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「テレワーク制度」導入企業は64%、実施率は約44% スキルアップ研究所調査

2026.08.27
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株式会社学研ホールディングス(東京都品川区、代表取締役社長:宮原博昭)のグループ会社である株式会社ベンドが運営するWEBメディア「スキルアップ研究所」は「テレワーク実施率の定点分析レポート」を公開した。東京都が公表するテレワーク関連調査などをもとに、制度の導入状況と実際の利用状況を分析したところ、都内企業ではテレワーク制度の導入率が64.0%である一方、2026年6月に実際にテレワークを実施した企業は43.8%だった。

試算の概要

主な出典データ:東京都「テレワーク実施率調査結果(令和8年6月)」(2026年7月15日公表・毎月調査)/東京都「令和7年度多様な働き方に関する実態調査(テレワーク)」/国土交通省「令和7年度テレワーク人口実態調査」(2026年3月公表)ほか
試算主体:スキルアップ研究所
分析方法:各調査の公表値の時点間比較および公表値どうしの差・比の算出
出典元:テレワーク実施率の定点分析レポート(スキルアップ研究所/株式会社ベンド)
※導入率(年次・郵送調査)と実施率(月次・電話調査)は対象・方法が異なる別の調査であり「20.2ポイント」は両公表値の差

テレワーク実施率は43.8%、2年間は横ばい

テレワーク実施率は43.8%、2年間は横ばい

本レポートでは、都内企業(従業員30人以上)のテレワーク実施率は、2026年6月時点で43.8%と報告されている。コロナ禍の最高値である65.0%からは21.2ポイント低下したものの、調査開始時の2020年3月の24.0%と比べると19.8ポイント高い水準だった。

直近2年ほどはおおむね40〜45%の範囲で推移しており、テレワークは拡大を続けているわけでも、消滅に向かっているわけでもない状況がうかがえる。コロナ禍を経て、テレワークが一時的な働き方ではなく、一定の企業に定着した一方、利用の拡大には新たな壁があることがうかがえる。

制度の導入率は6割超で上昇傾向

制度の導入率は6割超で上昇傾向

制度の導入状況を見ると、テレワークを「導入している」と回答した都内企業は64.0%で、前年度から6.0ポイント上昇。制度そのものは拡大しているものの、実際にテレワークを実施した企業との差は20.2ポイントとなっている。

なお、導入率は年次の郵送調査、実施率は月次の電話調査によるもので対象・方法が異なるため、単純比較はできない。ただし、制度を整備している企業のすべてでテレワークが日常的に利用されているわけではない可能性も示されている。

大企業ほど実施率が高く、テレワークは「部分利用」へ

大企業ほど実施率が高く、テレワークは「部分利用」へ

企業規模別では、従業員300人以上の企業のテレワーク実施率が62.2%だったのに対し、30〜99人の企業では40.6%となり、約1.5倍の差が生じている。企業規模によって、テレワークを実際に活用できる環境や運用体制に違いがあることが考えられる。

また、都内企業に勤務する従業員を対象とした別調査では、テレワーク実施者の頻度にも変化が見られた。「週3日以上」は39.7%で前月から3.5ポイント減少。一方で「週1日」が38.3%で最多となったことが報告された。

さらに、半日・時間単位でテレワークを行う「テレハーフ」の利用率は23.5%となり、前月から3.2ポイント増加。毎日または複数日を在宅勤務にするのではなく、出社とテレワークを組み合わせるハイブリッド型の働き方へと利用形態が変化していることがうかがえる。

まとめ

今回の分析からは、テレワーク制度の導入が進んでいる一方で制度が存在することと、従業員が実際に利用していることには一定の隔たりがあることが見えてきた。テレワーク実施率も直近2年間は40〜45%程度で推移しており、今後は制度の拡大そのものよりも「利用される仕組み」をどうつくるかが重要なテーマとなりそうだ。

企業にはテレワーク規程や勤務ルールを整備するだけでなく、実際の利用状況を把握し、従業員が制度を利用しにくい理由を確認する役割が求められる。特に、テレワーク中の情報共有や上司・同僚への相談、チーム内のコミュニケーションなど、出社時には自然に行われていた業務をオンラインでも円滑に行える環境を整えることが重要になるだろう。

また、テレワークを一律に推進するのではなく、週1日の利用や時間単位の「テレハーフ」など、業務内容や従業員の状況に応じて柔軟に使える制度へと見直すことも選択肢となる。制度の導入率だけを成果指標にするのではなく、利用率や従業員の声まで確認しながら、「制度がある」から「安心して使える」へと働き方を進化させていきたい。