食品メーカー、「値上げ」で売上高増も「コスト上昇」で減益傾向 TSR調査
株式会社東京商工リサーチ(以下:TSR)は、保有する企業データベースを用いて、全国の主な食品メーカー4994社の2025年の業績を分析した。
調査概要
調査対象:東京商工リサーチの企業データベース(約440万社)のうち、日本産業分類の食料品製造業で、2025年1月-2025年12月期を最新期(2025年)とする5期連続で業績が判明した4994社
出典元:食品メーカー 売上高は値上げで24兆円に 利益は物価高に値上げが追い付かず二極化(株式会社東京商工リサーチ)
過去5年間で食品メーカの売上高は最高を記録
TSRの報告によると、全国の主な食品メーカー4994社の2025年の売上高は、24兆2824億円で、前年と比較して3.4%増。3期連続で増収を維持している。一方で、2025年の利益は8806億円と、前年と比べて9.5%減少。減益傾向にあることがわかった。2025年の最終利益が黒字企業は3898社(構成比78.0%)で、前期の3983社(同79.7%)を下回った。
また、食品メーカーの売上高分布は、最多が「1億円以上5億円未満:1354社(構成比27.1%)」。次いで「10億円以上50億円未満:1295社(同25.9%)」「1億円未満:989社(同19.8%)」「5億円以上10億円未満:658社(同13.1%)」が続いている。
売上高1000億円以上は41社(同0.8%)で、前期(38社)より3社増えたという。41社の売上高合計は9兆6851億円と、食品メーカー全体の売上高の約4割(39.8%)を占めることがわかった。
まとめ
TSRの報告によると、食品メーカーの2025年度(4月-3月)の倒産件数は168社(前年度比13.5%増)で、2年ぶりに前年度を上回った。価格改定で好業績を維持する大企業と、価格競争の波に飲まれた中小・零細企業とで、明暗が分かれているようだ。
賃上げの原資確保も求められる中、適正価格への理解と生産性の抜本的改革が求められている、といえるだろう。TSRは「ブランド力が弱い企業ほど対応力も弱く、今後も淘汰が進む」と予測している。
生産体制や仕入先の見直しを実施しつつ、企業価値の向上と価格転嫁の推進にも改めて注力していきたい。












