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育児中の従業員の「キャリア停滞防止」半数超が未対応 月刊総務調査

2026.10.20
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株式会社月刊総務(本社:東京都千代田区、代表者:薄井浩子)は、全国の総務担当者を対象に「育児との両立支援についての調査」を実施。調査の結果、柔軟な勤務時間制度を導入する企業が87.4%に上る一方、育児中の従業員のキャリア停滞を防ぐ配慮ができていない企業は54.1%だった。また、育児中の従業員への対応について、管理職による差を感じる企業も60.4%に上り、制度の整備だけでなく、現場での運用やキャリア形成支援に課題がある実態が明らかになった。

調査概要

調査名称:育児との両立支援についての調査
調査機関:株式会社月刊総務調査
調査対象:『月刊総務』読者、「月刊総務オンライン」メルマガ登録者ほか
調査方法:Webアンケート
調査期間:2026年8月6日〜2026年8月20日
有効回答数:159件
出典元:株式会社月刊総務

柔軟な勤務制度は87.4%が実施も、業務負担の偏りが課題に

柔軟な勤務制度は87.4%が実施も、業務負担の偏りが課題に

本調査では、育児中の従業員を支えるために実施している取り組みとして「柔軟な勤務時間制度(フレックスタイム、短時間勤務、時間単位休暇など)(87.4%)」が最多となった。次いで「在宅勤務・リモート勤務(62.3%)」「育児事情に応じた勤務・人事上の配慮(54.1%)」が続いている。

一方、育児中の従業員が働き続けるうえでの課題としては「周囲の従業員へ負担が偏る(55.3%)」「育児中の従業員を支えるための人員に余裕がない(45.3%)」「部署によって対応にばらつきがある(41.5%)」が上位に挙がった。

制度整備に加えて重要だと思う取り組みでは「業務の属人化防止(71.7%)」が最多に。また、育児中の従業員を支える周囲への配慮も質問。「業務量・業務分担の見直し(78.0%)」「周囲のサポートに対する評価・処遇への反映(61.6%)」「応援人員や代替要員の確保(55.3%)」「業務の標準化と情報共有(55.3%)」が上位を占めた。

管理職による対応の差は60.4%、判断基準や研修にも課題

管理職による対応の差は60.4%、判断基準や研修にも課題

さらに本調査では、育児中の従業員への対応について、管理職による差を「とても感じる(16.4%)」「やや感じる(44.0%)」と回答した企業は計60.4%だった。

その理由としては「管理職の育児支援に対する理解に差がある(66.7%)」が最も多く挙げられている。そのほか「ルールや判断基準が明確でなく、管理職の判断に委ねられている(43.8%)」「管理職向けの教育・研修が不足している(43.8%)」も上位に。

また、育児期の従業員が直面する課題に、制度や運用で十分に対応できているかについては、課題がある企業151社のうち66.2%が「対応できている」と回答した。一方、3割強は十分に対応できていないとした。

さらに、現在の制度だけでは対応しきれていない支援として「子の長期休暇中の働き方(46.5%)」が最多に。次いで「キャリア形成(39.0%)」「不登校への対応(37.1%)」「小1の壁(36.5%)」と続いた。

キャリア停滞防止の配慮、54.1%が「できていない」

キャリア停滞防止の配慮、54.1%が「できていない」

続いて、育児中の従業員について、時間的な制約があってもキャリアが停滞しないよう配慮できているかを質問。その結果「あまりできていない(43.4%)」「全くできていない(10.7%)」と、合わせて54.1%が「できていない」と回答した。

キャリア停滞を防ぐために必要な取り組みでは「働き方にかかわらない公平な評価・昇進機会(65.4%)」「育児中でも挑戦できる役割・業務設計(60.4%)」が上位に。一方、現在実施している取り組みでは「定期的な面談や相談窓口の設置(23.3%)」「管理職向けの研修(15.1%)」「キャリア形成に関する支援(11.9%)」はいずれも1〜2割台にとどまった。

まとめ

本調査では柔軟な勤務時間制度の実施率が87.4%に上る一方、キャリア停滞を防ぐ配慮ができていない企業は54.1%に達し、管理職による対応の差も60.4%が感じていることが明らかになった。育児との両立支援において、勤務時間や場所の柔軟性を確保するだけでは、キャリア形成まで十分に支えられていない実態が読み取れる。

総務部門としては、管理職ごとの判断に委ねるのではなく、育児中の従業員が挑戦できる役割の設計や、働き方にかかわらない評価・昇進の基準を整えることが重要となるだろう。

また、周囲の従業員への負担の偏りを防ぐため、業務の属人化解消や分担の見直し、支援を担った従業員の貢献を評価に反映する仕組みも欠かせない。本人のキャリアと職場全体の業務継続を両立できるよう、制度と現場の運用を一体で見直したい。