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何気ない言動がハラスメントに。職場で起こりうるハラスメント5つ。

2019.08.22

 近年、社会問題となっている職場内での「ハラスメント」。個人やチームのパフォーマンス低下だけでなく、最悪の場合訴状問題に発展して企業の信頼・業績低下につながる可能性がある。
 
 そもそも企業では一般的に「上下関係」があるため、ハラスメントが起こりやすい。無意識に何気なく行っている行為が、実はハラスメントに該当する恐れもある。
 
 こうした職場内でのハラスメントを未然に防ぐために、ここでは特にビジネスシーンで起こりやすいハラスメントを5つ紹介する。

①パワーハラスメント

社会的な地位の高い者が自らの権力や立場を利用した嫌がらせ

 「パワーハラスメント」とは、同じ職場で働く人に対して、自らの権威や立場を利用し、業務の適正な範囲を超え嫌がらせをする行為。現在は法規制がないが、2020年4月から大企業で施行(中小企業は同時期に努力義務、その後2年以内に義務化)される見通しだ。

 職場のパワーハラスメントの典型例として、6類型がある。

①身体的な攻撃:蹴る、殴るなど、体に危害を加えること。
②精神的な攻撃:脅迫、名誉毀損、侮辱、暴言など精神的な攻撃を加えること。
③人間関係からの切り離し:仲間外れや無視、隔離など個人を疎外すること。
④過大な要求:業務上明らかに不要なことや遂行不可能な業務を押し付けること。
⑤過小な要求:能力や経験とかけ離れた程度の低い仕事を命じることや、仕事を与えないこと。
⑥個の侵害:私的なことに過度に立ち入ること。個の侵害を異性に対して行うと「セクシャルハラスメント」とみなされる場合もある。

 例として、「お前のかわりならいくらでもいる」、「先輩を見習え、お前このままだとヤバいぞ」、「男に色目を使って」、「仕事が遅い、存在感がない」、「会社を辞めれば済むと思っているんじゃないか」などといった人格否定に繋がるような叱り方、指導以上の言葉もパワーハラスメントにあたる。

②セクシャルハラスメント

性的な嫌がらせ

 「セクシャルハラスメント」とは、相手の意に反する性的言動によって、働く人が能力を十分発揮することの妨げ、働く人の個人としての尊厳を不当に傷つけることである。

 男性社員から女性社員へのセクシャルハラスメントが問題視されることが多いが、女性社員から男性社員に対して行われることも少なくない。また、同性に対する性的な嫌がらせも、セクシャルハラスメントに含まれる。

 加害者の言動により、相手が不快感を感じたら、セクシャルハラスメントとなる。例として、性的特徴に対しての発言や、過剰なボディタッチなどが挙げられる。

 例として、「スリーサイズは?」など身体的特徴の話題や、体調が悪そうな女性に対して「生理?」、「もう更年期?」などの発言、宴席でのお酌やカラオケでデュエットを強要、男性上司が「若い女の子に入れてもらったお茶はおいしいな」や、「土日は誰とどこに行ったの?」と発言することも女性労働者や周囲の人たちが不快と感じればセクシャルハラスメントにあたる。

③セカンドハラスメント

ハラスメントの二次被害

 「セカンドハラスメント」とは、セクハラやパワハラを同僚や上司などに相談したり、会社側を訴えたりすることにより、相談相手に責められたり、会社から嫌がらせを受けたりすること。勇気を持って被害を相談したり訴えたりしても、それが理解されず、逆に非難されてしまうのが、セカンドハラスメントだ。

 会社側は、労働者から相談や申告があった場合、職場環境の改善や再発防止に努める必要がある。

④ジェンダーハラスメント

性別というものさしで判断した差別的な言動

 「ジェンダーハラスメント」とは、性別による偏見からおこる差別や嫌がらせのこと指す。最近では多様な性の在り方が認められ始めているものの、LGBT(レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダー)などに対するジェンダーハラスメントにも注意が必要だ。例として「男だからこれくらいできるだろう」、「女だから任せられない」、「女のくせにそんなこともできないのか」、「男のくせに弱々しいな」どの発言が挙げられる。

 ジェンダーハラスメントは、性別の固定観念に囚われているなど、誰もが無意識のうちに加害者となっていることがある。

⑤アルコールハラスメント

飲酒にまつわる嫌がらせ全般

 「アルコールハラスメント」は、飲酒の強要や酔ってからむ行為など、飲酒にまつわる嫌がらせ行為の総称。

 特定非営利活動法人アルコール薬物問題全国市民協会(ASK)は、アルハラ行為を次の5つに規定している。

①飲酒の席でアルコールの強要(例:心理的な圧力をかけ、飲まざるをえない状況に追い込む)
②一気飲みの強要(例:場を盛り上げるために、イッキ飲みや早飲み競争などをさせる)
③意図的な酔いつぶし(例:酔いつぶすことを意図して、飲み会を行なう)
④飲めない人への配慮を欠くこと(例:体質や意向を無視して飲酒をすすめる、宴会に酒類以外の飲み物を用意しない)
⑤酔ったうえでの迷惑行為(例:からむこと、悪ふざけ、暴言・暴力、セクハラなど)

 また、飲酒を強要する行為は嫌がらせを超える人権侵害行為とされ、特に悪質な場合、傷害行為に該当することもある。

まとめ

 「ハラスメント」は被害者が精神的・肉体的な苦痛を感じた時に成立する。しかし加害者は、ハラスメントと意識せずに行っていることも多いようだ。自分の職場での言動がハラスメントに該当する可能性がないか、相手の立場に立って考えみることが重要だ。

 職場でのハラスメントは、単に個人同士のトラブルで終わらず、企業の信頼失墜や社員の離職に発展する恐れもある。企業側は、ハラスメントを未然に防ぐための社員教育を徹底し、ハラスメントが起きてしまった時は迅速に、適切な対応をするなど、さまざまなリスクに備えるべきだ。