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「イノベーション無きは死」 ドラッカーの言葉に戦慄。「でも、どうすれば?」に応える(前編)

2019.09.20
正木 伸城(まさき のぶしろ)

 「イノベーション」があふれている。イノベーションという「言葉」が。広告にもCMにも、書店の十数冊の本にも同語が躍っている。まるでインフレである。
 しかし、言葉は無数にあるのに、実際にイノベーションが多発している感じがしない。政府もイノベーションを促そうとしている(※1)けれど、笛吹けども踊らず、というか「『踊って』いるけれど、『躍って』いるだけ」という状態だ。
 「イノベーション」が嗤っている。
 「吾輩はイノベーションである。中身はまだ無い」と言っている、気がする。
 「イノベーションって何?」と子どもに聞かれてわかりやすく語れる人はたぶん少ない。中身が何なのかが意外にもわからない。なのに、経営の神さまドラッカーが「イノベーションを行わないこと、それは死を意味する」(※2)と言ったり、革新的なサービスが生まれる「さま」を見聞きすると、「イノベーションなしでは、やれない」という気持ちになる。
 今回はそんなイノベーションについて語る。おそらく本稿は、イノベーションにまつわる幻想を消し去るだろう。

『FACTFULNESS』等の流行書に共通する問い

 さっそくイノベーションの足がかりになる話をする。
 フックになるのは「固定観念」である。
 と言った瞬間、「またその話か」といって本稿から去ろうとする人もいるかもしれない。だが、過去くり返されてきた「その話」は、形を変えて今も世に出され、読者を惹きつけている。
 『FACTFULNESS』(以前