人手不足を背景に「短時間正社員」需要に高まり ビースタイルグループ報告
ビースタイルグループで、時短勤務など多様な働き方を支援する株式会社ビースタイル スマートキャリア(本社:東京都新宿区、代表取締役:中島健治)は、人材紹介サービス「スマートキャリアAGENT」において、短時間正社員の依頼企業数が前年比で1.5倍、求人数が2倍に増加していることを報告した。
理想の働き方とキャリアの両立を目指せる「短時間正社員」
同グループによれば、近年、育児や介護、通院、副業など、個々人の事情と両立しながら働きたいという、働き手のニーズが多様化しているという。そうしたニーズの高まりを受けて、柔軟に働けるスキマバイトやギグワーカーは急速に普及。一方で、両立できる働き方を優先するあまり、希望のキャリアをやむを得ず諦めている人もいるようだ。
そうした中で注目されているのが「短時間正社員」。同社によると、従来の制度では、育休からの復職者や介護との両立をしている人などに対象が限定されることが多く、異動の可能性や昇進機会を逃す可能性もあったという。近年需要が高まっているのは「入社時から短時間勤務が可能」「企業側の短時間勤務に対する理解がある」「希望の勤務日数・時間・職種等を選べる」といったタイプ。人手不足による採用難などを背景に、企業の「短時間正社員」への捉え方にも変化が起きているようだ。
依頼企業数は前年比1.5倍、求人数は2倍に
同社が就労意向の主婦層を対象に実施した「本当に望む雇用形態と短時間正社員(※)」に関する調査では、最も望ましい雇用形態のトップに「短時間正社員」が挙げられている。しかし実際に短時間正社員として働いた経験がある人はわずか13.3%にとどまっており、同社は従来の短時間勤務制度だけでは、希望する全ての人をカバーしきれていないと指摘する。
そこで同社は「短時間正社員」として転職できる人材紹介事業を2018年より展開。前年同時期と比較したところ、企業から依頼された「短時間正社員」の求人数は2倍に増加、依頼企業数は1.5倍に増加したことを報告した。
※出典元:主婦が希望する雇用形態NO.1『短時間正社員』で働きたい?「働いてみたい」82.6%|しかし、実際には「なれない」52.9%、「なれる」29.7%(しゅふJOB総研調べ)
まとめ
働き方の多様化が進む中で、短時間正社員の需要が働き手・企業側の双方で高まっていることが明らかになった。従来の短時間正社員ではキャリアに影響が及ぶ可能性もあったようだが、昨今は柔軟な働き方とキャリアアップを両立させられる制度になりつつあることもうかがえる。
フルタイム正社員と同等もしくはそれ以上に意欲やスキルを持つものの、様々な事情で長時間の勤務が難しい人は少なくないだろう。人材不足を解消する一つの手段として、短時間正社員の活用を検討してみてはいかがだろうか。厚生労働省のサイトでは、短時間正社員制度に関する情報や導入のメリットが紹介されている。参考にしていただきたい。
※参考:多様な働き方の実現応援サイト 短時間正社員(厚生労働省)