2026年上半期「企業倒産」物価高・人手不足倒産が過去最多 TDB調査
株式会社帝国データバンク(以下:TDB)は、2026年上半期(1~6月)の全国企業倒産集計を発表した。倒産件数は5335件と前年同期比6.6%増加し、上半期として2年連続で5000件を超えた。物価高や人手不足を要因とする倒産はいずれも過去最多を更新しており、中小企業を取り巻く経営環境の厳しさが改めて浮き彫りとなっている。
調査概要
集計期間:2026年1月1日~2026年6月30日
発表日: 2026年7月8日
集計対象:負債1000万円以上、法的整理による倒産
出典元:倒産集計 2026年上半期報(1月~6月)(株式会社帝国データバンク)
倒産件数は4年連続で増加 サービス業や建設業で目立つ
TDBの報告によると、2026年上半期の倒産件数は5335件となり、4年連続で前年同期を上回ったという。負債総額は7247億3600万円で、上半期としては4年ぶりに前年を上回っている。負債5000万円未満の倒産が全体の62.2%を占め、小規模事業者の厳しい経営状況が続いていることがわかった。
業種別では「サービス業(1418件)」が2000年以降最多となったほか「小売業(1108件)」は3年連続1000件超となり「建設業(1043件)」は13年ぶりに1000件を超えた。倒産原因としては「販売不振(4278件)」が全体の80.2%を占め、不況型倒産も5年連続で増加している。
物価高・人手不足・後継者難が経営を圧迫 年後半も警戒感
経営環境の悪化を象徴するのが、物価高や人手不足を背景とした倒産の増加だ。「物価高倒産(556件)」「人手不足倒産(227件)」「後継者難倒産(312件)」は、いずれも過去最多を更新。特に物価高倒産は前年を大きく上回り、原材料価格やエネルギー価格の上昇が、企業収益を圧迫している実態がうかがえる。
TDBは「政策金利の引き上げや円安によるコスト増加に加え、人件費や物流費の上昇、消費者の節約志向などが中小企業の経営を引き続き圧迫する」と分析。景気は一部業種で改善傾向が見られるものの、その恩恵は中小企業まで十分に波及しておらず、年後半も倒産件数は高水準で推移する可能性があるとしている。
まとめ
2026年上半期、企業倒産件数が5000件を超え物価高倒産、人手不足倒産、後継者難倒産はいずれも過去最多となった。業績不振だけではなく、コスト上昇や人材不足など、外部環境の変化が企業経営に与える影響が一段と大きくなっていることがうかがえる。
こうした状況では、バックオフィス部門にも経営環境の変化をいち早く捉え、経営判断を支える役割が求められる。経理部門は利益や資金繰りの変化を迅速に把握し、人事部門は採用・定着施策の強化、総務部門はコスト管理やBCPの見直しなど、それぞれの立場からリスク低減に取り組むことが重要だろう。
外部環境が不透明な今だからこそ、各部門が連携し、経営リスクを早期に察知・共有できる体制づくりを進めていきたい。













