「正社員の不足」を感じる企業、4年連続で5割超に TDB調査
株式会社帝国データバンク(以下:TDB)は、全国2万3083社を対象に「雇用過不足」に関するアンケート調査を実施した。なお、TDBでは雇用の過不足状況に関する動向調査を2006年5月より毎月実施しており、今回は2026年4月の結果について報告した。
調査概要
調査期間:2026年4月16日~4月30日
調査方法:インターネット調査
調査対象:全国2万3083社
有効回答企業数:1万538社(回答率45.7%)
出典元:人手不足に対する企業の動向調査(2026年4月)(株式会社帝国データバンク)
50.6%が正社員不足を実感 4月としては4年連続で半数超
TDBによると、2026年4月時点において正社員の不足を感じている企業は50.6%で、4月としては4年連続で50%を超えたことがわかった。前年同月(2025年4月、51.4%)からは0.8pt低下したものの、引き続き高水準での推移となっている。
非正社員の不足を感じている企業は28.3%で、こちらも前年同月(同30.0%)から1.7pt低下。4月としては4年ぶりに3割を下回ったことが明らかになった。
業種別トップは「情報サービス」
続いて、正社員の不足を感じている企業の割合を業種別に集計。「情報サービス」が66.7%(前年同月比-3.2 pt)で最も高かった。次いで「運輸・倉庫」(65.9%、前年同月比+1.9pt)が続き上位5業種で唯一、前年を上回ったという。
また、慢性的に人手が不足し、低賃金や不規則な労働環境といった要因もある「メンテナンス・警備・検査(65.9%、同-3.5pt)」や、建設作業員の高齢化が進む「建設(65.7%、同-3.2pt)」など、51業種中7業種が6割を超えたことが報告されている。
なお、非正社員では「人材派遣・紹介」が60.0%(前年同月比 +0.5pt)で最も高く、非正社員で唯一、6割台に。正社員においても56.6%と、高水準で推移している。
一方で「飲食店(59.1%、同-6.2pt)」は2番目に位置しているが、この2年で低下傾向にあり、以前はトップにあった「旅館・ホテル」も38.5%と、4年2カ月ぶりの3割台に。DXやスポットワークの普及による生産性向上のほか、物価高の影響や中国人観光客の減少により来客数が落ち着いてきていることも影響し、ともに改善傾向がみられたようだ。
まとめ
慢性的な人手不足が続くなか「限られた人員で業務を回す仕組みづくり」がこれまで以上に求められている。採用競争の激化により、人材確保だけでなく定着率向上も重要な課題となるだろう。
給与や福利厚生の見直しに加え、勤怠・経費精算・労務管理など定型業務のDX推進による生産性向上は急務だ。また、スポットワークや外部人材の活用が進むなかで、多様な雇用形態に対応した労務管理体制の整備も必要となる。
人手不足を単なる採用課題として捉えるのではなく、業務設計や組織運営全体を見直す契機として対応したい。














