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「静かな退職」微増傾向、企業の賛否は「賛成」4割超 マイナビ調査

2026.04.20

株式会社マイナビ(本社:東京都千代田区、代表取締役 社長執行役員:粟井俊介)は、20~59歳の正社員男女と企業の中途採用担当者を対象に「正社員の静かな退職に関する調査2026年(2025年実績)」を実施した。

※静かな退職(Quiet Quitting):やりがいやキャリアアップは求めずに、決められた仕事を淡々とこなすことを指す

調査概要

マイナビ「正社員の静かな退職に関する調査2026年(2025年実績)」
<個人向け調査>
調査期間:2025年11月18日~11月21日
調査方法:インターネット調査
調査対象:20~59歳の正社員の男女
有効回答数:3000件
<企業向け調査>
調査期間:2026年1月5日~1月8日
調査方法:インターネット調査
調査対象:従業員数3名以上の企業に所属している全国の経営者・役員または会社員で、中途採用業務を担当している人のうち、前月採用活動を行った人、今後3か月で採用活動を行う予定の人、直近3カ月に中途入社者がいた人
有効回答数:807件
出典元:正社員の静かな退職に関する調査2026年(2025年実績)(株式会社マイナビ)
※調査結果は、端数四捨五入の関係で合計が100%にならない場合がある

「静かな退職をしている」正社員の半数近く

「静かな退職をしている」正社員の半数近く

本調査ではまずはじめに、20~50代の正社員に「静かな退職」をしているかを質問。その結果、46.7%が「している」と回答。前年より2.2pt微増した。

年代別では20代が最多、5割超

年代別では20代が最多、5割超

年代別では「20代:50.5%」が最多で、次いで「30代:49.1%」「50代:46.7%」「40代:42.3%」という結果だった。

同社は「静かな退職」をするようになった、きっかけを4つのタイプに分類。「静かな退職をしている」人に、どのタイプにあてはまるかを質問した。その結果「D 無関心タイプ(20.6%)」「C 損得重視タイプ(18.8%)」「B 評価不満タイプ(17.0%)」「A 不一致タイプ(16.0%)」という割合になった。

また「静かな退職を今後も続けたいか」と質問。「働いている間はずっと続けたい(28.8%)」「できるだけ続けたい(23.9%)」「どちらかといえば続けたい(21.1%)」と、73.7%が続けたい派であることもわかった。

不本意な「静かな退職」の可能性も

不本意な「静かな退職」の可能性も

続いて、企業の中途採用担当者に異動や転勤、キャリアパスの選択の実態について質問。いずれも「個人の希望(12.4%)」より「会社の指示(41.9%)」が強い傾向があった。

さらに、評価における目標設定者や、評価結果の透明性について質問。目標設定については「会社や上司の決定(33.7%)」で行われる割合が高く、さらに「評価基準や結果は公表されない(27.6%)」が「オープンで説明がある(26.8%)」を上回る結果となっている。

こうした中で「静かな退職」に対する企業側の賛否は「賛成(計)」は42.2%で「反対(計)」の30.1%を12.1pt上回った。賛成理由では、「人それぞれにあった仕事をしてほしい」、「決められたことをきちっとこなせる社員も一定数いないと経営が成り立たない」といった意見がみられた。一方、反対意見では「企業としての成長や技術への適応が遅れる懸念がある」、「全体の生産性や精神面での悪い影響の伝播」など、会社や個人の将来、周囲への影響などの懸念に関する意見があがった。個人の価値観を尊重し、「静かな退職」という働き方に理解を示す声がある一方で、長期的な視点では懸念に感じる意見もあるようだ。

まとめ

本調査からは「静かな退職」が一時的な現象ではなく、価値観の変化として定着しつつある様子がうかがえる。評価・処遇への不満や仕事と自己のミスマッチなどが背景にあり、合理的な選択と考えている可能性も読み取れる。

4割超の企業が「静かな退職」に対して賛成と回答しているように、役割や志向に応じた多様な働き方を許容する風潮になりつつあることもうかがえる。

「静かな退職」は個人の問題行動ではなく、企業の構造的な課題に産物ともいえるだろう。不本意な「静かな退職」を生まないために、評価基準の透明化や、業務量と報酬のバランスの見直し、キャリアパスの提示などに取り組みたい。