Z世代のはたらく価値観調査 休暇取得理由やハラスメントで他世代との違いが判明

「はたらいて、笑おう。」をグループビジョンに掲げるパーソルホールディングス株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長 CEO:和田孝雄、以下パーソルホールディングス)は、「はたらく」を考える全国就業者データベース「はたらく定点調査」を公表した。今回は本調査のなかから「Z世代」を切り口にしたデータを紹介する。
Z世代、転職によりキャリアを積み上げる傾向に
Z世代は15歳から26歳までを定義。同社の調査によると、(いずれ)転職したいと考える割合はZ世代が58.4%と他世代に比べて多く見られた。また起業欲については(いずれ)起業したいと考える方は23%と他世代に比べて低い。パーソル総合研究所 金本氏によると「起業よりも転職でのキャリア形成を志向していることがわかります。起業意向のある若手は増えていますが、まだ多くの若手にとって身近な選択肢とは言えないようです」とコメントしている。

有給休暇は個人的な目的で取得する割合が圧倒的
Z世代がはたらく上で重視していることについては「給与」「仕事と生活が両立しやすい労働時間・時間帯」「休暇の取りやすさ」の順で続いた。他世代と比べて働く場所・環境や労働時間はそこまで重視していないようだ。特に他世代と比べ突出した項目はみられなかった。
また休暇取得については、「趣味のため(60.4%)」「自分の誕生日や記念日のため(26.8%)」が他世代より回答が多い。個人の生活を豊かにするプライベートを重視した休み取得を重視する傾向にあった。

個々が尊重されない場面をハラスメントと感じやすい傾向
ハラスメントにあたる行為については「お酒を飲むかどうかや飲む種類を確認されずに勝手にビールを注文された(61.5%)」「上司や先輩から、有給休暇を別日にするようにお願いされた(42.8%)」「社内の人にプレゼントを渡す際のお金を徴収された(40.5%)」が他世代に比べてZ世代が突出していた。これに対して同社の金本氏は、「個々人の多様な価値観・事情を考慮することなく、多数派の意見を押し付けるような行為、いわゆる同調圧力を、ハラスメントと感じやすい傾向がみられました」と述べている。

世代の傾向を掴むことは人事担当者にとって採用の際に参考となるだろう。また2022年4月1日から職場におけるパワーハラスメント対策が中小企業に対しても義務化されている(※1)。ハラスメントは特に世代の差がでていたことから調査結果を参考に企業としての在り方を検討したい。
※1出典元:職場におけるハラスメントの防止のために(セクシュアルハラスメント/妊娠・出産・育児休業等に関するハラスメント/パワーハラスメント)
調査概要
調査方法:オンライン
調査時期:2023年3月
調査対象:15歳から69歳の男女・本業または副業ではたらいている人
調査人数:100000人