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競争激化の新卒採用市場、2025年のトレンドが明らかに PRIZMA調査

2025.02.26

株式会社PRIZMAは、新卒採用を強化している企業の採用担当者522名(従業員数50人以下、51~100人、101~500人、501人以上)を対象に「【2025年版|企業規模別】新卒採用の現状と傾向に関する調査」を実施。新卒採用の現状や課題を分析し、ホワイトペーパーを公開した。ここでは調査結果の一部を抜粋して紹介する。

調査概要

調査期間:2025年2月7日〜2月10日
調査人数:522人
モニター提供元:PRIZMAリサーチ
調査対象:新卒採用を強化している企業の採用担当者
調査方法:PRIZMAが提供する調査PR「PRIZMA」によるインターネット調査
出典元:【2025年版|企業規模別】新卒採用の現状と傾向に関する調査(株式会社PRIZMA)
※原則として小数点以下第2位を四捨五入し表記しているため、合計が100%にならない場合がある

変化する採用基準 採用活動開始時期は?

変化する採用基準 採用活動開始時期は?

本調査ではまずはじめに「Q1.直近3年間で、採用基準について変化はありましたか?」と質問。回答の上位には「即戦力としてのポテンシャルを重視するようになった(46.4%)」「デジタルスキルを重視するようになった(40.6%)」「多様性・ダイバーシティへの配慮をするようになった(33.0%)」「柔軟性・適応力を重視するようになった(25.9%)」などが並んでいる。

次に「Q2. 現段階(2025年2月時点)で既に採用を動かしている卒年度はありますか?」と質問。全ての企業規模において「~26卒(大学3年生)まで」が最多回答になったという。企業規模別の割合は下記の通り。

50人以下:68.4%
51~100人:56.0%
101~500人:61.0%
501人以上:67.2%

さらに、27卒(大学2年生)の採用についていつから動き出しているか尋ねる項目では「2025年春(34.5%)」「2025年春より以前(29.5%)」「2025年夏(22.6%)」との回答が上位に並んでいる。

採用単価は上昇傾向 賃上げの影響により初任給も変化

採用単価は上昇傾向 賃上げの影響により初任給も変化

続いて本調査では、企業の採用単価について質問。直近3年間で「採用単価が上がっている」と回答した企業が53.3%と過半数を占めたという。一方で「下がっている」と回答した企業は23.8%で「特に変化はない」は23.0%であったことが報告された。

さらに、採用単価の相場については、企業規模が大きくなるほど採用単価が高くなる傾向が見られたという。従業員数50人以下の企業では「~50万円(61.1%)」が最多となった一方で、501人以上の企業では「~100万円(51.2%)」が最も多く、100万円以上の割合も増加したことが判明している。

また「Q6. 賃上げの影響により、初任給の金額に変化はありましたか?」との質問では、企業規模を問わず「初任給が上がった」と回答した企業が多数を占めたことも報告された。特に、従業員数501人以上の企業では68.7%、101~500人の企業では67.1%と、規模が大きい企業ほど初任給の引き上げが進んでいる傾向が見られている。

まとめ

DXの推進や多様性の尊重など、社会の変化が採用基準にも影響を与えていることが示唆された。また、採用難度の高まりを受けて、採用コストは増加傾向にあるようだ。大企業を中心に初任給の引き上げも進んでおり、中小企業にとってはより採用の難易度が上がっている状況にあると考えられる。

厚生労働省は特に人材確保が大きな課題となる地方の中小企業について、採用や定着に成功している企業の事例を取りまとめて紹介している。また、中小企業庁では中小企業・小規模事業者の人手不足への対応事例集や人材活用ガイドラインを公表している。併せて参考にしていただきたい。

参考:「地域で活躍する中小企業の採用と定着 成功事例集」を作成しました(厚生労働省)
参考:「中小企業・小規模事業者人材活用ガイドライン」及び事例集を公表します(中小企業庁)