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大企業の約7割が「リスキリング予算」を確保・検討中【2024年度のリスキリング予算動向】

2024.03.21

企業向けにマーケティングやAI、BtoB人材の育成SaaSサービスを提供する株式会社グロースX(本社所在地:東京都渋谷区、代表取締役社長:津下本耕太郎)は、大企業(従業員数1000名以上)の経営者・役員、人事責任者104名を対象に、大企業のリスキリング予算の確保に関する実態調査を実施した。調査結果の概要について紹介する。

調査概要

調査概要:大企業のリスキリング予算の確保に関する実態調査
調査方法:IDEATECHが提供するリサーチPR「リサピー®︎」の企画によるインターネット調査
調査期間:2024年2月20日〜同年2月22日
有効回答:大企業(従業員数1000名以上)の経営者・役員、人事責任者104名
※構成比は小数点以下第2位を四捨五入しているため、合計しても必ずしも100とはならない
出典元:【無料ダウンロード】大規模調査:リスキリング、2024年度の予算動向は?(株式会社グロースX)

約7割がリスキリング予算を確保・検討

約7割がリスキリング予算を確保・検討

同社はまず「Q1.あなたの会社では、来年度予算として、リスキリングの予算を確保/検討していますか。」(n=104)と質問したところ「確保している(36.6%)」「検討している(31.7%)」と、約7割の企業が前向きな姿勢を示したことを報告した。

また、Q1で「確保している」「検討している」と回答した企業を対象に「Q2.あなたの会社では、マーケティング分野において、リスキリングの予算を確保/検討していますか。」(n=71)と質問。その結果「確保している(45.1%)「検討している(40.8%)」との回答になった。

さらに、Q2で「確保している」「検討している」と回答した企業を対象とした「Q3.マーケティング分野における、確保/検討しているリスキリングの今年度予算額を教えてください。」(n=61)との質問では「3000万円以上」が23.0%で最多となったことを明らかにした。

なお、マーケティング分野以外に、リスキリングの予算を確保している分野は「DX」が60.6%で最多に。次いで「AI(49.3%)」「ITリテラシー(36.6%)」が続いた。

リスキリングの推進に関する評価と課題

リスキリングの推進に関する評価と課題

さらに同社は「Q8.あなたの会社のリスキリングの推進に関して、2023年度現在の評価を教えてください。」(n=104)と質問したところ「リスキリングはあまり上手く行っていない(37.5%)」「リスキリングは全く上手く行っていない(15.4%)」との回答となったことを報告している。

また「Q9.2023年度を振り返り、リスキリングに対する自社の課題があれば教えてください。(複数回答)」(n=104)との質問には「社員の時間の確保が難しい(34.6%)」「予算や設備などのリソースが不足している(28.8%)」「社員のモチベーションを維持するのが難しい(28.8%)」が上位に挙げられた。

まとめ

政府がリスキリングに積極的な支援を行う背景には、構造的賃金引上げを目的に、成長性のある産業への転職の機会を与える労働移動の円滑化を図りたいという意図がある。現在こうして多くの大企業がリスキリングの予算を確保・検討しており、今後、労働移動の円滑化が進んでいくと考えられるだろう。

一方で、リスキリングに注力しながらも「上手くいっていない」と感じている企業も少なくないことがわかった。政府の考える、リスキリングによる構造的賃金引上げは実現していくのか、今後もリスキリングの実態に注目したい。

参考元:新しい資本主義実現会議(内閣官房内閣広報室)