「アフターコロナの働き方」アンケート結果発表 理想の出社頻度は?
エン・ジャパン株式会社(所在地:東京都新宿区、代表取締役社長:鈴木孝二)は、同社が運営する総合求人サイト「エン転職」のユーザーを対象に、「アフターコロナの働き方」に関するアンケートを行った。同アンケートには7783名が回答。その概要が2023年8月22日に発表された。
「毎日出社」の割合はインフラ系とIT系の間で最大28ポイントの開き
2023年5月8日から、新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置づけが5類感染症に移行。オフィス回帰が進んでいる。
こうした中、現在の出社頻度への質問に対し、「毎日出社」と回答した人が53%、「出社していない(テレワーク)」が19%、出社とテレワークを掛け合わせて週何日か出社する「ハイブリッドワーク」が19%となった。
業種別で見ると、「毎日出社」の比率が最も高いのは「インフラ」(65%)、最も低いのは「IT・通信・インターネット」(37%)で、28ポイントの開きがあった。
現在、あなたはどのくらいの頻度で出社していますか?
現在、あなたはどのくらいの頻度で出社していますか?(業種別)
出社頻度を増やす企業に対して半数以上が好意的。最高比率は40代以上の60%
5類化に伴い出社頻度に変化があったかの問いには、「出社が増えた」が10%に対し、「出社が減った」が3%、「変わらない」が80%。出社頻度を増やす企業に対しての所感は、「良いと思う」が56%(とても良いと思う:21%、まあまあ良いと思う:35%)で、半数以上が好意的な受け止め方をしていることが分かった。年代別で見ると、20代が51%、30代が50%だったのに対し、40代以上は60%と最も高い比率となった。
出社が増えた人に聞いた「増えてよかったこと」は、「雑談など、コミュニケーション不足が解消された」が45%で最多。良いと思う/思わない、双方の具体的な理由もいくつか紹介されている。
Q. 出社を増やす企業に対しどう思うか、回答の理由を教えてください。
「とても良いと思う」「まあまあ良いと思う」と回答した人
■コロナも落ち着いてきたため、テレワークだと支障が出ていた部分を出勤を以前と同じ体制に戻して補っていったほうがいいと思う。(20代/女性)
■リモートのほうが経費削減、効率化というメリットがあると思うが、やはり出社はオンオフの切り替えができ、仕事以外の交流や協調性が生まれると思うため。(30代/女性)
■在宅勤務はコミュニケーション不足にも繋がるし、普段休めるはずの家が仕事場所になるため、休めている感覚が無くなる。仕事と休日の切り替えが難しくなる。(40代/男性)
「あまり良いと思わない」「良くないと思う」と回答した人
■コロナ禍でリモートワークをが可能だと判断できたのに、必要なく出社させる事に意義を感じない。(20代/女性)
■5類になったとしても感染リスクは以前と全く変わらないので、テレワークは存続させるべき。(30代/男性)
■現在の勤務先が、コロナ禍でも全出勤で時代遅れだと感じた。多様な働き方が浸透してきた中で、出社を増やす企業は、時代を逆行しているようで違和感を感じる。(40代/男性)
新型コロナの「5類化」に伴い、あなたの会社の出社頻度は変わりましたか
出社頻度を増やす企業に対し、どう思いますか?(年代別)
5類化に伴い、出社が増えた方に伺います。増えてよかったことはありますか?(年代別/複数回答可)
理想の出社頻度は「週3日以上」が6割超。「毎日出社」は世代間に差
理想の出社頻度への問いには、「週3日以上」希望が63%(毎日出社、週4日出社、週3日出社:それぞれ21%)。年代別で見ると、いずれも週3日以上の希望が多いが、「毎日出社」の回答割合に違いが見られ、40代以上が26%だったのに対して、20代は14%、30代は16%だった。
出社頻度が転職活動における企業選びにどの程度影響するかの問いに対しては、「影響する」が63%(とても影響する:30%、少し影響する:33%)。その具体的な理由もいくつか紹介された。
Q.転職活動をする上で、出社頻度やテレワーク等の働き方は、企業選びにどの程度影響するか、 回答の理由を教えてください。
「とても影響する」「少し影響する」と回答した人
■接客業からIT系に転職したときテレワーク勤務になったが、改めて接客業で人と話すことの楽しさを感じた。テレワークがほとんどない職場を探している。(20代/女性)
■テレワークの環境を整えることができない企業は、できる企業と比較すると、資金面で不安を感じてしまうため。また導入すらしていない企業は、社員の健康や安全を軽視しているのではと推察してしまうから。(30代/男性)
■自宅にオンラインで働く環境がないため、出社できる企業を探している。(40代/男性)
「あまり影響しない」「わからない」と回答した人
■企業によって理由が様々あると思うため。リモート上で仕事が完結するならその方針に従うし、出社しなければコミュニケーションに支障が出るのであれば、その方針に従う。(20代/女性)
■出社頻度を重要視しすぎると仕事の幅が狭まるため。(30代/男性)
■自宅付近で探しているため、全出社でも構わない。(40代/女性)
あなたの理想の出社頻度を教えてください。
転職活動をする上で、出社頻度やテレワーク等の働き方は、企業選びにどの程度影響しますか?
調査概要
調査方法:インターネットによるアンケート
調査対象:「エン転職」を利用するユーザー
調査期間:2023年6月28日~7月27日
有効回答数:7783名
まとめ
新型コロナウイルスの感染拡大からおよそ4年。さまざまな影響のなかで、出社に対する意識の変化を示すアンケート結果となった。全体としては出社頻度の増加に肯定的ではあるものの、業種や世代間による差は、柔軟で多様な働き方を求める声の表れとも言えるだろう。