【取材記事】請求書をオンラインで一元管理 BtoBプラットフォーム請求書
BtoBにおける業務の効率化やテレワーク推進を力強く後押ししてくれるサービス、BtoBプラットフォーム。BtoB業務をペーパーレス化、オンライン化する際の最大のネックとなるのが、実は相手先の抵抗感である。相手先への徹底したフォローが好評でシェアを伸ばし続けているBtoBプラットフォームについて、株式会社インフォマートの長尾収社長、木村慎執行役員に話を伺った。
ペーパーレスにとどまら ない請求業務の効率化
月末月初に次々と届く請求書。FAXやメールで関係部署に確認するも、担当者が出張中でなかなか返事が来ない。時間に追われ、焦りから頻発する入力ミスや連絡漏れ。普段は定時に帰れるのに、この時期だけ異常にふえる残業時間…。
「請求書の授受をオンラインにするだけで、これらの問題を一気に解決することができます」(木村氏)
請求業務のオンライン化による恩恵は、単なるペーパーレスにとどまらない。インターネット環境さえあれば、受け取った請求書をパソコンやスマホでどこでも閲覧できるため、確認の手間と時間を省くことができる。また、催促や連絡の入れ違いといったストレスからも解放される。
「残業時間が減った」「仕方なく入れたけど、使ったらもうやめられない」このような声が後を絶たないという。
お客様の声から生まれた派生サービス
BtoBプラットフォームは、もともと、フード業界の商談から始まったサービスだ。食材を売りたい人と仕入れたい人をマッチングさせる。外食産業やホテルで使われる業務用食材の商談をオンラインで完結できる。
BtoBプラットフォーム商談の中に組み込まれていた機能の一つを取り出して発展させたものが、BtoBプラットフォーム受発注である。インフォマート社のシステムにアクセスすることで、受注側と発注側が食材に関する情報画面を共有できる。
「これは、お客様のご要望から生まれたサービスです。当初は正直、困惑しました。マッチングが売りなのに、受発注の機能だけを使いたいだなんて…。そんなところに需要があるのかと、半信半疑でした。しかし、ご要望があったので、受発注から請求までを使えるようにしたBtoBプラットフォーム受発注を作りました」(長尾氏)
顧客の要望は受発注にとどまらなかったという。その後、「請求書のやりとりにも使いたい」との声に応え、BtoBプラットフォーム請求書が誕生した。
「BtoBプラットフォーム請求書を作り、気付いたのです。このサービスであれば、フード業界に関わらず、広くBtoB支援をすることができるということに」(長尾氏)
インフォマート社の理念にある「世の中の役に立ち、世の中に必要とされ、世の中に喜んでいただける事業」に沿うべく、フード業界に特化したBtoBプラットフォーム商談/受発注/規格書の他に、請求書/契約書/見積書/業界Ch(チャネル)と、あらゆるBtoB取引に活用できるサービスを次々と世に出していった。
企業間を結ぶサービスを低コストで提供
BtoBプラットフォームが初めてサービスを展開したのは、1998年のことである。以来、一貫して、インターネットを使った企業間の電子商取引を提供しつづけてきた。
IDとパスワードを入力してインフォマート社のシステムにアクセスすることで、いつでもどこからでも取引情報を確認することができるのだ。
BtoBプラットフォームのサービスは、画面が統一化されている。あえてカスタマイズ機能を省くことにより、取引先によって異なるフォームを使わなければならなくなるという事態を回避している。
また、標準化されたものを提供することにより、運営コストが下がり、月額の使用料を安く抑えることに成功したという。月額使用料が数万円というユーザーがほとんどで、使い方によっては1万円に届かないような企業もある。
BtoBプラットフォーム請求書のフォロー体制
BtoBプラットフォームの大きな特長は、その充実したフォロー体制にある。
「BtoBプラットフォームのサービスは、導入企業様だけの問題ではありません。取引先様にも使っていただかなければ意味がないのです。ですから、取引先様への導入フォローにも力を入れています」(木村氏)
BtoBプラットフォーム請求書は、5年前から始まったサービスである。サービス開始当初からすれば随分広まってきたものの、請求書の受け取り先への浸透率はまだ5〜6割ほど。受け取り先へのフォローは欠かせない。
そこで、インフォマート社では、導入企業だけでなく、その取引先にも使い方の説明を丁寧に行っている。ここでは、フード業界のIT慣れしていない企業に対し、これまで多くのサービスを提供、フォローしてきたインフォマート社のノウハウが存分に活かされている。
請求書の電子発行サービス選択時のポイント
商取引という特性上、相手先というものが必ず存在する。したがって、新しいシステムを導入するにあたって、自分たちが楽になるというだけでは成り立たない。相手先にとっても使い勝手の良いものであることが必須なのだ。
請求書を電子で送るというサービスは、機能自体はそれほど難しいものではない。導入側が使える機能というのは、どのサービスも機能は似たり寄ったりである。サービス選択の際は、相手先が使いたくなるような機能を搭載しているかを基準にサービスを選んだ方が、その後の運用がうまくいく。
例えば、サービス導入側しか請求書が電子化されないサービスも存在する。相手先はメールで受け取った請求書を確認して印刷を行うのだ。受け手側はワンクリックで済むことも多く、非常に楽ではあるが、ペーパーレスで法定期間、請求書を保管できないものも存在する。
その点、相手側へのフォローに配慮するBtoB プラットフォーム請求書では、発行する側はもちろん、受け取り側もそれを正として電子化できる仕組みを取っている。
「相手先様というのは、言葉は悪いですが"巻き込まれる"側です。仕方なく応じてくださる相手先様にとって、使い勝手の良いものであることが重要です」(木村氏)
どの企業とのやりとりもIDやパスワードは一つで管理
通常は一対一の関係で、IDやパスワードを発行するサービスが多い。つまり、 A社とのやり取りでのID/パスワードと、B 社とのやり取りでのID/パスワードが異なってしまうのだ。
「どうせ使う画面は一緒なのですから、それなら一つのIDとパスワードで利用できたほうが便利だろうということで、どの取引先様とも一つのID/パスワードで管理できるように設計いたしました。これが"プラットフォーム"と呼んでいる所以です」(木村氏)
いったんIDとパスワードを持ってしまえば、新しい企業と取引が始まった際、それを使い回すことができる。たとえば、請求書の受け取り側としてIDとパスワードを持っている企業は、新たに電子化される他社との取引においても同じID/パスワードを使うことができるのだ。
違う企業との取引を表示する際、ID/パスワードの再入力の手間がかからず、同じブラウザで確認することが可能なのである。
受け取る請求書を電子化する
自社の発行する請求書を電子化するのは、そう難しいことではない。相手先は、電子化された請求書を閲覧するだけでよく、紙でほしければそれを印刷すればよいからだ。
しかし、受け取る請求書を電子化するというのは、そう簡単にはいかない。相手先にとって、電子化された請求書を受け取るのと、請求書を電子データとして作成するのとでは、ハードルの高さが全く異なる。
BtoBプラットフォーム請求書では、受け取る請求書を電子発行してもらうという機能も持っている。この機能を日本国内で行っているところは、非常に少ない。
ここにも、フード業界で培ってきた経験とノウハウが存分に生かされている。
「当社には、パソコンとかWeb上での作業に対して苦手意識を持っている方々に対応してきた経験があります。BtoBプラットフォーム請求書は、だからこそ、可能になった機能なんです」(木村氏)
請求書は、月に1回しか発行しないため、1カ月経って次に発行する時には操作方法を忘れてしまうということもよく起こる。そのようなところにも、きめ細かく対応できるようなフォロー体制が整っているという。
また、経理というのは、毎年のように新入社員が配属されるような部署ではない。長年経理畑という職人肌のベテランがいて、たまに若手が補充されるといったように、年齢や経験のギャップも大きい。
「ベテラン経理部員さんには、新しいシステムであるとか、インターネットに対して懐疑的という方も少なくありません。そのような方に対してのフォローも、われわれの得意としているところです」(木村氏)
電子帳簿保存法 にも対応
BtoBプラットフォーム請求書では、請求書のデータをクラウド上に作成し、相手に請求書ができた旨をメールでお知らせす。メールを見た相手先がIDとパスワードでログインし、クラウド上に作られた同じ請求書を見る。そこには、原本がひとつしか存在ない。後から改竄することができない仕組みになっている。
「電子帳簿保存法をご存知でしょうか。これは、請求書や帳票類を紙ではなくてPDFで保管したり電子データで保管していいですよ、というものです。しかし、電子に切り替える3カ月前に所轄の税務署へ報告したり、社内のルールの書き換えなどが必要となるため、非常に手間がかかります。ここをクリアし、事前申請なしで、使い始めたその日から有効にしているところが、BtoBプラットフォームの大きな特徴です」(木村氏)
テレワークとの高い親和性
BtoBプラットフォームの各サービスは、テレワークとの親和性が非常に高い。
テレワークを阻害するのは、ハンコと紙といわれている。コロナによる緊急事態宣言の下、テレワークを推奨した企業も多いだろう。しかし、紙の請求書が届いてしまうと、どうしても出社しなければならない。郵便や宅配で会社に届いた請求書は、会社に来なければ確認することができないのだ。
非常事態であっても、必ず対応しなければいけないのが請求書である。たとえば、契約書などであれば、多少対応が遅れてもそこまで問題になることはない。しかし、キャッシュの流れだけは止めてはいけない。そのために出社するということが、どの会社でも起こってしまう。
「これをゼロにするというのはさすがに難しいですが、出社の回数を減らすとか、時間を減らすことについては、われわれのサービスが必ずお役に立ちます」(木村氏)
今後、より一層テレワークが進むものと思われる。その中でBtoBプラットフォーム請求書は、企業のテレワーク推進を、大きく後押ししてくれることだろう。
【事例紹介】株式会社 ドリーム・アーツ
株式会社ドリーム・アーツでは、昨年からバックオフィス業務のデジタル化を進めていたが、このコロナ禍で改めてデジタル化を進めBtoBプラットフォーム請求書を導入して良かったと実感しているという。今後もBtoBプラットフォームを活用し、電子請求書のやりとりを現状6割から、インフォマート・ドリーム・アーツ双方からのアプローチにより、8割5分まで持っていくことを目標としている。
また、紙で残った請求書は、AI−OCRを活用することで電子化し、システムへシームレスにつないでいくことを検証していく。システムのパートナーとしても今後やりとりを行っていく考えだ。
「BtoBプラットフォーム請求書」3つのポイント
1.電子請求書にもいくつかの種類がある
2.電子請求書の最終着地はDtoD※
3.中長期的にも総合的なコストはDtoDがお得
※ D to D = データ to データ
お問い合わせ情報
電話:03-5776-1146(対応時間 平日10:00~17:00)
担当:担当事業推進2部 インサイドセールスチーム
メール:invoice.seikyu@infomart.co.jp
URL:https://www.infomart.co.jp/seikyu/
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