オフィスのミカタとは
従業員の働きがい向上に務める皆様のための完全無料で使える
総務・人事・経理・管理部/バックオフィス業界専門メディア「オフィスのミカタ」

稟議こそワークフローの根幹。稟議が経営に与える、3つのインパクト

2021.03.19

前回の記事ではバックオフィスの変革は稟議から、というテーマで、バックオフィスがデジタル稟議を推進することでもたらす効果についてお話しました。本稿では一歩目線を上げて、そもそも「稟議」がなぜ経営や事業運営に必要なのかをより掘り下げていきたいと思います。

稟議のあり方は、事業に大きな影響を与える

 「稟議」というと皆さんはどのようなイメージをお持ちでしょうか。一般的に、決められた事柄について起案し、関係者に共有し、決裁・承認を得ることを想像すると思います。 例えば「稟議は根回しありきで起案する前にすでに承認はされているもの」「あくまで形だけのもの、手続き上のもの」と考えてはいないでしょうか。もしかしたら手続きや根回しの面倒さなど、ネガティブなイメージが先に思いついてしまう… そんな方も少なくないと思います。
 
 しかし実際に企業で使われる「稟議」の中身を見てみると、上記のような形式的なイメージではなく、より事業に直結した意味を見出すことが可能です。
 
 では、稟議を捉え直すことで、どのようなインパクトが与えられるのでしょうか。以下でお話ししていきます。

1. 再現性と生産性を兼ね備えたルール作りができる

 まずは稟議の実態について分解して見ていきます。冒頭でも触れた通り稟議とは「決められた事柄について起案し、関係者に共有し、決裁・承認を得ること」です。そのため、もし新しく起案するとしたら、1)関係者は誰か、2)共有・決裁する順番はどうするかの定義が必要です。
 
 そもそも誰に、どの順番で回すべきかという社内のルール自体、曖昧な企業は少なくありません。そしてこの状態は業務をデジタル化するにあたり、大きな問題となります。というのも、オフィスであればオフィスにいる人≒関係者として直接確認の依頼が可能ですが、非対面になると宛先(チャットでいうメンション)を明確にしなければいつまで経っても起案が進むことはありません。
 
 このように稟議のプロセスに目を向けると、関係者と意思決定のルートが定義されます。つまり仕事を「誰とどのように進めればよいか」が明確化され、結果的にヌケモレを防ぐことはもちろん、再現性を高めることにも繋がります。
 
 すでに稟議がある企業では、一つひとつのプロセスを見直し、必要以上に多くの関係者を定義して肥大化してしまっていないかなどを棚卸ししてみるのもよいでしょう。
 
 ルール作りは再現性を高めるための第一歩です。稟議を最適で効率的な意思決定プロセスを作り上げる過程だと考えてみてください。

2. 徹底したムダの見直しで、より筋肉質な経営に

 もし稟議の形骸化を感じていたら、もしかしたらそこには経営の無駄があるかもしれません。ぜひひとつひとつの振り返りを行ってみましょう。無駄を見つけ、コストダウンにつながるきっかけがあるかもしれません。
 
 稟議は過去行ってきた意思決定の歴史です。一つひとつの稟議で承認・決裁がされているので当然と言えば当然なのですが、言い換えると一定期間、定めた稟議の内容・プロセスでサイクルを回した過程と結果が残ります。そうすると「この契約内容は見直せるのではないか?」「この購買は無駄ではないか?」と定期的に過去の情報の見直すことができるのです。
 
 ただ、この見直しは紙の書類で行おうとするとかなりの時間と手間がかかります。そこでデジタル稟議の活用です。稟議を電子データとして保管することで、デジタル稟議にアクセスできる全員で前述した見直しが短時間で実施可能です。企業運営には、経理や総務、人事、購買といった様々な部署が関わっています。デジタル稟議で過去の情報を扱いやすくすることに加え、これら部署に携わる人がそれぞれの視点で日々の運営を見直すことで企業経営の一体感を生み、経営スピードを上げることにつながります。

3. アイデアをつなぐ、イノベーションのインフラとなる

 さらに稟議の使い方を掘り下げていくと、起案から決裁までのプロセスを自由自在に操り、コラボレーションを生み出し、企業に求められるイノベーションを推進する武器を増やすことにもつながります。
 
 例えば稟議と一口に言っても起案→承認→決裁といったシンプルな流れだけでなく、実に様々な情報共有の方法が存在します。同時に回覧させ、片方では承認を求める並列型のプロセスや、条件によって決裁者を変えたり、承認は不要なまま回覧先を増やすといったことも考えられます。
 
 こうした稟議のプロセスを考えることは、誰とコラボレーションをするか、その人たちに何を期待するのかを考えることと同義です。時には普段関わりのない部署や役職を超えてコミュニケーションが行われるでしょう。しかしそれをつなぐのが実は稟議の役割なのではないかと思います。本来的には、稟議はとても創造的な活動なのです。
 
 そして、イノベーションは様々な可能性の掛け合わせで創り出すものです。一人ひとりのアイデアをつなぐコラボレーション型の意思決定=稟議はまさにイノベーション創造のインフラとなるでしょう。

経営課題を、デジタル稟議で解決する

 今まで、稟議が経営にどのようなインパクトを与えるかについてお伝えしました。

 これら稟議は企業の根幹を担っていますが、この稟議が「アナログな紙」か「デジタル」かによっても、稟議がもたらす効用を享受できるかどうかが変わります。アナログとなってしまっていると、作ったルールがいつの間にか例外的に処理されてしまい、形骸化するケースや、過去の稟議を見直そうと思っていてもなかなか書類が確認できなく、筋肉質な体質への転換が難しくなります。

 今まで述べた稟議の効用は、「デジタル化」によってもたらされます。これが、私が提唱する「デジタル稟議」です。デジタル稟議がどのような課題をクリアするのか、より具体的なことを知りたい方は下記よりご覧ください。

企業が抱える経営課題をデジタル稟議で解決!

 コロナ禍で浸透したテレワーク。間も無くテレワークが議論され始めて一年ですが、改めて稟議を見直し、生産性や競争力を向上させるきっかけとなればと思います。