2026年「事業継続計画(BCP)策定率」2割超で過去最高に TDB調査
株式会社帝国データバンク(以下:TDB)は、全国2万2749社を対象に「2026年の事業継続計画(BCP)」に対するアンケート調査を実施した。なお、事業継続計画(BCP)に関する企業の意識調査は、2016年以降、毎年実施し今回で11回目となる。
調査概要
調査期間:2026年5月18日~5月31日
調査方法:インターネット調査
調査対象:全国2万2749社
有効回答企業数:1万521社(回答率46.2%)
出典元:事業継続計画(BCP)に対する企業の意識調査(2026年)(株式会社帝国データバンク)
BCP策定率は上昇も、中小企業では対応の遅れが続く
調査によると、BCPを「策定している」と回答した企業は21.4%となり、前年から1.0ポイント上昇して過去最高を更新した。「策定中」と「策定を検討している」を合わせた「策定意向あり」は50.5%と半数に達し、多くの企業が必要性を認識していることがわかった。
一方で「策定していない」は40.7%と依然高い水準にある。規模別では、大企業の策定率が39.9%だったのに対し、中小企業は18.3%にとどまり、20ポイント以上の開きがみられている。
日常業務に追われ、計画策定まで手が回らないことが、中小企業に共通する課題のようだ。
想定リスクは多様化、課題は「スキル」「人材」「時間」の不足
BCPの策定意向がある企業が想定するリスクでは「自然災害(67.8%)」が最多に。次いで「情報セキュリティ上のリスク(50.2%)」が続き、サイバー攻撃への警戒感が高まっている。そのほか「物流の混乱」も前年比9.0ポイント増加し、地政学リスクやサプライチェーンの寸断への関心が強まっている。
また、BCPを策定していない理由としては「策定に必要なスキル・ノウハウがない(42.2%)」が最も多く、次いで「策定する人材を確保できない(33.5%)」「策定する時間を確保できない(28.1%)」が続いた。BCPが進まない背景には、必要性の認識不足ではなく、専門知識や人的リソースの不足といった構造的な課題があることがうかがえる。
まとめ
本調査では、BCP策定率は過去最高となったものの、未策定企業が依然4割を占め、特に中小企業では人材や時間、専門知識の不足が導入の大きな壁となっている実態が明らかになった。また、企業が想定するリスクは自然災害だけでなく、サイバー攻撃や物流の混乱などへ広がっており、BCPは防災計画ではなく、経営全体のリスクマネジメントとして捉える必要性が高まっている。
策定にあたっては、まずは安否確認体制の整備や情報システムのバックアップ、重要取引先の代替候補の整理など、優先度の高い施策から段階的に進めることが現実的といえるだろう。
総務・人事・情報システム・経営企画で連携し、自社の事業継続に必要なリスクを整理するとともに、定期的な見直しや訓練を通じて実効性を高め、変化する経営環境に対応できるBCPを構築していきたい。














