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インボイス制度・電子帳簿保存法への対応で今もなお業務負担に影響か TOKIUM調査

2024.09.13

支出管理にまつわるクラウドサービスを提供する株式会社TOKIUM(本社:東京都中央区、代表取締役:黒﨑賢一)は、全国の請求書の受領および処理に携わる従業員1100名を対象に、2023年10月に施行されたインボイス制度が請求書処理業務にどのような影響を与えているか調査。あわせて、2023年12月末に宥恕期間が終了した電子帳簿保存法についても調査し、結果を公表した。経理部門担当者の負担は未だに大きい実態が明らかになったという。

調査概要

調査期間 :2024年8月22日~2024年8月23日
有効回答数:1100人
調査方法 :インターネット調査
調査対象 :全国の請求書の受領および処理に携わる従業員
出典元:インボイス制度開始からおよそ1年が経過してもなお、2人に1人が請求書処理の業務時間が増えたと回答(株式会社TOKIUM)

半数以上の担当者がインボイス制度への対応により業務時間が増加

半数以上の担当者がインボイス制度への対応により業務時間が増加

本調査結果を見ると、インボイス制度施行後、半数以上となる53.8%(「大幅に増えた(13.0%)」「やや増えた(44.0%)」)が請求書処理にかかる業務時間が増加したと感じていることがわかる。「変わらない」との回答は40.1%で「減った」は2.9%(「大幅に減った(0.6%)」「やや減った(2.3%)」)であった。

本調査によれば、業務時間増加の主な要因は「発行する請求書がインボイス制度に対応しているかの確認に時間を要している(49.9%)」「受領した請求書がインボイス制度に対応しているかの確認(49.6%)」にあるようだ。また「届いた請求書に不備があったときの対応(49.6%)」にも、時間を要していることがわかる。

電子帳簿保存法への対応がもたらしている影響は?

電子帳簿保存法への対応がもたらしている影響は?

また本調査では、昨年12月末に宥恕期間が終了した電子帳簿保存法への対応も、請求書処理業務の負担に大きな影響を与えていることが判明。全体の55.8%の従業員が、電子帳簿保存法への対応で業務負担が増加したと回答した。インボイス制度に加え、電子帳簿保存法への対応が求められることで、請求書処理全体の負担がさらに増しているという。

また、システムを導入していない企業では、対応に手間がかかり、30.6%が業務負担が大幅に増加していることが判明した。「大幅に増加した」との回答割合は、電子帳簿保存法へ対応するためにシステムを導入した企業では14.2%、既存の社内システムを改修して対応した企業では9.5%となっており、システムの導入が業務負担の軽減に役立っていることがうかがえる。

まとめ

インボイス制度の開始から間も無く1年を迎えるが、未だに対応に苦慮している担当者が多くいることが明らかになった。発行・受領した請求書の確認や不備への対応、さらには電子帳簿保存法への対応と、経理担当者の業務は多岐にわたっている。

本調査からはシステムの導入状況によって負担の増加度合いに違いが見られた。システムを導入せずに対応にあたっている企業は、今後の対応を検討する必要がありそうだ。業務負担の増加が続けば、エンゲージメントの低下や、離職率の上昇にまで影響が及ぶことも考えられる。自社の状況を把握し、今後の改善へと取り組むきっかけにしていただきたい。