業職や販売職に多く「部下マネジメント重視タイプ」には、企画職、事務職が、「業務マネジメント重視タイプ」「方針重視タイプ」は開発職に多いという結果になった。

 下記7つの項目を用意して、各タイプのマネージャーが現状どのような本音を持っているのかを質問した。
・「仕事にやりがいを感じている」
・「管理職としての役割が自分に合っていると感じている」
・「管理職としての仕事が楽しいと思う」
・「管理職になってから、これから先のキャリアの展望が開けたと思う」
・「管理職としての仕事を通じて、自分が成長したと思う」
・「部下から信頼されていると思う」
・「困ったときに助けを求めたり本当の気持ちを話したりできる相手がいる」
 これらの質問項目を踏まえて、全てのタイプに共通していたのは約6~7割が管理職にやりがいを感じていた事である。また、プレイングマネージャータイプは他群に比べて「管理職としての仕事が楽しい」と回答した割合が多かったものの、それ以外の質問に対してのポジティブな回答は低い結果となった。

管理職の仕事を通じて自身の成長を感じた人は約7割

管理職の仕事を通じて自身の成長を感じた人は約7割

 「管理職としての成長」とはどのような事を指すのか。部下の育成や成長、自身の視野の広がりを成長と捉える声が多かった。「業務マネジメント重視タイプ」では、組織を統制して結果を出すこと、「プレイングマネージャータイプ」では部下へ任せる意識の転換が成長として語られた。

管理職が最も減らしたいのは「プレイヤー業務」

管理職が最も減らしたいのは「プレイヤー業務」

 様々な業務をこなさなければならない管理職にとって、最も減らしたい業務は「プレイヤー業務」という結果になった。一方で、「部下マネジメント」に時間を使いたいと思っている管理職はタイプを問わず多い事がわかった。

働き方改革は管理職にどのような影響をもたらすのか

働き方改革は管理職にどのような影響をもたらすのか

 時間配分を変えるのが難しいと感じる人がいる一方で、働く場所や時間を柔軟に対応する事ができるようになったという声も上がった。

 これからの働き方改革の鍵となるのは、管理職だけの努力ではなく、人事や経営層も含めた組織としての取り組みにあると言えるであろう。

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