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2023年度の年商100億円以上の企業は1万5159社 TDB調査

2025.04.21

株式会社帝国データバンク(以下:TDB)は、保有する企業概要ファイルCOSMOS2(149万社収録)から、2023年度決算(2023年4月期~2024年3月期)時点で『年商100億円以上の企業』ご『そのうち同決算で初めて100億円を突破した企業』を抽出、分析した。また、同決算期を含めた過去3期の年商伸び率から、今後(2024年度決算以降)3年以内で100億円を突破する可能性のある企業も抽出、分析し、発表した。

2023年度決算時点で「100億企業」は1万5159社 国が支援を開始

2023年度決算時点で「100億企業」は1万5159社 国が支援を開始

TDBの発表によると、2023年度決算(2023年4月期~2024年3月期、単体)時点で「100億企業」(年商100億円以上の企業)は、全国に1万5159社あるという。国内企業約149万社の1%で、100社に1社の出現率となっている。なお、前年度(1万4569社)と比較すると、590社増加したことがわかる。また、同年度で初めて100億円を突破した企業は609社であることも判明した。

政府は中小企業の賃上げや価格転嫁、人材確保、高収益化などを実現するため「年商100億円」をスローガンとした事業拡大を支援する政策を、この春スタート。TDBの報告によれば、今後3年以内に100億円を突破する可能性のある企業「ネクスト100億」は、2398社存在しているという。国の支援策が中小企業の成長をどこまで後押しするか、動向に注目したいところだ。

出典元:年商「100億企業」候補は今後3年で2,398社 2023年度は609社誕生 「100億企業」は国内に1万5,159社 年商100億を目指す企業に国が支援開始(株式会社帝国データバンク)

各種分析結果 企業規模別では中堅企業が約3割

各種分析結果 企業規模別では中堅企業が約3割

TDBは年商規模別の分析を実施した結果「100-200億円未満(7093社/構成比46.8%)」が最も多く「1000億円以上(1688社/同11.1%)」は約1割程度であることを報告。さらに、産業競争力強化法で定義される「中堅企業(5082社/構成比33.5%)」が約3割を占め「大企業(886社/同5.8%)」は1割未満となったことも明らかになった。

業種別で最も多いのは「卸売業(4236社)」で、次いで「製造業(4007社)」が続くという。また、業種内の全企業に占める割合(※出現率)についても、同じく「卸売業(2.60%)」が最も高く、次いで「製造業(2.57%)」となっている。

なお、都道府県別では「東京都(6124社)」が最も多く、100億企業の約4割が「東京都」に集中していることが判明。次いで「大阪府(1663社)」「愛知県(1062社)」が続き、大都市圏に多い傾向にあることが明らかになった。

まとめ

政府はこの春、飛躍的成長を遂げるべく目標の実現に向けた取り組みを行っていく中小企業の「100億宣言」を募集開始した。宣言企業には1社最大5億円の設備投資資金を補助する「成長加速化補助金」といった積極的な政策を展開するという。

一方でTDBは本分析から、画一的な政策アプローチでは支援効果が発揮できない可能性があると考察。きめ細かいサポート体制やフェーズに合わせたタイミングで実施することの必要性を指摘した。

中小企業成長加速化補助金の1次公募説明会は4月25日に予定されている。どのような企業がどのような未来を描き、どのように補助金を活用していくのか、今後も注目したい。

参考:100億宣言(経済産業省)