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人材紹介会社を利用するか迷っている人事担当者必見!利用方法とは?

2020.06.09

 欲しい人材がなかなか集まらないというのは、多くの人事担当者にとって悩みどころである。人材紹介会社はそんな時に心強い味方となってくれるのだが、どんなサービスなのかよく分からない方も多いと思われる。

 そこで、この記事では人材紹介会社を選ぶときや利用するときのポイントの他、気になるメリット・デメリットについても紹介する。

人材紹介会社とは

 簡単に言うなら、企業と求職者との橋渡しをするのが人材紹介会社と言える。企業側から見れば、欲しい人材を紹介してくれるサービスだ。

 人材紹介会社では、人材の紹介料を年収の35%で設定しているところが多い。つまり、年収600万円の方を紹介した場合の手数料は210万円(税別)になる。ただし、専門的な職業などの場合はこれより高い紹介料が発生することもある。また、職種や募集企業によっては、紹介料を一律の形で設定をしている企業もある。いずれにしろ紹介料は重要な部分なのでよく確認しておくことが大切だ。

 求人メディアを利用するという手もあるが、こちらは求人広告を出すということに対して出稿料金を払うシステムなので、欲しい人材が集まらなかった場合は払った料金が無駄になってしまう。その他に、人材派遣というサービスもある。これは文字通り人材を派遣してもらうだけなので、たとえ希望通りの優秀な人材であっても直接雇用できるわけではない。直接雇用してない以上、派遣社員に対してはあまり深いところまでは立ち入ることが出来ず、派遣期間が満期を迎えたら延長せずにあっさり終了、ということも考えられる。

人材紹介会社の種類

 人材紹介会社の3種類のシステムについて理解しておきたい。
先ず、最もスタンダードとされている「一般紹介・登録型」があり、これは転職を考えている人があらかじめ登録しておき、求人を募集する企業が現れた段階で、登録者の中からそれに見合ったスキルを持つ人材を紹介するというシステムである。

 次の「サーチ型」は、スカウトやヘッドハンティングとも呼ばれ、企業の求める人材を現役で活躍している人から探し出してスカウトするというシステムである。専門性の高い職種から人材を掘り起こすときに有効であるとされている。

 さらに「アウトプレースメント型」というものがあり、これは主に人員削減などで退職者を出す企業が対象で、退職者の再就職を支援するという側面が強い。紹介先の企業は手数料を払う必要が無く、退職者を出した企業が負担するという特徴がある。

人材紹介会社を利用するメリット

 では、人材紹介会社を利用することで得られるメリットとはどんなものだろうか。人材が欲しいなら求人メディアを使うのもひとつの手だろう。しかし、求人メディアというものは積極的に仕事探しをしている人が見るものである。対して、人材紹介会社では良い条件があれば転職してもいいが、今の所そこまで手間をかけて探す気も無い、という受動的な層を掘り起こすことが出来るのだ。特に今現在活躍している人はスキルがある人も多いため、こういった層にアピールできることは大きなメリットである。

 また、人事担当者にはもはや説明不要であるが、人を雇用するということはかなりの負担が伴う。求人を出して何人も面接したが、求めるスキルに届かず採用にまでいたらなかった、という経験はあるだろう。人材紹介会社を利用すればこのようなプロセスはスキップできるのだ。さらに、非公開で採用活動を行えるというのもポイントだ。特に上層部の重要なポストが空いてしまった場合、その事実は競合他社には知られたくないものである。こういった重要な採用活動を社外に漏れることなく行えるのは大きなメリットと言えるだろう。

人材紹介会社を利用するデメリット

 逆に、人材紹介会社を利用することのデメリットもあり、先ず目に付くのは、紹介料だ。成功報酬型なので初期投資はかからないとは言え、採用が決まれば決して安くない紹介料が発生する。もちろんこれは『手間をかけることなく信頼できるスキルを買える』からであるが、気軽に出せる額とも言えない。1人だけを採用するならば問題なくとも、新規プロジェクトの立ち上げで多くの人材が必要になった、というような場合には向かないだろう。

 そして、良い人材を確保する手腕も企業にとっては重要な要素であるという点だ。先ほど『手間をかけることなく』と書いたが、この部分はそのままノウハウと言い換えることが出来る。人材紹介会社に採用活動を任せっぱなしにしてしまうことで、自社が本来得られるはずだったノウハウが蓄積されないのだ。また、競合会社の問題もある。競合会社も人材確保に乗り出している場合は優秀な人材の競り合いになり、さらにコストがかさむ可能性も出てくるのだ。以上のようなデメリットもきちんと理解したうえで利用するべきだろう。

人材紹介会社を選ぶときのポイント

 多くの人材紹介会社が存在する中で、どのように選ぶべきだとうか。やはり紹介料に関してはどのくらいかかるのか、具体的な数字を確認したうえで人材紹介会社を選ぶべきだ。紹介料は決して安くはないが、良い人材を得るための必要コストとして割り切ることも大切である。優秀な人材ならば長い目で見た場合、紹介料の何倍もの利益になって自社に還元されるからだ。コストの面でもう一つ挙げるとすれば、ひとつの採用事項に関しては決してミスマッチが起きないように慎重に行うべきということだ。そう何度も人材紹介会社を利用するとコストの増大に繋がり、たとえその後に優秀な人材を確保したとしても採用費用の回収に想定外の期間を要することになる。

人材紹介会社の登録者数もチェックしておきたい。登録者数が多ければ、それだけ企業側の要望とマッチする可能性が高くなるからだ。登録者の立場から見ても、評判の良い人材紹介会社ほど人が集まりやすいとも言えるだろう。同時に、数だけでなくどのくらい質の良い人材を紹介してくれるのかという点も、納得のいくまで精査するべきである。

 この他に、基本的な部分として、人材紹介会社が守秘義務を厳守してくれるのかを見定めることも必要だ。人材紹介を受けるには当然ながら企業の内部情報をある程度公開することになる。人材への要望が細かければなおのこと詳細な情報が必要だろう。なにも人材紹介会社に限った話ではないが、守秘義務の厳守は企業として当然の義務と言える。この部分がおざなりではせっかく優秀な人材を得たところでメリットなど吹き飛んでしまう。

 また、人材紹介会社もその会社によって特定の業界の人材が豊富だったり、逆に人材が乏しいカテゴリーもあったりとそれぞれ特徴がある。ミスマッチを防ぐためにも、自社の求めるタイプの人材が豊富な人材紹介会社を選ぶことは、極めて重要と言える。

人材紹介会社の利用するときのポイント

 実際に人材紹介会社はどのように利用すべきだろうか。より良い人材を得るために、人材紹介会社を一つに絞らず、複数社に依頼をするとより効果的である。人材紹介会社は成功報酬型が一般的で、採用に至らなければコストは発生しない。つまり、複数社を利用したとしても最終的に採用するのは1人ならばコストは1社分だけで済むのだ。

 しかし逆に、情報漏洩の可能性を考慮して一つの人材紹介会社にだけ依頼をする考えもある。人材紹介会社に対してはそれなりの企業情報を公開することになるので、リスクマネジメント重視ならこの方が良いと言える。

人材紹介会社を利用するかどうか決められましたか?

 なかなか分かり難い人材紹介会社について、理解を深めることはできただろうか。人材紹介会社を利用すれば採用のプロセスを簡略化した上で欲しい人材を見つけられるので、それは間違いなくメリットと言える。ここに挙げた選ぶときのポイントを一つ一つ抑えておけば、あなたの会社に合った良い人材紹介会社がきっと見つかるだろう。   

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