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「M&A」5割超の企業が前向きな姿勢 TSR調査

2026.06.22
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株式会社東京商工リサーチ(以下:TSR)は、全国6258社を対象に「M&A」に関するアンケートを実施した。

調査概要

調査期間:2026年6月1日~8日
調査方法:インターネットによるアンケート調査
有効回答:6258社
出典元:「M&A」 前向きな企業は半数超の52.5% 対象企業が窮境も検討余地、PMIに不安も(株式会社東京商工リサーチ)
※資本金1億円以上を大企業、1億円未満(個人企業等を含む)を中小企業と定義

M&Aを「経営戦略の選択肢」とする企業は半数超

M&Aを「経営戦略の選択肢」とする企業は半数超

TSRの調査によると、M&Aを経営戦略上「重要な成長戦略の1つ」と位置付ける企業は9.9%で、42.6%は「必要に応じて活用を検討する選択肢の1つ」と回答。前向きな意向を示す企業は、合わせて52.5%と半数を超えた。

一方で「M&Aには関与しない方針」と回答した企業も31.6%に達しており、企業間でスタンスが分かれていることも明らかになった。

前向きな意向を示した企業を業種別に見ると「保険業(77.2%)」が最も高く「印刷・同関連業」や「自動車整備業」が6割を超えている。産業構造の変化や人手不足への対応が求められる業種で、M&Aに前向きな姿勢が目立っている。

窮境企業もM&A対象に 約7割が前向き

窮境企業もM&A対象に 約7割が前向き

またTSRは、M&Aを成長戦略または選択肢の1つと位置付ける企業に対し、業績不振や債務超過など窮境状態にある企業が対象になり得るかを質問。「十分、検討対象になり得る(11.9%)」「条件次第では検討対象になり得る(57.3%)」と、合計69.3%が前向きな姿勢を示した。技術や人材、顧客基盤、ブランドなどの経営資源に価値があれば、再生M&Aも有力な選択肢として認識されていることがうかがえる。

一方で、窮境企業へのM&Aを検討する際の懸念点としては「自社の資金繰りへの影響(57.9%)」が最多となった。また「人材の流出」や「顧客の離反」「ブランド毀損」を懸念する声も多く、M&A後の事業価値の維持に対する不安が浮き彫りになっている。

さらに、大企業では「M&A後の自社文化との融合」を課題に挙げる割合が52.5%と、中小企業の38.0%を上回っており、PMI(買収後の統合プロセス)の重要性が高まっていることがわかった。

まとめ

M&Aを経営戦略の選択肢とする企業が半数を超え、事業拡大や事業承継に加え、経営資源を活用した再生M&Aへの関心も高まっていることが明らかになった。

一方で、資金繰りへの影響や人材流出、企業文化の違いなど、買収後の統合プロセスに対する不安も少なくない。M&Aの成否はPMIの質に左右されることが、改めて浮き彫りとなっている。

これからの時代、M&Aという選択肢が一般化していくことが予想される。例えば、経理・財務部門による資金計画や収益管理、人事部門による人材定着や企業文化の融合、総務部門による制度やガバナンスの統合など、関係部署の連携が重要となっていくだろう。