総務業務アウトソーシング「考える業務の時間増」約7割 月刊総務調査
株式会社月刊総務(所在地:東京都千代田区)は、全国の総務担当者を対象に総務業務のアウトソース・BPOに関する調査を実施。アウトソーシングによって約7割が「考える業務」の時間が増えたと回答。一方、導入前の「業務整理」や「社内の合意形成」が課題となっていることが明らかになったと報告した。
調査概要
調査名称:総務業務のアウトソース・BPOについての調査
調査機関:株式会社月刊総務調査
調査対象:『月刊総務』読者「月刊総務オンライン」メルマガ登録者ほか
調査方法:Webアンケート
調査期間:2026年5月13日〜2026年5月20日
有効回答数:132件
出典元:株式会社月刊総務
総務業務アウトソーシング約5割、委託範囲は一部業務が中心
本調査では、総務業務の一部をアウトソーシングしている企業は47.0%。「アウトソーシングしたことはない(48.5%)」とほぼ同水準だった。委託している企業でも、業務全体のうち外部委託の割合は「1~3割程度(51.6%)」が最も多く「5割以上」は1.6%にとどまった。
委託業務は「給与・勤怠管理」が最も多く、現在は定型業務を中心に活用されていることが明らかに。一方で、今後委託したい業務では「システム運用・ITサポート」や「業務改善・プロセス設計」「AI・SaaSの導入・運用支援」が上位となり、より専門性の高い領域への期待が高まっていることが分かった。
アウトソーシングで約7割が「考える業務」の時間が増加
アウトソーシングの目的は「業務負担の軽減(71.0%)」が最も多く、次いで「人手不足の補完」「業務品質の向上」が続いている。コスト削減よりも、限られた人員で業務を回すための手段として活用されていることがうかがわれる。
また、アウトソーシング導入後「企画・改善などの考える業務に充てる時間が増えた」と回答した企業は約7割に上った。定型業務を外部へ委ねることで、総務部門が、より付加価値の高い業務へ時間を割けるようになっていることが明らかになった。
導入前の業務整理や社内合意形成が課題
アウトソーシング導入時の課題としては「導入前の業務整理が不十分(35.3%)」が最も多く「社内の理解・合意形成不足」「コミュニケーションの難しさ」が続いている。
さらに、AI・SaaSを活用している総務担当者は約6割に上るものの、外部委託のあり方については「特に変化はない」が48.4%で最多だった。
アウトソーシングを行っていない理由としては「コストが見合わない」「経営層の理解が得られない」が上位に挙げられ、導入には社内の理解醸成も重要な課題となっていることが分かった。
まとめ
総務部門のアウトソーシングは、定型業務の負担軽減に一定の効果を上げている。一方、その活用は業務全体の一部にとどまり、戦略的な業務改革の手段としては発展途上であることが分かった。
AIやSaaSの活用が広がる今後は「何を内製化し、何を外部へ委託するか」という視点に加え、業務改善やDX推進まで見据えた委託範囲の見直しが重要になるだろう。
自社の業務を可視化した上で、AI・SaaS・アウトソーシングを適切に組み合わせ、限られた人材でより高い付加価値を生み出せる体制づくりを進めていきたい。









