IT求人数は増加傾向。インターネット業界への転職、希望は「モダンな開発環境」

IT・Web・ゲーム業界専門の転職エージェントである株式会社ギークリー(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:奥山貴広)は、2022年7~9月にギークリーを利用した企業と転職希望者のデータからIT転職市場の動向を調査したレポートを発表した。
2022年9月のIT求人全体の求人数は増加傾向

2022年9月のIT求人全体の求人数は、2022年6月と比較すると109%と増加傾向にある。最も伸びている事業会社では124%となっている。
コロナ禍以降は、事業会社もDX化の波を受けて積極的に内製化に動いているため、IT人材の採用難易度は高まり続けている。
インターネット業界に転職したエンジニアの53%はSIer出身

インターネット業界の2022年9月の求人数は107%と引き続き増加傾向で、特にSaaS企業を中心に求人増加が目立った。
インターネット業界は他業界より事業成長速度が速いため、求人倍率の高まりも強く、直近の有効求人倍率は2022年9月時点で9.7倍まで上昇している。それに対して、コロナ禍以降は非IT企業もDX化の波を受け積極的に内製化に動いているため、IT人材の採用難易度は高まり続けている。
同社経由でインターネット業界に転職したエンジニアは、SIer(システムインテグレーター)出身者が53%を占める。SIerよりもインターネット企業の方がモダンな技術環境であることが多く、自身のスキルアップのために、そのような環境に行きたいという転職希望者が多いことが理由となっている。
※上記の有効求人倍率は、弊社の公開求人数と転職を希望する新規登録者数を月ごとにそれぞれ抽出し、算出した同社独自のデータ。
ゲーム業界では40代の書類通過率がアップ

ゲーム業界の2022年9月の求人数は、2022年6月と比較して108%で、引き続き増加傾向。
有効求人倍率も上がってくる中、採用競合の多い20代・30代から40代以上のミドル層の採用に目を向ける企業もでてきている。そのため、ゲーム業界でも40代の書類通過率が3.8%増加している。
40代以上の中で職種別にみると、CG・グラフィックデザイナー職での書類通過率が伸びていることがわかる。ミドル層以上の人材は、技術力はもちろんのこと、顧客との関係性構築や若手社員の人材教育、他社で培ったナレッジなど技術以外の部分での活躍も期待されている。
調査概要
調査目的 :転職希望者の集客および求人情報の掲載状況からIT業界の転職市場を知る
調査期間 :2022年4月1日~10月20日
調査対象者:同社を利用した転職希望者および企業
まとめ
企業のDX需要が続いたことにより、ITサービスの市場が拡大していることが明らかとなった本調査。今後の人事計画等の参考にしてみてはいかがだろうか。