転職・退職時、ハイパフォーマー社員と一般社員に意識の違い? ミイダス調査
中途採用サービス「ミイダス」を運営するミイダス株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:後藤喜悦)は、直近3年以内に転職した会社員215人(ハイパフォーマー社員111人、一般社員104人)を対象に『前編:転職活動をして実際に転職した人の比較調査』を実施。ハイパフォーマー社員(※)と一般社員の転職における行動を比較し、転職にまつわる本音を可視化した。発表された調査結果の一部をお伝えする。
※本調査における「ハイパフォーマー」の定義:転職前の会社に所属している際に、上位10%以上の成果をあげていたり、トップセールスやMVP、社内賞受賞などの経験があること
調査概要
◆調査名称:【前編:転職活動をして実際に転職した人】ハイパフォーマー社員と一般社員の転職に対する実態比較調査
◆調査方法:IDEATECHが提供するリサーチPR「リサピー®︎」の企画によるインターネット調査
◆調査期間:2024年6月28日〜同年6月29日
◆有効回答:直近3年以内に転職をした、ハイパフォーマー社員111人と一般社員104人、合計215名
◆出典元:ミイダス株式会社
※構成比は小数点以下第2位を四捨五入しているため、合計しても必ずしも100とはならない
転職を考え始めたきっかけは?
本調査ではまず、「あなたが、転職活動を開始する前の、転職を考え始めたきっかけを教えてください」と質問(複数回答)。その結果、ハイパフォーマー社員では「成長やキャリアアップの機会が限られていた(64.9%)」が、一般社員では「上司や同僚など人間関係に不満があった(問題があった)(42.3%)」がそれぞれ最多となった。
続いて「転職活動を実際に開始した理由」を尋ねたところ(複数回答)、ハイパフォーマー社員では「自分の成長やキャリアアップを図りたかった(54.1%)」、一般社員では「給与を上げたかった(44.2%)」がトップにあがった。
退職理由や転職を考え直したと思う働きかけに違い
また本調査では「退職の際、「実際の退職理由(本音)」と「会社に伝えた退職理由」は同じだったか」を質問。ハイパフォーマー社員の89.2%が「実際の退職理由」と「会社に伝えた退職理由」が同じだったと答えた一方、一般社員で同じだった人は47.1%にとどまった。
さらに「会社からどのような働きかけがあれば転職を踏みとどまれたと思うか」に関しても、ハイパフォーマー社員と一般社員の間に違いがあることが判明。ハイパフォーマー社員は「昇進の機会の提供(55.0%)」「成長機会の提供(39.6%)」と回答する人が多かった一方で、一般社員は「給与の改善(42.3%)」がトップに挙げられた(複数回答)。また「特にない」の割合は、ハイパフォーマー社員が0.9%に対し、一般社員は18.3%となっており、ハイパフォーマーの方が会社の働きかけがプラスに働くことがうかがえる。
「転職前の会社で、会社に対する考えや自身の悩みなどを伝える機会や社内制度は設けられていましたか」との質問の答えにも大きな違いが。ハイパフォーマー社員は「とてもあった」「ややあった」の合計が87.4%、一般社員は「とてもあった」「ややあった」の合計が26.0%と、61.4ptの差があった。
まとめ
本調査では、転職活動や退職に際して、ハイパフォーマー社員と一般社員で意識に様々な違いがあることがわかった。転職を考え始めるきっかけや理由にも違いがみられ、ハイパフォーマー社員の方が自身のキャリアへの意識が高い様子がうかがえる。
これらの調査結果を受けて、同社は「企業は社員それぞれの適性や考えに応じて適切な対応をとる必要があることがわかります。社員一人ひとりの適性を知るためのコンピテンシー診断やエンゲージメントサーベイなどを行い、理解を深めることで、企業の持続的な成長と社員の満足度向上が期待できるのではないでしょうか」と解説している。
人材不足や採用難度の上昇を受けて、離職防止の取り組みはより重要となっている。企業として従業員にどのような働きかけが必要なのか、本調査結果も参考に改めて考えてみてはいかがだろうか。