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2025年度「倒産発生率」10年間で最悪の0.284% TSR調査

2026.05.12

株式会社東京商工リサーチ(以下:TSR)は、2025年度の倒産発生率について、集計・分析を実施。2025年度の倒産発生率が、10年間で最悪の0.284%となったことを報告した。

調査概要

・倒産発生率は、普通法人の倒産件数÷普通法人×100で算出。分母は国税庁統計法人税表に基づく内国普通法人数、分子は東京商工リサーチ(TSR)の個人企業等を除く普通法人の倒産件数。2025年度の普通法人数は2024年度のデータを採用
・普通法人は、会社等(株式会社、有限会社、合名会社、合資会社、合同会社、協業組合、特定目的会社、相互会社)、企業組合、医療法人が対象
・本調査は、国税庁の「統計年報書」の法人税課税対象の内国普通法人(302万5599件)と、TSRが集計した2025年度の企業倒産(負債1000万円以上)のうち、普通法人(8618件)を基に算出
出典元:2025年度の「倒産発生率」 10年間で最悪の0.284% 建設業、小売業、サービス業他など労働集約型の産業で悪化(株式会社東京商工リサーチ)

「倒産件数」2年連続で1万件超え、10年間で最悪の倒産発生率に

「倒産件数」2年連続で1万件超え、10年間で最悪の倒産発生率に

TSRの報告によると、2025年度の企業倒産は2年連続で1万件を超え、倒産発生率は10年間で最悪の0.284%(前年度0.278%)となっている。2021年度はコロナ禍の資金繰り支援が浸透し0.167%まで低下したが、その後は円安などによる物価高や人件費の上昇などで倒産件数は増勢に転じており、倒産発生率は悪化が続いている状況だ。

都道府県別の倒産発生率では、悪化が27道府県(前年度37都府県)、改善は19都県(同10道府県)、同水準が1県(同ゼロ)という分析結果が報告された。ワーストは徳島県の0.445%(同0.272%)で、最も低かったのが熊本県の0.174%(同0.205%)となっている。

また、産業別では「建設業(0.347%)」「小売業(0.318%)」「サービス業他(0.251%)」「農・林・漁・鉱業(0.234%)」「不動産業(0.084%)」の労働集約型の産業で悪化がみられたという。

倒産発生率の最高は2年連続で「情報通信業(0.458%/同0.488%)」に。2番目に高水準を示した「運輸業(0.440%/同0.447%)」は、価格転嫁の浸透で倒産件数は減少し、倒産発生率は改善したことがわかっている。

まとめ

倒産発生率が10年で最悪水準となり、企業経営の不確実性が一段と高まっている。特に物価高や人件費上昇といったコスト増が収益を圧迫している。さらに、2026年度には、コロナ借換保証の返済が最後のピークを迎える。その一方で、イラン情勢の動向による原油や関連製品の供給、関連資材の値上がりも懸念されている。

今後、企業倒産は緩やかに増勢すると同時に、倒産発生率が悪化していく可能性が極めて高い、といわざるを得ないだろう。状況を注視しながら、素早い経営判断、意思決定ができるように準備をしておきたい。