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【第5回】 いまさら聞けない総務のあれこれ!?シリーズ 〜「総務業務にまつわる空調設備」の基本知識〜

 

 第1回において工事区分(A工事、B工事、C工事)、第2回では「原状回復」、第3回第4回では総務に関わる「財務」と「建築」のお話をしました。そして今回は総務部として知っておきたい「空調設備」に関するいまさら聞けない小話を致します。

 総務の仕事で「設備」というと、空調設備、電気設備、監視設備、消化設備、自動制御、セキュリティ設備など多岐にわたりますが、特に空調設備は日常的にいちばん関わるものですね。有り難みもある一方でうまく機能しないと大変苦労するのではないでしょうか。私が過去に数々の会社で実施した社員満足度調査においても、不満足要因のトップにいつも空調は上がっています。「暑い」「寒い」に加えて、「風が当たる」「ジメジメしている」「乾燥して肌がカサカサ、咳が止まらない」「なんだか息苦しい(換気の問題で二酸化炭素CO2が増加している状態)、などユーザーの不快指数は様々です。それらの解決には、設定温度を変えれば良いという簡単なものではなく、空調設備全体の基本的な知識とシステムに対する理解とセンスが必要です。そうでないとすべてが「設備センター任せ」となってしまい、ユーザーから不満が来ても「設備センターへリクエストしました」しか言えない、いわゆる「イヤイヤ管理型の残念総務」。。となってしまいますね。笑
そのために最低限しっておいて損はない、こちら豆知識です〜

 一般的なオフィスにおいて空調設備というと、通常はビル空調とテナント追加空調の2系統に分かれます。

1 ビル空調:ビル側で施工し備えている空調設備(A、B工事区分)
2 テナント追加空調:入居側にて必要に応じて追加設置する空調(C工事区分)

 1 は通常フロア単位で完結するシステムとすることが多く、例えばVAV(Variable Air Volume)は送風温度(冷房では通常15oC前後くらいの温度の冷風)は変えずに、「送風量」を変えて(Variable Air)コントロールすることで室内温度を設定値に保つものもあれば、CAV(Constant Air Volume)などはそれとは逆に「一定風量」(Constant Air)でありながら、送付する温度を変えることにより室内温度を保つシステムがあります。(図1)

(図1)VAVとCAV

  

 

 VAVとCAVのコンビネーション(家庭用のマルチ空調みたいな)もありますが、ビル空調ではざっくりそのどちらかと考えて良いです。自分のオフィスのビル空調がVAVなのかCAVなのか、またはマルチなのか、まずはそれを知るところから始まりそれによって総務担当者の空調リクエスト対応方法も異なります。一般的にはビルの中心部の空間全体はVAVのケースが多く、窓面の近く(ペリメータと言います)はCAVです。CAVのメリットとしては夏は冷風、冬は温風という具合に送風温度を変えて季節ごとに同じシステムでコントロールできることです。一方で室内側のVAVは「年中冷房」のケースが大半です。「え?!真冬でもオフィス内側は冷房しているの?なんで暖房してくれないの? 寒いからコア側も暖房入れてよ!」と言うユーザーに、総務は「何故」をわかりやすく説明してあげる必要ありますね。そんなシンプルな質問(ある意味素人的に全うなご意見)に対して、「設備センターへ確認します」では、「あなたは何のプロなの?」と言われてしまいます。笑

 それから設定温度に関してのコツですが、空調機はいずれも設定温度と測定温度の「差」で強弱コントロールを自動で行なっているということを認識しておく必要あります。(図2)

(図2)室内温度と給気設定量の関係

 

 

 これは簡単に言うと空調機自体は温度を感じることができないので、温度を感じることができるセンサーをオフィス側(またはリターン近く)に設置し、皆さんが感じる温度を測定しています。その測定温度が例えば26度として、設定温度(SP)が26度だと空調機は「仕事をきっちりしている」と判断し、送風量を50%程度に抑えます(VAVの場合)。その時にユーザーが暑すぎる!ときたら、設定温度を25, 24度と変えていけば良いのです。ただ現実はそんな簡単なケースばかりではないですね! よくあるケースはユーザーが暑い!と激怒しているケースで、測定温度をみたら26度となっており、しかも設定温度はすでに24度。さてここでどうしましょう? 図2を先に理解する必要があります。コントロール曲線はだいたい設定温度と測定温度の「差が2〜3度くらい」で能力100%の状態(MAX)となります。(図の場合は2oCコントロールの例)
 激怒のユーザーに対し、もっと温度を下げようと思い、設備センターへ連絡し「設定温度を22度、いやこの際20度にお願いします!」としても何の効果はないことが、この図2からわかります。つまり空調機はもうすでにMAX運転(風がマックス)していたのであり、これ以上設定温度を下げても何も変化しないです。(100%吹き続けるだけ) つまり激怒しているユーザーはずっと激怒している。。一方で総務は「設定を下げました」と言い張る矛盾。。という結末。これがいわゆる「やった気になったコントロール」というやつで、総務部では特に要注意です。笑 
ではどうしたら良いのでしょう?
いろんな解決パターンがありますが、今回はこの辺にて。

 空調容量の問題なのであれば、前述の②テナント追加空調(通常はパッケージ型のピーマックなど)も含めた解決策もあるでしょう。これはまた全体バランスとセンサーの位置などいろんな要素があり複雑なので今度の機会にまた小話をいたします〜 

 皆様のニーズによりテーマは選択可能なので、オフィスのミカタ事務局へフィードバックくださいませ。

 次号、第6回「いまさら聞けないXXXXXの基礎知識〜」へ続きます。

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