2026年度「中小企業の賃上げ率」1~4%未満が約半数 フォーバルGDXリサーチ研究所調査
フォーバル GDXリサーチ研究所(本社:東京都渋谷区、所長:平良学)は、全国の中小企業経営者を対象に「2026年度第1回 中小企業経営実態調査」を実施した。調査では、賃上げを実施した企業が63.3%となった一方、賃上げ実施企業の賃上げ率は「1~4%未満」が48.4%で最多となったことが報告された。
調査概要
調査主体:フォーバル GDXリサーチ研究所
調査期間:2026年6月1日~2026年6月30日
調査対象者:全国の中小企業経営者
調査方法:ウェブでのアンケートを実施し、回答を分析
有効回答数:1653人
出典元:フォーバル GDXリサーチ研究所
賃上げ実施は63.3%、未実施の理由は「売上や利益の伸び悩み」
本調査では前回調査から3.0ポイント低下したものの、63.3%の企業が賃上げを実施していた。
一方、賃上げを実施していない企業は36.7%。その理由は「売上や利益が伸びていないため(39.7%)」が最も多く、次いで「賃上げの必要性を感じていないため(23.1%)」「人件費の増加が経営を圧迫するため(19.9%)」が挙げられている。
逆に賃上げを実施した理由では「従業員の定着率や満足度を高めるため(73.9%)」「社会的要請や業界の流れに対応するため(36.8%)」だった。「業績が改善したため」は11.4%にとどまったという。
賃上げ率は「1~4%未満」が48.4%、40代は年収増加が半数超
賃上げ率では「1~4%未満」が48.4%で最多となり「4%以上」は31.4%に。全国加重平均で4.9%の引き上げとなる最低賃金額改定の目安や、2026年春闘の水準が示される中、中小企業の賃上げ率には一定の開きがあることがうかがえる。
また、賃上げを実施した企業の47.5%が「効果があった」と回答。具体的な効果では「従業員のモチベーションが向上した(83.1%)」が最も多かった。
57.8%が経営負担を実感、税制の「知らない」も48.5%
さらに、賃上げを実施している企業に経営上の負担について質問。「大きな負担になっている(12.1%)」「やや負担になっている(45.7%)」と、57.8%が負担を感じていることがわかった。
具体的な影響として「人件費負担の増加(89.9%)」「営業利益の減少(74.9%)」「広告費や設備投資など他予算への圧迫(43.8%)」との声が挙がっている。
また、賃上げ促進税制については「制度を知らない」が48.5%と約半数を占め「活用している」は9.2%にとどまった。賃上げを継続するための原資確保とともに、支援制度の認知・活用にも課題があることが分かった。
まとめ
中小企業の賃上げは「実施するかどうか」から「どう継続するか」という段階にあると考えられる。賃上げ実施企業は63.3%に達し、その理由として「従業員の定着率や満足度を高めるため」が最も多い一方、57.8%は経営上の負担を感じている。さらに、賃上げ促進税制を「知らない」企業も48.5%に上る。
こうした中で、賃上げを人材の定着・満足度向上につなげるだけでなく、賃上げ率や人件費負担を踏まえて継続可能な水準の検討が重要となるだろう。利用できる支援制度の情報を把握するなど、待遇改善と経営面の両方を踏まえた施策を考えていきたい。









