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"コミュニケーションの壁"を打破することが「働き方改革」につながる理由。牧場から大手建設業まで広がる新たな手法とは

 2019年4月「働き方改革関連法」が施行されたことで、いよいよ国を上げて「働き方改革」の促進が本格化し始めています。

 以前であれば、ごく一部の企業が社風(企業の強み・特徴)やミッションの1つとして「働きやすい会社を目指す」というのを公言している程度に過ぎませんでした。しかし、この法律が施行されたことにより、如何なる企業も「生産性の向上」「長時間労働の是正」等を規制のもと、実施する必要性がでてきました。

 一方で、法律という「ルール」が生まれても、一朝一夕で自社の働き方を変革することは難しいはずです。業界によっては慢性的な人材不足に陥っており、新たに優秀な人材を雇用しようにも、高齢化社会や人材育成といった背景から簡単に増員ができません。つまり、限られた人材の中で最大限の効率化と生産性の向上を目指すことが、現在、求められています。

 果たして、そうした環境から如何に脱却し、自社の環境に「働き方改革」をフィットさせていくにはどうしたらよいのか。皆さんはどのようにお考えでしょうか。

 そこで、今回からスタートさせる私の連載記事では、その解決策/ヒントとなる「コミュニケーションで発生し得るあらゆる壁(課題)を打破し、生産性を高める方法」を皆さんにご提案します。

 第1回目の記事では、「ビジネスコミュニケーションの変遷」と「“チャット”という次世代型のコミュニケーションスタイル」について解説していきます。

1. ビジネスコミュニケーションツールの変遷

 1990年代から2000年代初頭にかけて、日本国内では「インターネット元年」や「インターネットバブル」という言葉とともに、様々なIT企業が生まれ、ITインフラ、電子メール、各種Webサービスなどが登場しました。

 ビジネスの現場もそれらに追従する形で、オフィス内や部署に1台のPCが設置され、現代では当然の環境である「1人1台」のPC環境へと変化しました。

 とはいえ、当時のコミュニケーション方法を振り返ると、一般生活者の中にインターネットが普及してもなお、対面や電話でのコミュニケーションが中心だったように思います。

 その後、時代と共にようやく社内外の人々と電子メールを使ったコミュニケーションに移り変わり、現在もビジネスコミュニケーションの中心を担っているのが「メール」です。

 そして、2010年以降スマートフォンが爆発的に普及し、2011年に発生した東日本大震災ではLINE(チャットツール)やTwitter、Facebook(SNS)などが活躍したことにより、新たなコミュニケーション手法として "チャット"や "SNS" が一気に注目されるようになりました。

 まさに、技術の進歩と時代とともに移り変わるニーズの変化に伴い、口頭による伝達から手紙、そして電話、電子メール、チャットというように、新たなコミュニケーション方法が生まれています。

2. 従来のコミュニケーションの弱点を担うビジネスチャット

 前述では「時代の移り変わりに伴い、新たなコミュニケーション方法が生まれている」という話をしてきましたが、ここからは「新たなコミュニケーション手段としてぜひ注目してほしいビジネスチャット(=法人利用に特化したチャットツール)」について話をしたいと思います。

 その上で、まず皆さんに理解していただきたいことがあります。

 それは、新たなコミュニケーション方法が生まれたとしても、決して "完全に代替されるもの" ではなく "あくまでも新たな手段の1つ" だということです。

 つまり、人々がより円滑にコミュニケーションを取るための選択肢が増えていると捉えるのが適切です。

 下記表に、ビジネスで用いられる主流のコミュニケーション手法を比較する形で、それぞれの強みを大まかにまとめてみましたのでご覧ください。

 対面・口頭と電話は、相手と場所ないし時間をリアルタイムに共有しながらコミュニケーションを取るため応対コストが発生します。

 一方で、気持ちや感情など「ニュアンス」を含むコミュニケーションとして優れており、人と人が向き合って感情を踏まえ、議論を深められるという質の高いコミュニケーションを目的とする場合に有効と言えます。

 メールは自分の時間を確保しつつ、長文での連絡が可能であり、質の高い情報伝達が可能です。さらに、テキストコミュニケーションであることから、情報が記録されるためビジネスコミュニケーションで重要な「発言の所在」「根拠」などを示すのに最適です。

 ただし、メールは誰しも常に確認している(できる)ものではなく、人により確認頻度が大きくことなるため、スピードや相手との同期性といった点で劣ります。

 それらのコミュニケーションの弱みを補う可能性を秘めているのがビジネスチャットです。

 相手と時間と場所を共有しない非同期型のコミュニケーションでありながら、端的にメッセージを送信できるため、スピード感のあるテキストコミュニケーションが可能です。

 チャットは、相手と非同期でありながらスピード感があるだけではなく、テキスト情報として残せることにより、口頭や電話では難しい記録の正確性という点でも優れています。

 上記から明確にわかるのは、コミュニケーション方法やツールによってそれぞれ強みが異なるということです。働く環境や業務内容に合わせて、それぞれの強みを補うことでより素早く正確に、人と人が円滑なコミュニケーションを実現できます。そして、従来のコミュニケーション方法に偏り過ぎることで発生する時間や労力といった無駄を省け、個々人の業務効率を高めることが可能です。さらに、効率化によって生まれた時間をビジネス戦略や新規事業の創出、スキルの向上などに費やすことで会社組織としても個人としても生産性を高められます。

3. チャット導入によりコミュニケーションを改善した牧場の事例からわかること

 これまで、ビジネスコミュニケーション手段の1つとして、チャットが有効であることをお伝えしてきましたが、きっとPCやスマートフォンを用いるチャットは、業種業態によって活用イメージが湧きにくいと感じる方もいるのではないでしょうか。

 私が代表を務めるワウテック株式会社では、ビジネスチャット・社内SNS「WowTalk(ワウトーク)」を開発・提供していますが、やはり現場でヒアリングを行うと耳にするのが「便利さは理解できるものの、活用イメージがわかない」ということです。チャットは先進的なITツールとして捉えられることもあり、IT企業なら自然と利用が進んでいる事例も見受けられますが、まだまだ普及の途上にあります。

参考:https://www.wowtalk.jp/case/yoshiurabokujo.html
参考:https://www.wowtalk.jp/case/yoshiurabokujo.html

 ここで1つ、当社の事例をご紹介します。

 実は、想像以上に導入は容易で、業種業態や規模を選ばずに利用することをお判りいただけるはずです。

 広島県で酪農業を営む農事組合法人吉浦牧場では、飼育している乳牛の体調管理や出産・分娩を安全かつ迅速に行うためにグループチャットを用いて情報共有を行っています。

 同牧場は、今まで口頭やメモ、電話での連絡を取り合っていましたが、牛の容態の変化など言葉だけでは伝わりきらない情報共有を、テキスト情報に加えて写真や動画を用いて正確に伝えられるようになりました。

 また、酪農経験の浅いスタッフや外国人スタッフが在籍しているため、「この状況を伝えたいのに伝え方がわからない」ことや「言った/言わない」のような伝達の齟齬の解消にもチャットが貢献しています。

 その他にも、建設現場での安全確認や迅速な情報共有に活用している事例もあれば、日本各地に拠点を持つ企業の離れた場所で行う情報共有、災害発生時の安否確認などBCP対策の手段としてチャットを導入するなど、企業によってキッカケや求める効果は様々です。

 こちらに関しても、チャットコミュニケーションによるビジネス活性化という観点から今後の記事で触れられればと考えています。

4. 多様化するコミュニケーション手段をビジネスにどのように活かすべきなのか

 当社はビジネスチャットを開発・提供している会社ではありますが「全てのコミュニケーションをチャットで」という考え方ではありません。上述のように、ビジネス環境や状況、そして伝える内容に応じてそれぞれ適したコミュニケーションを取ることが大切だと思っています。

 従来のコミュニケーション方法に加え、より業務効率を向上し、ビジネスとして生産性向上につながる手段の1つとして十分に活用する価値があるものと考えています。

 また、近年、リモートワーカーの多拠点での雇用、外国人雇用や障がい者雇用など、言語や伝達手段の障壁によるコミュニケーションロスをなくす手段としても、ビジネスチャットに期待することは多様にあります。

 そうした観点から、コミュニケーションの方法をアップデートし、柔軟に取り入れることで、従来では簡単に超えられなかった「コミュニケーションの壁」を乗り越えることができるでしょう。

 今後は、当社に寄せられたビジネスチャット活用によるコミュニケーション改善事例などを絡めつつ、いかに働き方改革につなげていくかを取り扱っていく予定です。

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