製造業の新入社員は他業種より勤続意向が高い ALL DIFFERENT調査

ALL DIFFERENT株式会社(所在地:東京都千代田区、代表取締役社長:眞﨑大輔)および「人と組織の未来創り®︎」に関する調査・研究を行うラーニングイノベーション総合研究所®︎は3月25日~4月24日の期間で、2025年度入社の新入社員3933人を対象に「新入社員意識調査」を実施。その中から、製造業の新入社員の調査結果についてピックアップして発表した。
調査概要
調査対象者:同社が提供する新入社員研修に参加した 2025年入社の新入社員
調査時期:2025年3月25日~2025年4月24日
調査方法:Web・マークシート記入式、または自記式でのアンケート調査
サンプル数:3933人
出典元:【新入社員意識調査2025(業界別:製造業編)】製造業の新人「今の会社で働き続けたい」、他業種よりも10ポイント高く、75.9%が回答| ニュースリリース |組織開発・人材育成(ALL DIFFERENT株式会社)
入社式を迎え「不安」を抱く人が約3人に1人

同社は本調査において、製造業の新入社員の特徴を探るべく、製造業の新入社員と、製造業を除く全業種(以下:他業種)の新入社員の回答結果を比較している。
まずはじめに、入社式後の気持ちを尋ねる項目では、製造業の新入社員は「不安」と回答した割合が35.5%で最も高く、他業種の新入社員より5.5ポイント高いことが明らかになった。
不安な気持ちの内容としては「仕事についていけるか(仕事の難易度)(60.7%)」「生活リズムや社会人としての考え方の習得(46.0%)」「社会人の基礎的なマナーの習得(36.0%)」などが多いようだ。
内定時代フォロー、約2割が「何も受けていない」

同社は製造業の新入社員が、他業種より不安な気持ちが強いことに注目。その背景に、内定時代に受けた会社からの働きかけが影響している可能性を探った。その結果「事務連絡だけで何も受けていない(22.2%)」の回答割合が、他業種よりも11.9ポイント高いことが判明したという。
また、最多回答であった「入社予定の会社での懇親会(30.5%)」については、他業種よりも16.0ポイントも低い結果が示されている。
なお、入社理由については「志望業界だったから」「仕事内容が合っていたから」と回答した割合がどちらも23.6%で、トップに挙げられたという。「志望業界だったから」と回答した割合は、他業種より15.9ポイント低いことが報告されている。
一方で「福利厚生が充実していたから」「勤務地が合っていたから」の項目は他業種より高い割合が示された。
75.9%が「できれば今の会社で働き続けたい」と回答

続いて、現在の会社で働き続けたいか尋ねる項目では「できれば今の会社で働き続けたい(75.9%)」と回答した割合が他業種よりも12.3ポイント高いことが判明。
また、どのような状況であれば今の会社で働き続けたいか、その条件について尋ねる項目では「職場の人間関係が良い(65.9%)」がトップに挙げられた。なお、他業種より高い割合を示したのは「業績が安定している」で、他業種より5.7ポイント高い34.1%となっている。
まとめ
内定フォローの実施割合は他業種より低く、入社後に不安を抱く人も多い製造業。その一方で、勤続意向については他業種よりも高い割合が示されている。入社理由として、福利厚生の充実や勤務地を挙げる人が他業種よりも多いことも、影響しているのかもしれない。
十分な内定フォローが実施されれば、新入社員の不安解消やエンゲージメント向上が進み、勤続意向のさらなる高まりや成長志向の高まりにも効果が期待できるのではないだろうか。改めて採用から入社までのフォロー体制について見直す機会としていただきたい。