オフィスのミカタとは
従業員の働きがい向上に務める皆様のための完全無料で使える
総務・人事・経理・管理部/バックオフィス業界専門メディア「オフィスのミカタ」

【第4回】いまさら聞けない総務のあれこれ!?シリーズ 〜「建築基準法」の基本知識〜

 第1回において工事区分、第2回では「原状回復」、そして第3回では総務に関わる財務のお話をしました。
 今回は総務部として知っておきたい「建築」に関するいまさら聞けない小話を致します。

 総務の仕事で「建物建設」という機会は少なく(自社ビルを除いては)、それよりも大半の場合はオフィスの内装工事か、または5年から10年に一回くらい訪れる「移転プロジェクト」に関わることが現実的ではないでしょうか。

 ただ内装工事とは言っても第一回で述べたとおり工事区分でいうB工事に該当する部分や建築に関わるC工事などは特に建築基準法のエッセンスだけでも知っておかないと、工事会議にて業者さんの提案や助言の意味すらチンプンカンプンだったり、最悪は法的違反な指示要求をうっかり出してしまったりするケースも有りますね。

 ということで今回はオフィス造りにおいて特に発注者(総務)側として知っておきたい建築基準法に関連するエッセンス、代表的なポイントを整理します。
 総務の皆様のための、いまさら聞けない程度の簡単な噛み砕いた私なりの表現ですので、もっと詳しく専門的に知りたい場合はGoogleなどで各々の用語を検索してみてください!

計画・環境関連

●温湿度条件:温度、湿度、気流など快適な空気環境を確保する必要がある

●外気導入 : 新鮮空気(外気)を導入すること

●排気 : 室内空気を外に出すこと

●換気 : 室内空気と外に出し、外気を導入し空気を入れ替えること

●排煙 : 火災の場合などに煙を強制的に外に排出すること

●空気の質(IAQ: Indoor Air Quality):ホルムアルデヒドなど有害物質の空気中の濃度を制限する

●気積:1人あたりのm3で測定、働く環境の健全な空間体積を確保する

●照度:lx, ルーメンなどで測定、働く環境の明るさを確保する

●音環境:dB(デシベル)、N値などで測定、働く環境の音環境
を健全に保つ

避難、防火関連

●防火区画:火災発生時、2時間内はその区画外へは延焼しないよう、防火力のある壁やドアで区切った区画のこと。

●防炎区画:火災発生時、煙がその区画内で処理され一定の時間は他のゾーンへは煙が行かないように排煙処理など配備した区画のこと

●二方向避難:災害時などに人々が避難経路へ2つ以上の方向のどちらに向かっても最終的には避難できるように避難路を確保すること(図1)

図1:2方向避難
図1:2方向避難

 

●常時開放甲種防火戸:いわゆる常開戸(工事関係者がよく言う)のことで通常、扉は空いているが、火災の時にセンサーが作動して自動的に閉まる防火戸のこと。センサーは熱や煙で感知し自動制御でドアを閉める。

●常時閉鎖甲種防火戸:常時閉鎖している防火戸。非常時の人々の避難にはサムターン開錠などで対応する

●サムターン開錠:図のようにプラスティックなどのカバーを手で破壊していざと言う時にドアを開けられる仕組み。避難経路に施錠ドアがある場合などに多用される。避難方向へ開けられる仕組みとなっている。(図2)

●不燃材料:基本的に燃えない材料。石や鉄鋼、コンクリートなど

●難燃材料:加熱後10分程度は燃えない。難燃合板や石膏ボードなど

構造関連

●床の対荷重:通常のオフィスビルの床スラブ(コンクリート)では300kg/m2、500kg/m2などと表現され、床1m2あたりの対荷重で示される。大きいほど重いものが置けるが、分散して配置することで平均化させる方法もある。

●耐震構造:ビルは基本的に「揺れないよう頑丈に固めている」ビルです。地震のエネルギーが直接伝わるため家具などの損傷は比較的大きいケースがある。

●制振・免震構造:ビルは逆に適度に「揺らす」ことによって地震エネルギーを分散させ内装被害を低減させます。オフィス造りという意味では、耐震構造との違いもビル選定する際のポイントとなりますね。揺れるから悪い、、という訳ではありません。

 このような建築用語やポイントのお話は、まだまだ切りがないので今回はこの辺にし、またの機会に続きを書きます。

 防炎区画と防火区画の違い、排気と排煙の違いなど代表的ですが、プロジェクトの経験豊富の方には簡単な内容だった一方で、総務に来てオフィスつくりプロジェクトを始めたばかりの方には馴染みのない内容だったかも知れません。
 
 こういったオフィスつくりに関する業務は、その場数をこなすにつれ専門領域にも触れる機会も多くなり、その本質的な意味理解も深まり、またユーザーの安全や快適性を確保するための仕事でもりあり楽しく、これぞ総務の醍醐味の仕事!との想いでプロジェクトを実践している総務部の方も多いのではないでしょうか。

次号第5回〜「空調設備」の基礎知識〜へ続きます

=====================
大人気コラムシリーズがホワイトペーパー化!
~いまさら聞けない総務のあれこれ!?~
=====================
【ホワイトペーパーDLはこちら】いまさら聞けない 総務のあれこれ!? シリーズ