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採用管理システムが注目される理由とサービスの選び方

2024.02.26
オフィスのミカタ編集部

採用管理システムの市場が拡大している。その市場規模は、2027年には33億米ドル規模に到達するというレポートもある(※)。導入が進むHR Tech(HR Tech(Human Resources Technology:人事部門の業務に変革をもたらす技術)の中でも、採用担当者の工数や負担が減ることから、採用管理システムの市場規模は特に拡大しているという。本記事では、採用管理システムの市場規模の動向や、注目される背景などを解説する。システムの導入や見直しなどを検討している担当者は参考にしてほしい。

※株式会社グローバルインフォメーションによる市場調査レポート「採用管理システムの世界市場 - 新型コロナウイルス感染症 (COVID-19) の影響分析:コンポーネント別 (ソフトウェア、サービス)・展開モード別 (オンプレミス、クラウド)・組織規模別 (中小企業、大企業)・業種別・地域別の将来予測 (2026年まで)」(MarketsandMarkets)プレスリリース参照

目次

●採用管理システムとは
●採用管理システムが求められる背景
●採用管理システムの選び方のポイント
●採用管理システムの導入のポイント
●まとめ

採用管理システムとは

採用管理システムは、採用から内定後のフォローまで一貫してサポートしてくれるシステムだ。ここでは概要や、注目が集まる背景を解説する。

採用管理システムとは
採用業務を一元管理できるシステムのこと。ATS(Applicant Tracking System)とも呼ばれ、求人の作成から内定者のフォローまで管理できるのが特徴だ。

採用管理システムの主な機能
採用管理システムの主な機能は下記の通りだ。

●人案件作成および管理
採用ページの作成・管理・求人案件の一括管理が可能。求人媒体・求人検索との連携できるものもある。

●応募者情報の管理
応募者情報や履歴書を管理できる。

●選考フローの管理
面接の設定、評価、応募からの進捗状況などを管理できる

●内定者の管理
内定者との連絡・フォローアップ

HR Techとの違い
HR Tech(Human Resources Technology)とは、人事業務を効果的に行うために活用する技術全般を指す。人材採用や人材育成、人事評価にテクノロジーを活用しようとするもの全てを含み、近年はAIやIoT、ビックデータといった技術が応用されている。

「採用管理システム」はHR Techの中の一つに位置づけられ、HR Techの主領域とされており、高い関心が寄せられている。

以下のページでは、採用管理システムの役割から選び方まで包括的に解説している。採用業務の効率化のために新たに採用管理システムの導入を検討している場合には、合わせて読んでほしい。

2024年度版採用管理システムの完全ガイド

採用管理システムが求められる背景

ここでは、採用管理システムが求められる背景をみていこう。

労働人口の減少
採用管理システムが求められる背景の一つに、労働人口の減少がある。労働人口減少で採用競争が激化する今、優秀な人材を確保するためには、採用活動にもスピード感ときめ細やさが求められるようになっている。よって採用業務全般をフォローできる採用管理システムの需要が高まっている。

クラウド型サービスの普及
クラウド型システムの登場で、採用管理システムを導入しやすくなっていることも、需要が高まる背景の一つだ。従来のシステムは、自社でサーバーを構築するオンプレミス型が主流だったが、導入費等が高額で、システムを活用できる企業は一部に限られていた。

しかし、近年ネットワークインフラが整備されたことで、安価で気軽に導入できるクラウド型サービスが登場。コスト面で導入に課題を抱えていた企業が、導入しやすくなったことも大きい。

感染症の影響
新型コロナウイルス禍も採用管理システム市場にプラスの影響を与えたとされている。グローバルインフォメーションの市場調査によると、パンデミック下で「遠隔地や障害発生時でも事業継続性を確保できる、テクノロジーを活用した採用ツールを利用する傾向」が強まっているという。リモートワークやバーチャル採用が定着する傾向にあり、感染症の拡大が市場拡大の要因の一つとなっていると言えるだろう。

(参考:『市場調査レポート: 採用管理システムの世界市場-市場規模、シェア、業界動向:企業規模別、コンポーネント別、展開モデル別、業種別、地域別-展望および予測(2021年~2027年)』

採用管理システムの選び方のポイント

次に、採用管理システムの選び方を紹介する。

<ポイント1>用途を明確化する
まずは、新卒採用・中途採用・アルバイト、パート採用など、どの領域で活用したいかを明確化しよう。雇用形態によって求める人材や母集団が異なるほか、重視すべき機能も変わってくる。注力したい採用活動を明確化することで、必要な機能を選べるため、あらかじめ検討しておきたい。

<ポイント2>料金が見合っているかを見極める
採用管理システムは、使いたい機能やオプションによって導入費用が変わる。また、機能が多すぎると使いこなせなかったり、機能が少なすぎると採用業務の効率化を図れなかったりといったことにつながり、導入の効果を十分に感じられないだろう。自社に必要な機能やオプションを判断し、機能と料金が見合っているかをしっかりと確認しておくことが重要だ。

<ポイント3>操作性を確認する
システムの操作性は業務効率化に直結するため、操作性を確認しておくことも重要なポイントだ。操作性が悪ければ、担当者の負担増加につながる恐れがあるうえ、求職者へのレスポンスのタイミングが遅くなり、機会を逃す要因になる。サービスの中には、無料トライアルを行えるものもあるので、操作性を確認してから導入するとよい。

<ポイント4>導入後のサポートを確認する
採用管理システム導入に際しては、十分なサポートを受けられるかも確認しておこう。しっかりとしたサポートを受けられない場合、システムの導入後、社内で定着せずに従来の管理方法に戻ってしまうケースがある。

具体的には、導入支援や導入後の利用サポートに加え、サービスによっては業務効率化や採用成功につなげるためのサポート体制が整っているかを、確認する。また、サポート手段も確認したほうがいい。サービスによってはチャットやメールのみの対応に限られるものもある。訪問やWeb会議を定期開催してくれるかなど、価格だけでなく、導入後の活用まで伴走してくれるかどうか、見極めることがポイントだ。

採用管理システムの導入のポイント

最後に、実際にこれから採用管理システムを導入する場合に、何を軸に製品の導入の判断をするべきか、ポイントを紹介する。

採用の対象者を軸に製品を決める
まずは希望の雇用形態を軸にシステムを絞り込むといい。新卒正社員、中途正社員、アルバイト、パートなのかによって選ぶべきシステムも変わる。大量採用が必要な場合は、応募者管理や選考管理に重点を置く必要があるが、中途採用ではリファラル採用なども多いことため、きめ細やかに対応できることが求められる。

活用する求人の入り口を軸に製品を決める
普段、求人を掲載する際に利用している媒体やエージェントがいる場合、それらを活用できるよう連携しているシステムを選びたい。最近ではSNSを駆使したダイレクトリクルーティングやリファラル採用、またIndeedといった求人検索エンジンなど多用な採用ルートがあるため、自社の採用フローの棚卸しをしてからシステムを絞り込むとよいだろう。

なお、以下のページでは、雇用形態や採用フロー別におすすめの採用管理システムを紹介している。自社に適した採用管理システムを導入したい場合には、合わせて読んでほしい。

2024年度版採用管理システムを徹底比較。おすすめサービスを紹介

まとめ

採用管理システムの市場規模は、労働人口の減少や感染症のパンデミック等の要因を背景に、今後もさらなる市場拡大が予測される。企業においても、人材不足などによる採用コストの削減や、より優秀な人材の確保が課題となっているだろう。効果的に採用活動ができるよう、自社に適したシステムを検討してみてはいかがだろうか。

なお、以下 のページから、採用管理ツールの資料の一括請求が可能となっている。ぜひこの機会に、自社にあった採用フローの整備を行ってほしい。

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